アイランド バーガーズ(四谷三丁目)

アイランドバーガーズ

「死ぬ前に食べたい物は?」というのは、ラジオ番組のテーマ決めの時、ネタに煮詰まった時に出がちな企画です。まあ、正直ありがちな陳腐な企画な訳です。

ところが、この「死ぬ前に食べたい物」。今年の春に父親を看取っている訳ですが、その何日か前に、病院のベッドで盛んに言っていたのは、意外な物でした。

「ああ、一口でいいからコーラが飲みたい」

大の酒好きだった父親だけど、さすがに病院で酒は無いと思ったのか、無味乾燥な病院食にウンザリだったのか、老人の口から飛び出したのは、あの、ジャンクな「コーラが飲みたい」という台詞でした。

「長嶋有」原作の「サイドカーに犬」は、昭和な世界を描いているのだけど、主人公の女のコは、母親に「コーラを飲むと歯が溶ける」と、禁止されています。自分も、子供の頃に、そんな事を言われたりしていたので、父親の「コーラが飲みたい」は、意外でした。

糖尿病も併発していたので、コーラは飲ませてあげられなかったのだけど、たぶん、父親も最後を悟っていたと思うので、病院に内緒で、コーラ飲ませてやるべきだったのかな?…と、通夜の席で、弟とそんな話しをしました。

しんみりとした話しで始まりましたが、つんく♂さんの本を読んで、父親の闘病を思い出し、なぜだか無性にコーラが飲みたい気分だったのです。

コーラを最高に旨く飲むために、合う食べ物は何だ?そう思った時に浮かんだのが、グルメバーガーでした。ハンバーガーには、スムージーだのアサイーだの体に良さそうな物じゃなく、ジャンクなコーラが一番あうような気がします。

打ち合わせのあった四谷で探したら、三丁目にあったのが「Island Burgers」

ハンバーガー

ハンバーガーを頂く時は、チーズバーガーとか、アボカドどかトッピング無しの一番プレーンなハンバーガーを頂きます。その方が、肉やバンズのバランスがわかりやすいから。ランチのハンバーガーセットは、ドリンク付きでジャスト1000円。

塩コショウだけで味付けされた肉は、シンプルだけど、どっしりして旨い。肉そのもの風味が味わえる。本来ならそのまま食べるのが、旨い食べ方だと思います。

だけど申し訳ない、今日は、ジャンクな気分だったのです。だからテーブルにあった、ケチャップとマスタードを流し込み、ジャンクな味に改変。

うん、これだよ、これ!これでこそ、コーラにピッタリだよ。

たぶん父親の、こんな感じで最後にコーラが飲みたかったのかな?一口飲ませてあげれば良かったんだろうか?

■Island Burgers
■東京都新宿区四谷3-1 須賀ビル 1F
■営業:11:00〜21:45(L.O. 21:00)
■定休日:月曜、第一日曜
場所はこのへん

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つんく♂「だから、生きる。」

だから、生きる

今年は父親の最後を看取っているので、
生きるという事を深く考えさせられる年となっています。

そんな中で読んだ、つんく♂さんの書いた「だから、生きる」が、
心にズシっと来ます。

さらに僕は、ハロプロにまつわるお仕事もさせて頂いてて、
コンサートなどにもご招待して頂き、つんく♂さんの挨拶や声も聞いているので、
本に書かれている時系列が鮮明に甦り、少し胸が苦しくもなります。

この本の第一章は、「予兆」と題し、
2013年8月スタートの「シャ乱Q結成25周年ライブツアー」を行うに当たって
喉の不調と向き合う事になった事が書かれています。

ご本人も、その前から歌を歌う時に声が出にくくなっていたと、
振り返っていますが、ハロプロ好きでライブに通っていた皆さんなら
この頃の声の不調は、気づいていたんじゃないでしょうか?

2013年5月19日に日比谷野外音楽堂で行われた
「Hello! Project 野音プレミアムLIVE ~外フェス~」
ここでBerryz工房の武道館発表の為に現れたつんく♂さん。

ステージで各グループへのダメ出しを順にしながら、
「そして俺!今日も喉ガラガラになってます」
と、自分にダメ出ししています。

その時に僕も「さらに声が荒れたなあ」と思った事を覚えているので、
たぶん、そのもっと前から、声の不調は現れていたと思われます。

シャ乱Qのコンサートツアーの合間に行われた
9月10日の℃-uteの日、武道館コンサート。
お客さんが退場してからの関係者挨拶につんく♂さんが現れ、
声が出ないのを侘びながら、来場した関係者にお礼を述べていました。

最後、℃-uteのリーダーである矢島舞美さんが
「また、武道館に立てるように頑張ります」
と、挨拶すると、つんく♂さんは
「同じでいいの?」
とツッコミ、矢島さんが慌ててて
「あああ、あの横浜アリーナとかでも」
と、言ったのを鮮明に覚えています。
その後、℃-uteは横浜アリーナSOLD OUTを実現させます。

ページをめくりながら、そんなシーンが甦ります。
ああ、あの時か。
そうか、あの時だったのか。

本は何章かに分かれているのですが、
●喉の不調から癌と発覚するまで
●癌と闘う日々
●若い頃の不摂生、セカンドオピニオンを受けなかった後悔

最初は癌が発覚してからの、つらい日々が綴られていきます。
ところが、この本、読んだ後は、力強く前向きに、
そして少しHAPPYな気持ちにさせられます。

声を諦めても「だから、生きる」と決めた理由。

どれだけ素敵な奧さんと出会って、
可愛い子供に恵まれて、
どれだけ愛しているのかが、熱く綴られているのです。

独身時代は、
女をコンサートに連れてくるバンドマンはダメだ。
女の為、プライベートを優先させるヤツはロックじゃない。
そんな、ロックミュージシャン像を持っていたつんく♂さん。
それが、いかに薄っぺらい考えだったか、
心から愛する人と出会って、自分が変わって行った様も正直に書かれています。

モーニング娘。’14のニューヨーク公演、
医者に止められているにもかかわらず、つんく♂さんは観に行く決断をします。
これを見ないと、この後に訪れる山を越えられない気がしていたのです。
家族のために生きるという、大きな山。

自分の作った曲がニューヨークに流れている。
自分の作ったグループが歌い、現地の人達が熱狂している。

それを確認した後、帰りの飛行機の中、
自分の中で「歌手つんく♂」とのお別れをします。

そして、娘さんにこう言いました。
「お父さんの声、もうすぐ無くなっちゃうかもしれない」
「小さい声なら歌えるようになる?」
と聞き返す娘さん。
「そうじゃなく、もうずっと歌えなくなる。
 だから歌を教えてあげる事も出来なくなっちゃうな」
すると娘さんは、こう話しました。
「わかった。じゃあ私がお父さんの分まで歌うね」

ゲーム『リズム天国 ザ・ベスト+』の作中で使われている曲『I’m a lady now』
これを歌うのは、当時6歳だった女のコ「Hotzmic」
この映像は公式にはアナウンスされていませんが、
つんく♂さんの娘さんでは?と、噂されているものです。

モーニング娘。’14のニューヨーク公演を観て、
誰かの体を分身のように借りて、
まだまだ音楽表現が出来る事を確認した、つんく♂さん。
だから声を失っても「生きる」事を選択しました。

本を読んだあと、最近子供が生まれた友人夫婦の顔が思い浮かびました。
そんな人達にも読んで欲しい本です。

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