茶寮 結 靖国神社店(九段下)

牛込

神楽坂の反対側、飯田橋の牛込見附跡。江戸城外郭門の石垣だけが今も残されています。武道館の入り口である田安門から伸びる上州道の出口となっていて、かつては交通の拠点でした。現在は、早稲田通りと呼ばれ、石神井公園方面に続く道の起点側でもあります。

その道を武道館方面に向かって歩いてみます。凄い距離がありそうに思っていましたが、1㎞ちょい。東京は地下鉄網が発達しているので、すぐに飛び乗ってしまいますが、意外と歩ける距離の所が多いのです。

江戸時代、上州へ向かう旅人達が歩いていた道というのは想像しにくいですが、想像しながら歩いてみます。地下鉄はおろか、車も自転車もない時代ですから、良くて馬、ほとんどの人が歩くしか無かった訳です。しかもスニーカーではなく草鞋。当時の田安門から牛込見附までの1㎞は、遠いと思われていたのか、近いと思われていたのか、どんな距離感だったのでしょうか?

道の突き当たりに田安門越しの武道館が見えてきました。ここまで来るとなんとなく江戸時代を想像しやすくなりますね。

武道館の手前を右折し、靖国神社に参拝していく事にしました。最近、外国人によるいたずらのニュースなどが取り上げられますが、どんな雰囲気なのか見ておきたかったのです。

NHKの大河ドラマ「西郷どん」では、林家正蔵さんが演じた大村益次郎の銅像。靖国神社(東京招魂社)建立に奔走した人です。戊辰戦争の時に旧幕府残党による彰義隊約3千名が上野寛永寺に拠点を構えましたが、圧倒的な火力で鎮圧するなど、近代な戦いをした頭脳派です。

繁華街にはビックリするほどいるアジア人観光客の姿は、ほとんどなく。外国人は、欧米人がほとんど。途中右翼の街宣車が何台か止まっていて、特攻服を着た人達が降りてきて自分に近づいて来たので、怖いなあと思ってたら、「あの〜シャッター押して貰えますでしょうか?」と、超低姿勢で頼まれたので拍子抜けしました。写真ブレてないといいけど。

何かと言われる靖国神社ですが、実際に足を運び参拝してみると気が引き締まります。絵馬にはどんなお願いがされているのだろうと思って見たのですが、「防衛大に合格しますように」というのは一人だけで、後は、健康や平和を祈る物がほとんどでした。

軍人ばかりでなく、戦で命を落とした馬や鳩なども祀られていて、実際に足を運んでみると、一部を切り取って報道されている靖国神社とは、ずいぶん違う印象でした。

靖国神社の資料館「遊就館」。「西郷どん」に合わせてか、西南戦争や戊辰戦争の展示もやっていました。来年1月からは、新春刀剣展が開催され、現代の名工が作った刀が展示されるのですが、そうなると『刀剣乱舞』とか好きな女子がどっと押し寄せるのでしょうか?東京国立博物館に刀剣乱舞の元ネタの刀が展示された時は、公式サイトのサーバーが落ちるぐらいアクセスが集中したのが話題でしたが、ゲームとかぶっていない刀は興味ないんでしょうか?さて、どうでしょう?

「遊就館」の1階には零戦が展示されているのですが、こちらは無料で観る事が出来ます。日本で零戦が常設で展示されているのは8カ所で、東京では靖国神社遊就館と、国立科学博物館の2カ所。所沢航空公園にも無かったっけ?と思ったのですが、アメリカに返却された模様。

その零戦の裏側にあるのが、茶寮 結 靖国神社店。甘味がメインですが、海軍カレーなんかもありました。冷やし抹茶ミルク、594円。年配客とか多いのかなあと思っていたら、意外と若いお客さんとかいて意外。

そして、茶寮 結って、居酒屋の庄屋とかの「大庄グループ」なんだ。こちらも意外。

■茶寮 結 靖国神社店
■東京都千代田区九段北3-1-1 靖国神社 遊就館内
■営業:9:30~16:30(LO16:20)
■定休日:無休
場所はこのへん
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マドラグ(神楽坂)

神楽坂

この日は歩くと決めていました。飯田橋をスタート地点として神楽坂に行ってから靖国神社方面、そして武道館へ。ウォーキングDAYです。

まずは神楽坂。日曜だったので日本人が多かったですが、平日は外国人率がぐっとアップします。英語で外国人用のメニューが張り出されているお店もあったりして。

歩いているうちにパラっと雨が降ってきたのですが、傘を差すほどでもないだろうと思ったら、意外と強めの雨に。ドラッグストアに安い折りたたみ傘があったので手に取り、外国人観光客の多い街だからQRコード決済あるかな?とレジを覗いたら無くて、Suicaでお支払い。

銀座のショップに勤めている知人によると、銀座は中国人観光客が多いので、QRコード決済が出来ないと商売にならないそうです。中国では現金を使わず、ほとんどがQRコード決済だからで、使えないとわかると他のお店に行ってしまうというのだとか。

Pay PayのMAPを開いてこの辺の使えるお店を確認てみたら、BARなどの飲み屋さんばかりでした。Pay Payは、中国の「Alipay」と提携しているので、中国人観光客対策になるのですが、雑貨とかテイクアウトのお店とか、その辺は、まだまだですね。

ラカグ

さて神楽坂を登り切った所にある「la kagu」へ。こちらは2014年に新潮社の倉庫をリノベーションして作られた「衣食住+知」のライフスタイルストアで、アパレルを中心に日用雑貨や家具を扱い、その1階にマドラグというカフェが入っています。

ところが、2019年の1月一杯で「la kagu」は閉店し、「AKOMEYA TOKYO in la kagu」へ業態変更する事になりました。米に焦点を当て、和の雑貨を扱うライススタイルショップです。

やはりこの神楽坂も、2014年ぐらいから4年もたつと客層にも変化が見られ、インバウンドやミドルシニア層が増え、神楽坂らしい和のテイストを求める人達が増えた事が、業態変更の理由だそうです。

こうして街を歩いてみて実感するインバウンドの影響。この後、靖国神社に行ってみるのも、最近ニュースになる外国人訪問者の様子などを、実際に目で見てみたいなと思ったからです。

メニュー

さて、「la kagu」に来た、最大の目的は1階のカフェ「マドラグ」です。和のコンセプトに業態変更する影響を受けて、1月一杯で閉店してしまう事になったからです。マドラグは京都のお店で、惜しまれつつ閉店してしまった京都の「レストラン コロナ」のたまごサンドを継承したお店です。京都の本店に行けば、今後もたまごサンドを食べられますが、東京で食べられるのは、あと一ヶ月ちょっととなってしまいました。

プアハウスの閉店ショックから立ち直れない江古田民達は、閉店情報に敏感で、集まれば「あそこ閉まるらしいよ」という情報交換。江古田ではないものの、東京から撤退してしまうと聞けば、行っておかねばと足を伸ばした訳です。

席についたら、可愛いイラストのメニューを渡され、それで決めたらレジに行って注文。番号札を受け取って席で待つスタイルです。

卵サンド

コロナの玉子サンドは、FULLは4切れで850円。Halfは、2切れで650円。4つ食べられる自信は無かったのですが、食べきれない分はテイクアウトにしてくれるというので、FULLをオーダー。インスタの写真をみたら、圧倒的に4切れの方が写真映えするんですよ。カフェラテは、ショートで500円。

お隣のテーブルで食べていたプリンアラモードも美味しそうだったんだけど、さすがにこれ以上は無理だわ。

「コロナ」の「玉子サンド」のファンだった「喫茶マドラグ」のご主人が、コロナのご主人に作り方を教わり、直々に「コロナの玉子サンドを名乗ってよし」とお墨付きを頂いた一品です。

実際には、コロナのファンだったお客さんたちが食べに来て、「もっとこうだった」と思い出補正でダメ出しをするので、思い出補正に耐えられる進化版としてアレンジされているそうです。よく老舗の2代目も常連に同じような事を言われ「親父を越える新たな味」を作り出さないとダメと言われますが、そんな感じなんでしょうね。

ふわふわした厚焼きの玉子を挟む食パン。持つところを考えないと、バランスを崩して卵焼きがポロンと出て来てしまいますが、食パンの内側に塗られたマスタードなどが味を引き締め、甘いだけじゃない絶妙の玉子サンドに仕上がっています。

この味が東京で食べられるのは、1月いっぱい。滑り込みセーフ。気になっていた方は、お早めに。

■マドラグ (LA MADRAGUE)
■東京都新宿区矢来町67 ラ カグ 1F
■営業:11:00~20:30(L.O.20:00)
■定休日:不定休
場所はこのへん
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