新春!自転車で東京湾1周サイクリング(後編)

フェリー

さあ、自転車で東京湾一周サイクリング!
いよいよ後編のはじまりです!

出航は6時40分なのですが、何時から自転車を積み込むんだろう?
…と、30分前ぐらい前に、車の積み込み準備をしていた係員の方に聞いてみると、
「もう、そろそろだから、そこの自転車乗り場に並んで」との事。
目をやると、ちょうど建物の正面の所に、自転車の乗船待機場がありました。

そこでチケットのもぎりがあった後
「あちらのスロープを登って」と、
正面の車乗り場とは別の、船の2階に続くスロープに行くことを指示されました。

自転車

この日は、僕以外にも自転車で渡る人が、あと2人。
そちらはカップルで、電動アシストで東京湾1周する模様です。

係の方に自転車を手渡すと、手すりにロープで縛って固定してくれます。

自転車

こんな感じです。

船内

さて、どのポジションに陣取れば、初日の出をバッチリ拝めるのか?
一人で推理が始まりました。

房総半島の方に日が上がるのだから、進行方向という事は間違いありません。
ところがフェリーって、一般の船と違って、
どっちが前だかわからないような格好をしています。
そこで甲板に出てみました。
船は船尾に国旗をかかげる決まりになっているので、日の丸がある方が後ろのハズ。
確認してみると、日の丸は海側。
という事は、岸壁に接岸して久里浜を向いている方が頭という事になります。

皆、このまま出航だと思って、太平洋側の方から席が埋まっていくのだけど、
これは港を出るとUターンして、左右が逆になるから、
空いている東京側を取るべきだなと予想。
という訳で、岸壁に向いて前列の右側に陣取りました。

正解!
港を出ると、船はUターンして左右が逆になりました!
戸惑う乗客達を見ながら、僕の中には、してやったり感が!

久里浜

こんな感じで、後ろに日の丸のある方が船尾ですから、覚えておいて下さい。
久里浜を後にして、一路、金谷港へ。

デッキ

ちなみに一番上の船上デッキにも行ってみたのですが、
進行方向には操舵席のブースがあり、前は見えにくかったです。
寒いし…。

なので2階前方の客席の最前列に陣取るのが正解ですね。

初日の出

進行方向の正面、房総半島、鋸山の上から初日の出が見える予定なんですが、
この日は残念ながら雲がかかっていていて、うっすら初日の出。
それでも十分感動しましたけどね。

金谷港

この日の乗船客は、バスツアーのお客さんがほとんどでした。
久里浜までバスで来て、フェリーで渡ると、違うバスが待機していて、
それで房総半島をめぐるというプランのようでした。

チャリカフェ的には、ここから少し南下した明鐘岬にある
「岬」という名物喫茶店に行きたかったのですが、
お正月だし、早朝だし、やっている訳がないので断念。
ターミナルでトイレを済ませて、残り半周の旅へ、出発する事にしました。

初日の出

その瞬間に、ちょうど雲の切れ間から、リアル初日の出が!
これはきっとスタートの合図だな…と、ペダルを漕ぎ出しました。

金谷マリーナ

風光明媚な風景が続きます。
本来なら、対岸に富士山も見えるはずなのですが、曇りで見えず。
そこだけが残念です。

標識

内房なぎさラインを、ひたすら木更津方面へ。

上り坂

富津のあたりから、ゆるい上り坂が、だらだらと続くので、
これがジワジワとダメージとなっていきます。

東京湾大観音

富津岬の先には東京大観音があるのですが、あの山の向こう。
先ほどの長い登り坂で少し心が折れかけているので、
12㎞という表示を見て、岬をまわる気力が失せていきます。
なので、山越に見える頭だけ見て、見たことにしてしまいました。

ゴメンなさい、観音様。
どうかバチを当てるのだけは勘弁してください。

デニーズ

風光明媚いえば言葉はいいのですが、正直、何もありません。
たまーにある地元ドライブインも、お正月で休み。
金谷から25㎞ぐらい走ってきたのに、休憩出来るお店がありませんでした。

やっと見つけたデニーズが、砂漠の中のオアシスに見えました。
ここで入っておかないと、次、いつ休憩出来るかわかりません。

モーニング

ドラクエって宿屋に入るとダメージが回復しますが、
サイクリングでは、お店に入ると回復します。

コンビニ休憩で済ますサイクリストも多いようなのですが、
深夜から走り続けて、体が冷えてきているので、
暖も取れるファミレスは、ありがたかったです。

中ノ島大橋

ファミレスのおかげで、折れかかった心がつながったので、観光する事にしました。
房総半島に来てから、海沿いを走ったぐらいで、
観光らしい観光スポットに行っていない事に気づいたからです。

という訳で訪れたのが、木更津キャッツアイでもおなじみの、中ノ島大橋。
観光客というより、釣り客の方が多かったですが。

アクアライン

そして、ふたたび自転車を走らせると、遠くにアクアラインが見えてきました。
先ほどの、東京湾大観音を遠くからのチラ見で、見たことにしてしまっている事が
ちょっと引っかかっていたので、実際に見に行くことにしました。

気にすんなら観音様の時に行っとけよ!って感じですよね。
アクアラインはスルーしてもバチとか御利益とか関係ないのに。

アクアライン

アクアラインの根元まで来ました。

アクアライン

反対側から見ると、こんな感じ。
若干、右側へカーブしているんですね。

元日から東京湾一周サイクリングなんてバカな事をしてしまっていますが、
実は、昨年から今年の目標は「体力勝負」と公言していたのです。
今年の10月には、この上を走るアクアラインマラソン(フル)の第1回が開催されるので、
そちらも出場する予定だったりもします。

道

ところが、この遠回りで再びダメージが。
だだっ広い埋め立て地の1本道は、さえぎる物もない為に、
強風、寒風、そして向かい風。
漕げども、漕げども、前に進みません。

しかも、走っても走っても、地名が変わらない。
またも心が折れそうになりました。
ゲームでいう所のライフゲージは、イエローから限りなくレッドへ。

ケンタッキー

という訳で、宿屋じゃなくて、一番近くにあったケンタッキーフライドチキンへ。

朦朧とまではいかないですが、
意識がちゃんと働いていない中で注文したメニューを手渡され、
我に返り、唖然としました。

え?コレ本当に俺が注文したの?
こんなに食える訳ねーだろ!
しかもチキンフィレサンドに、フラドチキンって、かぶりすぎ。

人って生命の危機を感じると、無意識の中で食べなければという意識が働くみたいです。

コンビナート

そして、ここからが苦行の始まりでした。
工場萌えでも無い限り、心ときめかないコンビナートが続き、
ガラガラだった道に、初詣帰りと思われる車が猛スピードで駆け抜けるようになりました。
初心者と思われる車も多く、そういう車に限って、2車線の右レーンの車が怖いのか、
左レーンの、かなり左寄りを走ります。
つまり自転車にとっては、幅寄せ状態になってしまうのです。

安全の為に、神経を張りつめっぱなし。
肉体的疲労に加え、精神的疲労が蓄積していきました。

僕をこのサイクリングに誘った、18才の頃の僕はいつのまにか消え、
ただの疲れた大人が、一人で走っていました。

標識

ここからは、観光も特になく、ただの普通の帰り道。
モチベーションもあがりません。

そんな時、ここで救世主が現れたのです。

スピードの落ちた自分を、
「おっさん遅せーよ」
みたいな雰囲気で、一台のロードバイクが抜いていきました。
見ると、高校生ぐらい。
でも、どこか初心者っぽい。
早さは、僕よりちょっと早いぐらい。
疲れてなければ、負けるタイプではありません。
抜かされ方にカチンと来たし、ぶっちぎられるのもシャクなので、ついて行くことに。

結果的にこれでペースがあがったのです。

自転車の用語に「引く」という言葉があるのですが、
自分一人だと、疲れると自然に落ちてしまうペースが、
前に人がいる事で、ついて行こうと気持ちが働き、ペースが上がる事を言います。
自転車レースでは、疲れたエースの前を、あえてアシストが走り、エースを引くことも。

市川あたりで、結果的に僕を引いてくれた高校生は消えてしまったけど、
あれだけ落ちていたペースがあがり、本当に助かりました。

漫画やアニメの設定だったら、いつの間にか消えていた18才の僕が、
見るに見かねて、姿を変えて現れ、引っ張ってくれたっていう話になるんでしょうね。

いいね!ソレ!
そういう事にしておこうかな。

江戸川

やっと戻ってきたぜ、江戸川。
これを渡れば、東京です。

スカイツリー

ホっとしたのか、スカイツリーを撮る余裕も復活してきました。

サイコン

結果的に走ったのは、メーター上は約202㎞。
ついにオーバー200㎞!
走ったねえ。

庭の湯

家に帰ったらすぐに着替えて、近所の温泉、豊島園の庭の湯へ。
体の芯が冷え切っているので、それを温める為と、
風呂上がりにマッサージを受けて、体をほぐすため。

実は、出発する前に、お正月からここがやっているのを確認してありました。
これは富士登山で身につけた技。
苦行をこなした後の、温泉がどれだけ気持ちいいのかを知っているからです。
そして、風呂上がりのビール。

普通の風呂上がりのビールの、何百倍も旨く感じるんだよなあ。

キャンドルパーティー

元気が復活した所で、友人主催のキャンドルナイト新年会へ。
九十九里まで自転車で出かけた女友達や、富士登山仲間も合流し、飲み会。
それぞれの道中の報告で、盛り上がりました。

そしてこの日は、深夜2時まで飲んだとさ。
結局、お正月は飲んだくれも達成してるのか!オレ!

自分で言うのも何だけど、元気だなあ。

皆さん!元気ですかーーー!?
元気があればなんでもできる!元気があれば自転車で東京湾一周も出来る!

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新春!自転車で東京湾1周サイクリング(前編)

江古田

年越しは飲んだくれて過ごす予定でした。
それが何故かタイトルの通り、サイクリングに出かける事に。
きっかけは女友達。

一緒に富士登山とかする女性の飲み友達がいるのですが、
彼女の年末恒例となっているのが、「自転車日の出暴走」。
折りたたみの自転車で海まで一人で自走して、日の出を拝み、
帰りは輪行して帰ってくるという物。
1年目は、江古田から犬吠埼、2年目は三浦海岸の城ヶ崎。
そして、今年も出発したというお知らせが届いたのです。
写真には江戸川を渡る自転車が。

今年は房総半島方面か…。
と何となく思っていたのですが、なぜだか自転車に乗りたい気持ちがムクムクと。

さすがに寒いし、バカな事は考えないでやめておこう!
…と思ったのですが、気がついたらサイクリングに出かける準備を終えていました。

僕の場合、ロードレーサーに乗る人達のようなサイクリングジャージ系ではなく、
ポタリングと呼ばれるお散歩系なので、
富士登山で使ったゴアテックスやフリースを引っ張り出してきました。

そしてちょうど0時となった所で家を出て、
江古田の新春の名所、干支の壁画からサイクリングロードをスタートさせました。

多摩川

中野、下北沢、三茶、自由が丘と通った後、
環八から第2京浜と経由して、多摩川を渡りました。
今回の目的は、自転車で東京湾一周!

こんな冒険旅行なんて、学生時代に済ませておけよと思うのだけど、
この自転車に乗ると、なんだかそんな少年時代の気持ちが蘇るのです。

というのも、田舎にいる頃、ブリジストンのロードマンという自転車に乗っていて、
夏休みにはちょっとした冒険もしたし、
それはそれは、大切にして、ピカピカにしていました。

ところが、夏休みに帰省したときに、自分の自転車がない事に気づきました。
「あれ?オレの自転車は?」
「ああ、もう乗らないと思って売った」
通学用の自転車だったので、上京したらいらないと思って売ったとの返事。
中古だけど状態がいいって事で、欲しいという人がいたのだそうです。
そりゃそーだろ!どんだけ磨いたと思ってんだよ!

それから、こういう鉄の細いフレームを見ると、トラウマ。
青春時代の宝物を失った喪失感につつまれ、いつもせつない気持ちに。
なので、この自転車を手に入れたときは、
思い出を取り戻したような嬉しさでいっぱいでした。

だからでしょうか?
少年時代の自転車によく似た、この自転車に乗ると、
そういう冒険心が、むくむくと湧いてきてしまうのです。

標識

今回の冒険サイクリングを行おうと思った決め手の一つに、
お正月だからというのがあります。
普段は大型トラックやダンプが猛スピードで走る幹線道路が、
唯一、ガラガラになる時期。

しかも夜中だから、第一京浜でさえご覧のようなガラガラ状態。
寒い代わりに、走り放題!

青春18切符ならぬ、青春18気分サイクリング!
18歳の頃の自分に連れられて、一緒に冒険が始まります。

マクドナルド

お正月だから、旅のオアシスはマクドナルドとか、
24時間営業のチェーン店だけが頼り。
中学生達が集まって、黙々と携帯ゲームをしています。

本来、こういう冒険旅行って、中学生とかだとドラマになるんでしょうね。

「ねえねえ、自転車で東京湾一周出来るって知ってる?」

「え?自転車で東京湾を一周?」
「アクアラインって自転車で通れたっけ?」

「アクアラインは通れないけど、実は他に方法があるんだよ!」

「どうやって?」
「教えろよ」

「それは行ってのお楽しみ!」

そんな一言から少年達は旅に出た!
大好きな自転車に乗って。

レンタルDVDについてる予告編に、なんか、こういうの紛れ込んでそうですもんね。

駅伝

通称、第一京浜こと国道15号は、箱根駅伝のランナー達が駆け抜けた道。
それを1日早く、走り抜けます。
自転車に乗って。

横浜

東神奈川をすぎたあたりで、海側に曲がると、
海の向こうに横浜のみなとみらいが見えて来ました。

ベイブリッジ

ベイブリッジも見えます。

みなとみらい

みなとみらいは、カウントダウンイベントから帰る人達で、
ごった返していました。

観覧車

横浜の通過は、3時11分。
寄り道しなければ、もっと早く来れるのだけど、やっぱ写真撮りたいしね。

赤レンガ

そして、ライトアップされた赤レンガ倉庫。

「自転車でいる=地元の人」だと思われて、
メッチャ道を聞かれるのだけど、すいません、わかりません。
地元の人じゃないもので。

赤レンガ

真っ暗な広場で、寄り添うカップル達にまじって、一人で記念撮影。

ドルフィン

みなとみらいを通過したら、どう進めばいいのか
iphoneの自転車ナビタイムというアプリが示したルートを進むと、
メチャメチャ急坂を上る、ヒルクライムコースに。

なんとか降りずに登り切ると、目の前に現れたのは、ドルフィン!
ユーミンの「海を見ていた午後」という歌で
「ソーダ水の中を貨物船が通る」と歌われたお店です。

リアルな若者にはわからない曲だろうけど、
その昔の若者が憧れた曲と、その世界が広がるお店です。

標識

横浜の根岸や磯子を抜けて走っていくと、
「横須賀まで8㎞」の標識が。

横須賀港

そして横須賀港へ。
暗くてよくわからないのですが、
あれはアメリカ海軍のイージス艦と潜水艦ですよね。
たぶん。

普段はステルスなイージス艦ですが、
この日は、マストがhappy new year的なイルミネーションに彩られていました。

標識

そしてやってきたのは、久里浜。
「ほら!あれに乗って向こうに渡ろう!」
18歳の自分が看板を指さし、今の僕に話しかけます。

フェリー乗り場

という訳で、久里浜の東京湾フェリー乗り場へ。
自転車込みで、料金は1020円。
それで房総半島の金谷まで渡る事が出来るのです。

しかも、本来、始発は6時20分なのですが、
この日は初日の出の時間に合わせて、出航を20分遅らせ6時40分発。
ちょうど対岸に着く頃、房総半島の鋸山の上から、
初日の出が姿を現すという事になっているのです。

横須賀海軍カレーパン

それまで、しばし、横須賀海軍カリーパンと、カフェラテで腹ごしらえ。

東京湾フェリー

さて、新春・東京湾一周サイクリング、前編の三浦半島編はここまで。
続きは、フェリーの乗って向かう、後編の房総半島編をお楽しみに!

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