ツールドちば2012

輪行

ツールドちば2012に行ってきました。参加したのは、成田から鴨川までの約135㎞。僕らは前泊で成田のホテルに泊まることになったのですが、そこまでは輪行。

輪行というのは、自転車の車輪をはずしてコンパクトにして、袋に入れて運ぶ事。電車やバス、飛行機などの乗り物は、こうしないと持ち込む事が出来ないのです。

自転車乗りが輪行をする場合、先頭車両か最後尾の運転席前のスペースを陣取らないと、邪魔になって人の目が気になる…と言い伝えられているので、そこに行くと、なぜか、この日は、輪行の人達が多く、これ以上入りこめない雰囲気。西武線だと、秩父帰りの輪行とか、結構いるんですよね。自分も一回しましたけど。なので、車椅子スペースにお邪魔する事にしました。もちろん、車椅子の方がいないのを確認して。

西武線の場合は、先頭から2両目と、後ろから2両目に設けられていたのですが、山手線の場合は、先頭と最後尾の、連結側(運転席とは逆側)。京成線の場合も、先頭と最後尾でしたが、こちらは運転席側と、皆バラバラでした。

イブニングライナー

コンパクトにしたとは言っても、普通に比べれば大荷物なので、気を遣います。
すれ違う音楽家がチェロやコントラバスを運んでいたり、なぎなたをやっている人が、その長さに困っていたり、見ていて、勝手に親近感が湧きました。

そこで、京成線ではイブニングライナーを使う事に。
車両はスカイライナーの車両なんですが、あちらが新しく出来たスカイアクセス線を通るのに対し、こちらは従来通り、船橋や津田沼を抜けて少し遠回りになるので、旅行客より、通勤帰りの方が多いのが特徴。しかも、特急券がスカイライナーが1200円なのに対し、こちらは、400円。なので、成田空港まで安く楽に行きたい時にもオススメです。

荷物置き場

旅行者がいないから、いつもはトランクでいっぱいの荷物置き場も、ご覧の通りの独占状態です。

ツールドちば

さて、ホテルで一泊。目覚めれば、まさかの雨…。天気予報ではスタート前までにあがるハズだったのに、そのあたりから雨足が強くなってきた…orz。

DJチーム

昨年もツールドちばは参加しましたが、前回が自由に走って良かったのに対し、今回は、役割が決まっています。千葉にあるbayfmのDJ、伊津野亮さんが、毎年このイベントに出ているのですが、今年は一緒に、ロードレーサー初心者の女性DJ3人も参加する事になったのです。左から福田舞衣、中村愛、相川友希、伊津野亮という面々。

そこで、そのサポートをする役回に。しかも、一番のヘタレ担当。細かすぎるモノマネなどで平井理央アナのモノマネをしている、中村愛ちゃん。真ん中で敬礼なんぞして、スタート前が一番ピークというタイプの人です。

ただ、本格的な自転車乗りの人って、スパルタな人が多いから、のんびりポタリング派の僕みたいな方が、結構合っているのかもしれません。

スタート

そして、雨の中、いよいよスタート。

雨天

こちらは、同じ女子でも運動神経のいい、元SDN48の相川友希ちゃん。雨にも負けずに元気よく走る。

九十九里

スタートから約2時間、九十九里に入ったあたりで、やっと雨があがりました。

応援

沿道には、こうしてプレートを持って応援してくれる人達もいます。

実はその昔、マラソンの選手が「沿道の皆さんの声援に後押しされて、走れました」とかって言うのって、奇麗ごとだと思っていました。何を毎回毎回、新鮮味のない同じ台詞をいうのかと。

ところが!
同じくbayfmのDJ達と千葉の富里で行われるスイカロードレースに出場するようになって、はじめて、それを実感する事になります。

声援って人を後押しするんだ。あきらめかけそうな時に、あと一踏ん張り出来る力となるのです。無名な僕らに対し、ありがたいことです。

田園

今回のツールドちば。サポートと言っても、僕は全くのド素人な訳でして。まずは、今回、bayfmチーム全体をサポートしてくれた、
セオサイクル西千葉店さんのチームから、サイトウさんが中村愛ちゃんについてくれました。ギアの上げ下げとか、ペダルの速度とか、やさしくアドバイス!それを見ながら僕もお勉強。

そんなこんなで、もう約100㎞田園風景を抜けると、いよいよ待望の昼食です!

昼食

ここまで途中、2カ所のエイドステーションがあり、ドリンクなどの用意があったりするのですが、ここでは、本格的なお弁当つきで、ちょっと長めの休憩。元気が出ます!

しかも、ここでもボランティアの人達が、お弁当を配ったり、ゴミの片付けをしたり。楽しんでいるのは、僕らなのに…。

余裕

お弁当を食べて、エネルギーゲージが回復したのか、少し余裕を見せる、中村愛ちゃん。

山岳

というのは一瞬で、ここからが難所の山岳コース。ツールドちばで、ここまで100㎞走ったけど、みんながあとで思い出として語るのは、ここから先の35㎞の部分なのです。

大多喜から、養老渓谷を抜けて、鴨川へ出るコース。ヒルクライム的な本格的な登りが3カ所。そのうち2カ所が、男でも足を着いてしまう人が多い、激坂です。

ママチャリ

そんな中をママチャリで走破しようとする強者も。彼は人気者で、周囲から絶え間なく「頑張れ〜」の声が飛びます。中村愛ちゃんも「ママチャリ頑張れ〜」って叫んだけど、「その前にお前が頑張れ」と、周りの人に突っ込まれていました。まあ、愛すべきキャラなんですけどね。

激坂

そして、問題のボスキャラ、最後の激坂。写真は、頂上付近の最後にゆるくなる部分なので、伝わりにくいですが、山の斜面をつづら折りじゃなく、直線的に登るような急斜面なのです。

たいがいの男の人も、ここで足をついてしまいます。中村愛ちゃんも、足を着いてしまい、「押して登るので、上で待っていてください」というので、先に登り切り、待ち構える事に。

号泣

すると手押しでヨチヨチと登って来た彼女は、頂上につくなり号泣。まわりには休憩している人達がかなりいたのだけど、子供が泣きじゃくるぐらいの、大きな声で泣き続けました。

ダム

「大丈夫か?」と声をかけると、「だって死ぬかと思うような坂を必死で自転車押して登ったら、 目の前に、綺麗な風景が…」辛さの涙じゃなく、感激の涙だったのです。

登山だとかヒルクライムだとかした事がある人なら、彼女の気持ちがわかるハズ。同じ風景を見たって、感じ方が違う事がある。高尾山だって、ケーブルカーで登った人と、自分の足で登った人では、山頂の風景を見たときの感じ方が違うでしょう。

後で聞いたら、他にもここで感激の涙を流したコがいました。自分でやりとげないと味わえない感激ってヤツがあるのですよ。

下り

ボスキャラの激坂をやっつけたら、後は、楽しい下り坂。やり遂げたご褒美です。

海

そして目の前に広がる海!

鴨川

サーファー達の脇をおじゃまして、一路ゴールへと。

ゴール

そして、135㎞完走!よくやったヘタレ!…じゃなくて中村愛!

DJ一同

今回参加した女性DJ。雨だわ。坂だわ、長距離だって、みんな辛い思いはしたハズなのに、終わったら口を揃えて「参加して良かった」って。限界まで挑戦した人だけが味わえる充実感に酔いしれていました。最初は無理だと決めつけていた135㎞。自らチャレンジという道を選んだから、それを味わえたのだよね。

いいアシスト出来たのかな?だったら嬉しいけど。

そういえば、このツールドちばを走る前に友人に勧められて見ていたドラマDVDの台詞を思い出したので、シメの言葉の代わりに書いておきます。落ちこぼれ達が東大を目指す「ドラゴン桜」での、教師役の阿部寛の台詞。

日本中の大半の連中はチャレンジもせずに、
東大の事を越えられない壁だと決めつけている。
勝手に諦め、勝手にコンプレックスを抱く。
自分は平凡な人間だから努力したってムリだ。
そういう思い込みが、どれだけ人生を窮屈にしばりつけているか。

彼女達の「ツールドちば」への奇跡。
■第1回:7月19日:「はじめてのロードバイク
■第2回:7月30日:「木更津ファンライド
■第3回:9月26日:「ツールドちば直前練習
■第4回:10月7日:「ツールドちば2012(今回)」

4回で乗れたよ135㎞!

P.S
実は僕も毎回大会に出るたびにサポートされっぱしで…。
セオサイクル西千葉店さん、いつもありがとうございます。

Pocket
LINEで送る

“ツールドちば2012” への2件の返信

  1. >potere さん
    ありがとうございます。
    ほぼ自転車初心者といえる女子達が完走出来たのは良かったです。
    そういう意味で、初心者仲間を誘ってという人が多い大会のような気がします。

    3日間のstageに分かれているのですが、
    stage1は、ほぼ平坦コースで初心者に人気で、
    このステージだけ抽選漏れがあるぐらいです。
    でもやはり醍醐味があるのはstage2で、
    ヒルクライムとはまではいかないですが、急坂が3カ所あるプチ山岳コースです。

    思い出として後でみんなが語るのはこの部分ですから、
    ちょっとキツい所が入っていた方が、やりがいがあるのかもですね。

    そしてボランティアの方々にも頭が下がります。
    さらに沿道からの応援などもあり、今後益々発展して欲しいイベントだと思いました。

  2. ツールド・ちば(135km)お仲間の皆さん含めて完走おめでとうございます。
    “135km走破なんて、とても・とても無理・・ “ と決めつけていた女性陣が完走できたのも、いいアシストがあったからこそですね。
    体調や脚の残り具合を注視しながら、残りの行程をどうやって走らせるか・・・アシスト役も大変な半面、それはそれで醍醐味があるのかなって思いました。
    話は変わりますが、コンデションが悪い中、ボランティアの方々のご厚意はホント嬉しいですよね。
    参加した事がないのですが、ツールド・ちばって、改めていいイベントなんだと感じた次第です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

*