新・銚子センチュリーライド2012

銚子センチュリーライド

「160㎞も走ったの〜!凄い〜!」
なんて反応を期待しているなら、ロングライドはやめとけ!ってアドバイスを送りたい。
待っているのは冷ややかな目です。

自転車に興味のある人なら、多少関心を示してくれるものの、
自転車=ママチャリ的な意識の人は、
「はぁ?いい年して何やってんの?」
いい年してまだバンドをやっているの?に共通するような反応が大半。

そういえば、バンドやってるヤツが言ってたなあ。
「草野球とかゴルフとかと同じで、趣味でバンドやってるだけで、
 何でこんなに批判されなきゃいけないんだって。
 オッサンになったら、オッサンくさい趣味やらなきゃいけないのか!」

同様に、ロングライドも女子ウケは非常に悪いです。
山ガールとかは、同様の達成感があるせいか、まだ理解ありますけど。

だから、銚子センチュリーライドの会場に集まったのは、
なんと言われようと自転車が好き!な人々。
諸先輩方もいらっしゃるので、申し上げにくいのですが、はっきり言ってバカ共です。
自転車の。

僕は、DJでありナレーターである伊津野亮さんのチームの一員として参加しました。

スタート

女性には理解されにくい自転車の世界を、
この後に及んで、言い訳がましく説明させてもらうと、
女性にとっての美容とか、お化粧の世界に近いのかもしれません。

新しい商品、口コミで評判の商品が出たら試してみたい。
→評判の新しいパーツが出たら試してみたい。

使い続けていたら、肌に張りが出てきた
→乗り続けていたら、走れるようになってきた。

合コンやパーティーなど、美容室行って気合い入れて、綺麗な服を着て勝負
→大会で、いい決戦用のホイル履いて勝負

まあ、どう書いたって言い訳じみていますが、
イケてない自分が、もしかしてイケるかも…ってわかったら美容に力が入るように、
走れるハズがないが、走れるかもに変わったあたりから
自分がどれだけ走れるようになったのか、試してみたくなるのですよ。コレが。

という訳で、千葉県印旛郡栄町の「ふれあいプラザさかえ」をスタートし、
自分を試す160㎞の旅へと出ました。

ドラクエのパーティー的には、全員、遊び人と吟遊詩人のパーティーですかね。
あ、セオサイクル西千葉店のサポートもあるので、回復系の僧侶もいるか。

農道

まずは田園風景の中を進みます。

街道

続いて、芝山はにわ道へ。
もちろん1列で信号順守。左側通行。
交通ルールを守っての走行です。

チェックポイント

第一チェックポイントは、山武市芝山出張所。
水やバナナ、塩タブレットや飴なども用意されていました。
しばし休憩。

カード

こんな風に出走カードに判子をおしてもらっていきます。
第一チェックポイントは、10時までに通過しなければいけません。

旭市

九十九里ビーチラインに出たら、旭市、銚子市方面を目指します。

海

住宅街の切れ間から時折海が見えます。

花

房総フラワーラインとまでは行きませんが、沿道には花も咲いています。

飯岡

旭市の飯岡は、東日本大震災で、津波の被害のあったところ。
左手前方の空き地は、家があった場所で、
基礎や小さな瓦礫のかけらも少し残っていました。

被災

このように、津波の爪痕もまだ残っている場所もあるのです。

実は、この銚子センチュリーライドは、東日本大震災の復興支援もかねています。
この旭市の飯岡付近は、観光がメインの産業なのですが、
震災以降、客足が遠のいてしまいました。
そこで、こうしてコースの中に組み込み、
「食事したり、補給の買い物をしたりしてお金を落とす事」
というのも、大会の案内に書かれています。

飯岡は昨年は、生活者の復興を優先し、
メインの海水浴場の復旧は後回しになった為に、1シーズンを棒にふりました。
今年は、海水浴場の整備もOKになったので、ぜひ足を運んで欲しいとの事です。

コンビニ

さて、その飯岡のコンビニで休憩と補給。
実は、この後、後ろに見える山を越える事になるからです。

山越え

今回は、ほぼフラットなコースなのですが、
唯一といっていい山越えに挑戦です。

風車

山の上には風力発電の風車が何基も立っているのですが、
海からの霧で、ほとんど見えません。

谷

谷底の方まで霧に包まれてきました。

雨

と思ったら、いきなりのゲリラ豪雨です。
前方を走っていたサポートカーから、雨が来るとの連絡を受け、
みんなレインウエアを着た直後だったので、被害は最小限。
近くのコンビニへ走り、屋根の下で雨宿りしました。

第2チェックポイント

雨をやり過ごしたら、第2チェックポイントへ。
ちょうど犬吠埼の地球が丸く見える丘展望館の近く。

こちらでは、バナナやスイカ、水などの補給が。

セマス

今回は、セオサイクル西千葉店から、
オリジナルブランド、semasのCR1を借りて走行しました。
simanoの105がついた標準的なモデルなんですが、
普段のクロモリのクロスから比べると、軽いし早い。
自分の実力がUPしたのではないかというような錯覚に陥ります。

まあヘタレなんで、機材に頼るというのも一つの手でしょう。

クロモリでガンガン乗れる人って、本当に尊敬します。
ロングライダースの中には、女性でもクロモリで長距離って人もいますしね。
ただ、ポタでも何でも乗っている人ならいいんだけど、
高いクロモリロードを組み上げただけで、
ほとんど乗らずに、飾っている人にかぎってクロモリ教を唱えるので、
イラっと来る事もあります。

お前のクロモリは、ディアゴスティーニか!
と、心の中だけでツッコミ入れて、苦笑いしながら聞いてますけど。

犬吠埼

その後、犬吠埼に向かったのですが、
濃い霧につつまれて、白い灯台は同化して見えず。

港

本来であれば気持ちいい風景になるはずの、荒れ気味の海を見ながら
銚子の港を目指します。

ウオッセ21

お昼休憩は、ウオッセ21の中にある海鮮レストランでとることに。

大漁丼

頂いたのは、本日のオススメ、大漁丼1500円。
生シラスにネギトロ、甘エビと蟹。
それに青のりのお吸い物。

山越えの後だったので腹が減ってて、ガッツリ食べちゃいました。

農道

昼食後、利根川沿いから広域農道に入ると、お天気が徐々に回復。
レインウエアがだんだん暑くなってきました。

多古町

第3チェックポイントの多古の道の駅へついた頃には、いい天気に。

さて、残り20㎞。
これまでは、のんびりチームに入って走っていたのですが、
ここからは、消防士さんなど、体力に自信ありのメンバーが揃う
早いチームに入れて貰って走ってみる事にしました。
20㎞なら、なんとかイケるだろうと。

ここまでは、27㎞前後の巡航だったのですが、
30㎞から35㎞ペースで走っていきます。
平地だったけど40近く出ていた事もあるかも。

普段は、遅ポタ専門ですが、
なんとかちぎれる事もなく、最後まで着いていく事が出来ました。

ゴール

スタート地点である「ふれあいプラザさかえ」へ無事到着。

メーター

メーター読みで163㎞!
やったぜ!無事完走だ!

しかし、達成感が半端無い。
クセになりますね。

前を引いてくださった皆さん、ありがとうございました。
そして自転車を貸してくれた、セオサイクル西千葉店の皆さん、
ありがとうございました。

ああ、女性ウケはもうどうでもいいので、またロングライドに出たいです!
普段は1人で走る事が多いのですが、皆で走るのも楽しいですね。

今回のルート!

さて、ロードバイクは買ったけれど遠出した事がないという方、
毎年、10月に行われるツールドちばをお勧めしておきます。

この大会は、速く走るというよりはロングライド挑戦を目的とした物で、
パンクなどのメカニックトラブルのサポートもありますし、
各グループに指導員もつくので、道に迷ったりする事もありません。

また昼食や休憩ポイントなど、ホスピタリティーもいいので、
楽しく、気持ちよく走れます。
20㎞ごとぐらいで、休憩ポイントもあるので、長距離心配という人も安心。
僕もここからロングライドにハマりました。

Pocket
LINEで送る

はしら デリ&カフェ(成田)

成田参道

自転車で100マイル、約160㎞を走る銚子センチュリーライドに出る為、
成田に前泊する事になり、ちょっと早めに行って町を観光する事にしました。

とはいうものの、翌日の降水確率80%という予報が出ている為、
サイクリング雨具を探しに大型サイクルショップを右往左往。
翌日にセンチュリーライドの他、
大きな大会の富士ヒルクライムも行われる為、
多くのお店で、売り切れになっていたのです。

その雨具探しに時間がかかり、成田についたのは5時すぎ。
こういう参道にあるお店というのは、5時閉店の所が多く、
残念ながらシャッター街と化していました。

大野屋

江戸時代から賑わった参道という事もあって、古き歴史のある建物も残されています。
こちらの、千と千尋の神隠しの湯屋のような建物は、大野屋旅館。
現在は旅館としての営業はされておらず、1階での鰻屋さんと、土産物屋さんの営業。

3階の大広間は、貸し切りか、団体での見学のみという事になっていますが、
ちょうど先週に放送された、堺雅人さんと新垣結衣さん主演のドラマ
「リーガルハイ」の7話、老舗醤油屋の遺産相続の話しで、
醤油屋の大広間として使われたのが、こちらの大広間です。

総門

さて、成田山新勝寺と言えば、交通安全の御利益が有名ですが、
明日のサイクリングの無事を祈って、お参りする事にました。

仁王門

総門をくぐると、山門の風情を感じさせる仁王門が。

大本堂

やはり5時を過ぎると人もまばらで、本堂周辺も少し寂しい感じ。
本堂は大きなガラス張りなっていましたが、
手前にこれまた大きな賽銭箱がったので、交通安全祈願を。

路地裏

それから路地裏をつたいながら、駅方面へ向かったのですが、
古い町並みの木造家屋に「パブスナック東洋」の文字が。
外観もネーミングも昭和テイストで、こちらも何かのドラマに使えそうな感じです。

はしらデリカフェ

さて、せっかくなので成田でカフェを探しました。
駅前すぐの所にあるのが「はしら デリ&カフェ」。

店内

お蕎麦屋さんとか、和のお店を居抜きしたのでは?という内装。
僕が座った所は座敷。
現在は、その日の総菜から好みの物を組み合わせて食事する
デリカフェとして営業しています。

カフェラテ

今日はこの後、出場者との食事会があったので、飲み物だけ。
カフェラテは330円。
明日の天気を願うかのような太陽のラテアート。
あ、でも太陽を飲み干したら、雨じゃん…。
微妙な気持ちに。

■はしら デリ&カフェ
■千葉県成田市花崎町839-30
■営業:7:00〜19:00
■定休日:日曜(月曜不定休)
場所はこのへん
お店のサイト

成田

実は、この成田へは、もう一つ特別な想いを持って降り立ちました。
実は、あの2011年の3月11日、東日本大震災のあった日、
僕がいたのが、この成田だったのです。

その日は、成田空港にあるサテライトスタジオでの仕事が終わり、
京成スカイライナーへ東京へ帰ろうとしていた所でした。
車内で脱線するのでは?という激しい振動に襲われ緊急停車。
そしてそれが大地震だという事がわかると、電車はそこで運休。
僕らは最寄りの成田湯川という駅まで、線路を歩かされました。

そこから、バスで成田の市内へ。
交通手段がなく、成田のホテルへ向かいました。
けれどもすでに満室で、ロビーだけ開放される事になり、そこで一夜を。

断片的に情報が集まり、僕の故郷である岩手県の宮古市も
被災地の一つである事がわかります。

故郷が被災したとわかり、焦る自分。
しかし、震災など関係ないかのように、構えている周りの人々。

僕はその時、このギャップこそが現実なんだろうなと思いました。
そのうち不謹慎だとか、一般常識とか言う言葉で
言論や行動が統制されると思うけれど、
これが現実で、その中をさまよう事がドラマなんだと。

だから、この時の気持ちを書き残しておかなければと思いました。
その時に、瞬時に思った事をつぶやき、瞬間凍結でログを残して置こうと。
今読み返せば、焦りもあるし、今だから笑える出来事も書かれています。

脚色無しで、当時の気持ちを、言葉を変えずに公開します。
(ただし、ツイートが多すぎたので、時系列で抜粋した物ですが)

今も震災と闘い、真剣に取り組む方にとっては
不愉快な思いをさせるかもしれませんので、あえて別ページにしました。
なので、そういう方は、ここでお戻りください。

続きを読む はしら デリ&カフェ(成田)

Pocket
LINEで送る