2015年を振り返る アイドル編

今年は本当に沢山のアイドルの方とお仕事をさせて頂き、
おかげで沢山のライブにも足を運ぶ事が出来ました。

2015年はアイドル戦国時代と言われてきた中で、
大物の卒業、解散が続き、
関ヶ原の合戦なみの、大きな転換期だったんじゃないかと思います。

ファンの方の好みも大きく分かれ、
ただただライブで湧きたいという人が多く集まる現場と、
マナーを守って平和に見たいという現場の2つに、分かれて行ったように感じました。

ただ、この湧きたい人の中にはピンチケと呼ばれるやっかい者も多く、
増えた動員の中に、こういう人が多く流入し、荒れたライブもありましたね。

僕は平和な現場の方が好きな訳ですが…。
そんな中で、今年見た中で個人的に好きだったライブ、ベスト5。

■第5位:TOKYO IDOL FESTIVAL 2015

ガンダム

8月にお台場で行われた、参加アイドル151組の、アイドルの祭典。
名前だけは知っているけど、YouTubeでしか見た事がないアイドルのライブを、
実際に見ることが出来たのは大きかったです。

また、この中で、ニッポン放送の、吉田尚記アナ主催の、
「アイドルしゃべれる女王決定戦」が開催されたが非常に興味深かったです。

アイドルなんて、どうせ内輪ウケの話ししか出来ないだろと、偏見を持たれている中、
MCが上手いアイドルの女王を探そうというコンセプトに共感。

僕もアイドルの中には、DJも顔負けのしゃべりが上手い人材がいる!…という事で、
今年の4月に、うちのDJとして、
チャオベッラチンクエッティの岡田ロビン翔子さんを迎えており、
そういう意味で、吉田さんがセレクトしたメンバーに興味津々。

この「アイドルしゃべれる女王決定戦」で優勝した
バニラビーンズ・レナさんには、その後、うちでも単発のDJやゲストとして、
度々登場してもらっているのですが、推薦する時に、
「アイドルしゃべれる女王決定戦で優勝」の肩書きがあった事は、大きかったです。
来年も、この企画が開催される事を希望します。

■第4位 チャオ ベッラ チンクエッティ
TSUTAYA O-WEST
チャオベラ

アイドル戦国時代の大転換期、沢山のアイドルグループが解散したり、
主要メンバーが卒業したりという、アイドル激震の年でした。

この「Good bye, Idol」というツイッターアカウントは、
解散や卒業するアイドルの情報をツイートしているのですが、
毎日のように、沢山のアイドルの卒業情報が流れて来ます。
まさか、その中に、自分がかかわっているグループの情報が流れてくるとは。

TSUTAYA O-WESTでのライブは、秋山さんが卒業して、
5人から4人になってから初めてのツアー初日。

集まったファンの不安な気持ちを吹き飛ばすように、
エモーショナルな曲、
「True Hearts~ファンタスチック4~ verA」でスタート。
卒業メンバーの穴を埋めるという発想ではなく、
あらたな4人のグループとして、ライブを見せてくれたのが良かった。
この映像、公式でYouTubeにあげて欲しいです。
それほど、カッコイイです。

解散、卒業を選ぶアイドルが続く中で、
続ける事を選んだアイドルの決意を見せつけてくれた、素晴らしいライブでした。

■第3位:アイドリング 武道館卒業ライブ
武道館

ラジオで喋れるアイドルを捜している中で、みつけたのがこのグループ。
アイドリングという番組のMCのバカリズムが、彼女らの魅力を引き出し、
予定調和なアイドルバラエティー番組が多い中、斜め上を行く面白さでした。
だから、しゃべれるメンバーが多い。

そして、バラエティーなアイドルグループらしく、
卒業ライブなのに、しんみりとせず、最後まで祭りで盛り上がったのが良かったです。

卒業コンサートの最後の曲。
本来なら感動的なエンディングを迎えるハズなのですが、
しかし、バカリズムが悪ふざけ。
メンバーに1人1人指で鼻フックをして、変顔をカメラに映しだして行きます。

「皆が笑ってくれたから良かった」それで終わるのがアイドリング。
逆に、最後までそれを貫き通したのが、カッコ良かったです。

特に、バラエティートークの得意メンバーだった酒井瞳さんには、
卒業後に、うちの番組で単発のDJをして頂きました。
また一人、しゃべれるメンバー発掘!

「よく、しゃべれるアイドル発掘してくるね」と言われますが、
噂を聞いたら、出演のラジオやテレビをチェックして、
ニコ生やら、show-roomだとかネット番組もチェックして、
ライブでのMCもチェックして、その上で推薦している訳ですよ。

アイドルって、フェスや対バン、販促イベントなどで
アウェイの現場を数多く体験し、それを盛り上げる為の技術を現場で磨いた
MC役のメンバーがいます。
もちろん、空気読まない不思議ちゃんも多く、
そういう方にスポット当たりがちですが、逆にMC役に注目!
喋れる人材の宝庫ですよ。ラジオ関係者の皆さん!

■2位:Berryz工房ラストライブ 武道館
武道館

今年、3月に行われたBerryz工房のラストライブ。
彼女達は「活動停止」という言葉を選びましたが、
実質グループが解散するコンサートに立ち会うのは初めての事。

アイドリングのコンサートのは対照的に、非常に張り詰めたライブでした。
その一瞬、一瞬を見逃したくないというファンの気持ち。
彼女らの12年という歴史に終止符と打つという事で、
始まる前から、武道館の中にファンの思いが溢れていました。

最後、ピアノ演奏だけで歌うLove together!
最初は聞き入っていたファンの声援も次第に大きくなっていって、会場は一つに。
泣けた。正直、涙が流れました。

同期でありながら、まだまだ突き進む事を決めた℃-uteと、
ここで新た道を選択した、Berryz工房。
両グループを知っているだけに、人生の選択をも感じる、深い感動がありました。

■第1位:モーニング娘。’15 武道館
武道館

エース鞘師里保の卒業を控えての実質ラストライブ。
卒業コンサート行わなかったのは、
最後まで普通にパフォーマンスで魅せたいという彼女の意思のような気がします。

アイドルファンの中には、未熟なアイドルを応援するのが好きな人も多いですが、
僕は、歌やダンス、スキルの高いパフォーマンスを見るのが好きで、
この日のライブは、今年一の完成度でした。

特に、このグループの鞘師&石田のダンスバトルが大好きなのですが、
仲良しこよしのバトルじゃなく、意地と意地、スキルとスキルのぶつけ合い。
全身全霊って、この事をいうんだろうなと。

ダンスのスキルを磨くために、アイドルという枠を1度出て、
外の世界、海外で修行を重ねたいという鞘師に対し、
グループに残って、ダンスの底上げをするという意思を見せる、石田。

この二人のぶつかりあいを見ているだけで、涙が出て来ます。
ライブを見慣れている関係者席からも「すごい!すごい!」の声が漏れます。
隣りにいる他の番組スタッフも、「すごいですね」と話しかけてきました。

この凄さ、残念ながらDVDじゃ伝わらないんですよね。
カメラ割りがあるから、全てが映し出されている訳じゃないので。
だから、生で観ることが出来たのは、非常に貴重な経験。

これが今年のNo.1です。

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チャオ ベッラ チンクエッティ 豊洲PIT

豊洲PIT

いい意味で裏切られたライブでした。
昨日のチャオベッラチンクエッティの豊洲PITのライブ。

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画像・BARKSさんより

詳しいライブレポは、BARKSさんやBillboard JAPAN、
動画ニュースのMAiDiGiTVのリンクを下に貼っておくので、
そちらを見て貰うとして、自分の感想を。

今年のアイドル界隈のトレンドって、
曲がそれまでの打ち込みから
ロック色の割りとゴリゴリ系のサウンドが主流になりました。

それと同時にライブは、MC、バラード少なめで、
アッパーな曲をノンストップで通すというのが主流に。

アップアップガールズ(仮)が、2時間ノンストップでライブを行えば、
元祖殺人セットリストの℃-uteは、Can’t STOPツアーを開催。
2時間ぶち上げで盛り上がって、クタクタになって、やりきったバンザーイ!
…てのが、主流になって来ていた訳ですよ。

チャオベラもライブでブチ上がる鉄板曲を多数持ってるから、
どういう風に来るんだろうと思ってたら、違いました。

アンコール後は、まさかのアコースティック。
いつもは盛り上がるアッパーな曲を、アコースティックにアレンジして、
jazzy な着席ライブ。

まさかの最後の最後に座らせんの?
…と最初は戸惑ったのだけど、
聴いているうちに、どんどん引き込まれていきます。

とどめは、橋本愛奈さん「はしもん」のアコースティックの「Do Me! Do!」。

ハスキーボイスだから、スナックのママキャラでいじられる彼女ですが、
歌を聴きながら思い浮かんだのは、スナックじゃなく、
もっと大きな箱、古き良きキャバレー。

古い日本映画なんかで出て来るのですが、
バンドが入って、JAZZやラテンなんか演奏があって、
きらびやかだったり、しっとりさせたりする、大人のエンターテイメント。
アイドルなのに、何かそういうショーも出来るんじゃないかと思いましたよ。

よくお芝居などで、アイドルがショーガールを演じるというのはあるけど、
アイドルのライブの別タイプで、これが出来たら面白いなと。

通常のぶちあげ系のツアーの集大成として、
大箱の大阪なんばハッチが決まっていますが、
チャオベラは、1月からは、毎週アコースティックライブが復活するそうなので、
こっちのアコースティック路線の集大成として、
元キャバレーだった所を改装した鶯谷のライブハウス、
東京キネマ倶楽部あたりで、聴かせる大人のライブやってくれないかなあ。
…と、聞きながら妄想しておりました。

この日の関係者席は、ラジオ関係者も多かったのですが、
ニッポン放送の吉田尚記アナも同じ事を思っていたようで、

なんて、ツイートも。
勉強の為にライブを見学に来ていたアイドル達も、同じような事感じてました。

鉄板アッパーソングで攻めるのが定石ですが、
アコースティックでしっとり終わらせて、次の可能性を感じさせるのが
もっと大きな攻めだったりするのかなあと、
すっかり術中にはまりながら、余韻にひたっておりましたよ。

なんか色んな可能性を感じさせるライブでしたね。

可能性といえば、このライブをやる数日前に、
彼女らと共にトークショーを行いました。
ラジオ関係者が語る、チャオベッラチンクエッティ。
チャオベラの「しゃべりが上手いアイドル」という路線、
こちらは、引き続き色々サポートしていきたいなと思った次第です。

ライブレポート記事
●「チャオベラ、秋ツアーが終了。しかし延長戦突入へ」(BARKS)

チャオ ベッラ チンクエッティ ツアー千秋楽公式レポ到着「あっきゃん元気かー?」福田花音作詞の新曲初披露(Billboard JAPAN)

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