KAKURA(中目黒)

中野通り

自転車での移動は最短距離ではなく、快適な道路を選ぶ事が大事。

例えば幹線道路の山の手通りは、ただ今大規模工事中で、
歩道はふさがれているし、車道は路側帯なしのギリギリの道幅。
かなり慣れていないと危険だし、工事中だけに舗装の継ぎ目が多く、
サスペンションのないロードやクロスだと、かなりゴツゴツを拾ってしまいます。

そういう意味で、自転車乗り達の多くが「好き」とあげるのが「中野通り」です。

車の交通量も多くなく、その割に道幅も十分。
おまけに色々な並木などもあったりして、走っていて気持ちのいい場所です。
これを使いって練馬から中野を越えて、
渋谷方面であれば井の頭通りへという風に、横道を変えていくのです。

笹塚

笹塚を越えてもごらんの通り。
山手通りとは危険度も雲泥の差です。

今回目指すのは中目黒ですから、
井の頭通りにぶつかっても、そのまま真っ直ぐ。
大山の交差点から東北沢方面へ向かい、道なりに進むと富ヶ谷へ。
ここで山手通りに出ますが、走るのはわずか500メートルぐらい。

旧山手通り

すぐに二又に分かれるので、旧山の手通りへ。
道玄坂の上あたりから、代官山のオシャレな通りになるし、
山の手通りに比べて、交通量も格段に少ないので快適に走ることが出来ます。

中目黒

代官山から駒沢通りに入れば、すぐに中目黒の駅が。
練馬の江古田からは、ゆっくり散策しながら走って、45分〜50分ぐらい。
本気の人はもっと早いでしょうが、散策が目的なので、
のんびりとペダルを漕いでいます。

まあ、それでもママチャリと違って推進力がありますから、
そこそこのスピードは出ます。

走っている時、時々、ラピュタとかジブリの主人公の気分になる事も。
こうして、スポーツタイプの自転車を手に入れれば、
ちょっとの人力で、いろんな世界へ飛び回る事が出来ます。
都内なんて、フェラーリみたいなスーパーカーがなくても、
少し漕げばスーッと走る自転車で、どこでも行けちゃうのです。

文明とアナログな人力のバランスが、ちょっとラピュタの世界っぽいなと。

目黒銀座

中目黒から目黒銀座商店街へ。
この通りは地元の生活に根付いたお店と、
カフェなどの外部からの観光的なお客さんを受け入れるお店が
バランス良く混在し、活気のある商店街です。

こうして都内を色々散策しながら、いろんな商店街を通りますが、
地元客だけの商店街は、衰退する方向にあり、
何かしらの要素で、外部からのお客が来る所は、活気があります。

朝松庵

商店街の中程には、老舗のお蕎麦屋さんである「朝松庵」が。
こちらは元祖カレー南蛮のお店としても有名で、
ショーケースには有名人の色紙が並びます。
早稲田の三朝庵も、元祖カレー南蛮と呼ばれ、
このどちらかが明治時代に作ったのでは…と、言われていますが、
カレー南蛮うどんが早稲田・三朝庵で、
カレー南蛮そばが中目黒・朝松庵という説もあったりして、
結局の所、決着はついていません。

kakura

カレー南蛮も非常に魅力的なのですが、カフェが目的ですから、
二件お隣の「Kakura」へ。
漢字では、「香食楽」と書きます。

こちらは、カレー本にたびたび登場し、以前から目をつけていたお店です。

店内

もしかして混むかも…と営業時間の12時ジャストに入店。
一番乗りだったのですが、テーブルに座っているうちに、あっという間に満席に。
やはり、人気の店のようです。

食事を注文した人には、コーヒーや紅茶などが
セルフ形式で、フリードリンクとなっていました。

ベジカレー

こちらは薬膳カレーが有名で、通常の「かくらカレー」は、1000円。

ただ、日本野菜ソムリエ協会が認定したレストランでもあるというので、
野菜にこだわった「ベジカレー」にしてみました。
ベジカレーは、1300円。
100円プラスで8種類の雑穀の入った薬飯に出来ます。

化学調味料はもちろん、動物性の物、砂糖も使っていないというカレー。
ダシは、こんぶと干し椎茸。
ここまでヘルシーだと、物足りないのでは?と思いがちですが、
味もこくがあるし、野菜の甘みで深みもあります。
極端な話、動物性って普段からいらないんじゃない?って思うほどでした。

■薬膳カレー&カフェ ka・ku・ra(香食楽)
■東京都目黒区上目黒2-42-13
■営業
12:00~15:00(L.O.)
18:30~22:00(L.O.)
■定休日:火曜
場所はこのへん
お店のサイト

目黒川

目黒川で写真を撮っていたら、近所のオジサンに話しかけられました。
春は桜の名所として多くの人が訪れるのだけど、
最近は、有名人がこの目黒川沿いをジョギングしているとTVなどで取り上げられ、
走りに来る人が、もの凄い増えたのだとか。

「ちなみに自転車はどうですか?」と聞いてみると、
自転車も増えたし、自転車屋さん自体が増えたとの事。
町の自転車屋さんは、安いママチャリに押されて苦しんでいるのに、
オシャレ自転車に力を入れたお店は、どんどん伸びているようですね。
まあ中目黒という土地柄もあるとおもうのですが…。

自転車屋

オジサンが教えてくれたあたりに行ってみると、そこには自転車屋さんが。
PROTECh」というこちらのお店は、
六本木、恵比寿、白金、青山、中目黒、五反田に店舗をもつお店。

もちろん、ママチャリもあるけど、オシャレ系。
その他、今はやりのシングルピストの他、
オシャレ系のパーツやアクセサリーが充実していて、
それでもかなり収益あげているのでは?という感じでした。

洋服屋

近くの洋服などのショップでも、こうした自転車用のラックがあったりして、
ファッションの一部として、完全に溶け込んでますね。
自転車乗りとしては、こういうお店が増えてくれると嬉しいです。
…というか、自転車好きのオーナーの方は、こうした特色を打ち出すのも、
一つの手だと思いますよ。

菅刈公園

中目黒沿いから少し入った所には、菅刈公園が。

江戸時代この一帯は豊後国竹田城主の屋敷があったところで、
その後、明治時代になって西郷隆盛の実弟・西郷従道が
兄の隆盛が再起して、上京して来る日に備えて、約6haにおよぶこの地を購入。
しかし隆盛が西南戦争に敗れて死亡した為、自らの別邸として利用した場所です。

西郷山公園

その少し上の方には、西郷山公園があります。
西郷邸の上にある小高い山で、
近所の人達に西郷山と呼ばれ親しまれていた事からその名前に。

冬の晴れた日には、ここから富士山がよく見えるそうです。

西郷山公園

山の上では、木の下で昼寝している人も。
なんか、いいですねえ。

ビアガーデン

代官山の旧・山手通りに戻ると、広い原っぱのような所に、
ビアガーデンの看板がありました。
もちろん、自転車なのでビールは飲めないのですが、
氷の旗が見えたので寄ってみる事に。

ひまわり畑

奥は、原っぱではなく、ひまわり畑でした。
近所の子供達が植えたもののようです。

かき氷

ビールの代わりに、かき氷を楽しみながら、
しばし、過ぎゆく夏の風に身をゆだねていました。

ビアガーデンは、8月29日までだそうです。

自転車で23区カフェ制覇の旅…ただ今、18/23区。
さあ!いよいよ残り5区です!

地図

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cafe紅(小伝馬町)

人形町

吉原炎上という映画があるけど、あれは現在の吉原ではなく、
この人形町界隈に、吉原があった頃のお話です。
江戸時代の初期は、遊郭の町でした。
それが、あの吉原炎上の大火によって浅草に移転する事に。

では、人形町の由来は何かというと…。
この付近は、歌舞伎小屋の中村座と市村座という芝居小屋があり、
お芝居の町でもありました。
そのため、人形浄瑠璃などの小屋もあり、人形作りや修理などにあたる
人形師が多く住んでいて、人形町という呼び名に。

弁慶

町には、歌舞伎小屋があった事を表す、弁慶の像も。

玉ひで

人形町グルメといえば、元祖親子丼のお店「玉ひで」が有名ですが…。

重盛

人形町といえば、やはり人形焼き。
七福神をかたどった物が売られていますが、なぜか6個入り。
七人目の神様は、お客様という事なんだそうです。
重盛永信堂の前には、つねに人形焼きを求めるお客さんの姿がありました。

伝統というイメージのお菓子ですが、
店員さんが、ギャルっぽい可愛らしいコが多いのが意外でした。

ところで、今回、この人形町にやってきたかというと、
写真の右端にもポスターが映っているのですが、
東野圭吾原作の「新参者」のドラマの舞台になっていたからです。
阿部ちゃん主演の、あのドラマが大好きで、毎週、楽しみにしていました。

水天宮

ドラマのキーワードの一つともなっていたのが、安産。
原田美枝子さん演じる三井峯子が、殺される前に願っていたのが、
息子の彼女の安産でした。

水天宮

そのために、原田美枝子さんは密かに安産祈願の水天宮にお参り。

実際に、子授け(子宝)、安産の祈願に訪れる人も多く、
妊婦さんの姿も多く見られました。

子宝いぬ

こちらが、頭をなでる事で安産祈願になるという子宝犬。
せっかく訪れたので、安産祈願をしたいと思ったのですが、
近い所で妊婦さんがいないので、「どなたかが無事安産になりますように」と祈願。

日本橋ゆうま

ドラマでは「ほおづき屋」として登場するのが、「日本橋ゆうま」。
工芸品や手作りの物などを売っているお店。
こちらも、ドラマの中では重要なキーワードとなったある物を売っています。

犬のおきもの

日本橋 ゆうまオリジナルの手作り品『幸せを呼ぶお手犬』。

黒木メイサさん演じる青山亜美が、タウン誌で開運グッズとして取り上げ、
それを見た原田美枝子さんが購入するというもの。

ドラマの影響で、今や1ヶ月以上待ちという人気の商品だそうですが、
サンプルがお店に飾ってありました。

草加屋

そのすぐ近くにあるのが、煎餅屋さんの「草加屋」。
ドラマでは「あまから」
杏さんが、市原悦子さんの孫を演じていた煎餅屋さんです。

せんべい

ドラマでは手焼きせんべいの「あまから」が売り切れで、
阿部ちゃんが代わりに買った、こわれ煎餅の「久助」も売っていました。

浜町公園

こちらは、原田芳雄さんが犬の散歩をしていた公園、浜町公園。

土手

その浜町公園の裏手にまわると、隅田川が流れています。
今回ももちろん自転車で行っています…という事で証拠カットを。

隅田川テラス

土手の下には隅田川テラスという遊歩道が造られていて
河の近くまで降りる事も出来ます。
自転車は禁止ですが。
ドラマ的には、第一話の終わりで、阿部ちゃん、香川照之さん、溝端淳平くんが、
仲良く煎餅を食べていた場所です。

ちなみに後ろに見えるのは、ドラマ、ロングバケーションのロケ地でもある新大橋。

cafe紅

さて、今回行きたかったのは、こちら。
黒木メイサさん演じる青山亜美がバイトしていたカフェです。
ドラマでは「黒茶屋」という名前でしたが、
本当の名前は「cafe 紅」。
紅と書いて「もみ」と読みます。

ドラマでは人形町の路地を曲がると…という設定でしたが、
探してみると、実際には小伝馬町にありました。
日比谷線では人形町の隣の駅で、自転車だとすぐ。
まあ、歩けない距離でもありません。

路地

正面は、お菓子などを売っているお店で、
cafeへは、お店脇の細い路地を入っていきます。
どちらもやっている人は同じですけどね。

入り口

こちらが、cafeの入り口。
一軒家を改装しているだけあって、和の佇まいです。

張り紙

入り口には、小学生未満のお子さんお断りの張り紙。
最近、未就学児童お断りのお店、増えていますね。
子供には罪はないのだけど、騒いだりぐずったりしても注意しない親も多いようです。
実際に何度かそういう光景に出くわした事もありますが。
のんびり、ゆったり過ごして欲しいという事で、
こういう風にせざるを得ないのでしょう。

中庭

カフェは靴を脱いであがるタイプ。
畳敷きの和室がメインで、一人用の席は中庭の方を向いて配置されています。
隠れた場所ですが、ソファー席もありました。

和風キーマカレー

本日の御飯、「ほうれん草と豆腐入りmomi風キーマカレー」は、
単品だと800円ですが、味噌汁や小鉢のつくセット、1000円にしました。
和のお店にピッタリの、カレーも優しい味。
和のカレーといえば、お蕎麦屋さんのカレーが代表的ですが、
こうした和のキーマカレーというのもいいですね。

桃の冷たいおしるこ

セットだとデザートは2種類のうちから1つ選べるのですが、
選んだのは「桃の冷たいおしるこ」。
白あんで作られたあんみつのような感じ。
甘すぎず、暑い夏に爽やかなお味。

ちなみに、ドラマで阿部ちゃんが食べた
キャラメルみたらしパフェ(700円)は、午後2時からの注文となっています。

■cafe紅(もみ)
■東京都中央区日本橋小伝馬町8-5
■営業:
11:30~20:00(火〜金)
12:00~18:00(土)
■定休日:日、祝、月
場所はこのへん

江古田〜人形町を電車の路線検索で調べると、
乗り換え時間なども含め所要時間は約40分。
実は、自転車での時間も約40分。
もちろんママチャリとクロスやロードの違いはありますが、
自転車は遠出というより、普通のお出かけという感覚になってきました。

サイクルジャージを身にまとったバリバリの自転車スタイルというより、
速乾性のポロシャツで…という感じの、ゆるいお散歩スタイル。
カフェにサイクルジャージっていうのもね、浮いちゃいますもんね。

そんな風に、自転車をママチャリからグレードアップすると、
23区が普通に行動範囲となるという事がお伝え出来ればと思っています。

自転車で23区カフェ制覇の旅…ただ今、17/23区。

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