秋葉原から少し歩いた神田須田町。
創業は昭和5年で、空襲からも奇跡的に逃れた建物は
「東京都選定歴史的建造物」にも指定されています。
かつては古民家や建築マニアなどに人気の場所でしたが、
アニメの「ラブライブ」で主人公穂乃果の実家のモデルとされてからは
聖地巡礼をするアニメファンに占拠されて、大行列が出来る事も。
今は、少し落ち着きを取り戻していますが。
お向かいには、あんこう鍋の「いせ源」などもあり、風情のある通り。
裏手には、神田の藪蕎麦があるのですが、
火事の為建て直されてしまったのが少々残念。
入り口に張り紙のあった、あわぜんざいを頂く事に。
こちらは、店内は撮影禁止で、テーブルの上の食事のみ撮影可。
席についてすぐに出されるのが、奥にある桜湯。
あわぜんざいは、800円。
あんこのの下には杵でつかれた粟餅が隠れていて、
粒が残っているので、食感が楽しい。
塩加減も絶妙で、箸休めに頂くシソの実がいいアクセントに。
鬼平犯科帳の、作家の池波正太郎さんも、ここのファンで、
しるこを食した時の事をエッセイに綴っているそうなので、
ちょっと読んでみたくなりました。
■竹むら
■東京都千代田区神田須田町1-19
■営業:11:00~20:00
■定休日:日曜祝日
■場所はこのへん
池波正太郎さんが「竹むら」の事を書いたのは、
「散歩の時に何か食べたくなって」
待ちきれなくてkindle版でダウンロード購入。
まずタイトルが素敵ですね。
竹むらの事が書いてあるのは3つ目の「神田・連雀町」という項目。
小学校の頃、神田の古本屋巡りに担任の先生と行って、
その帰りに、竹むらで汁粉をご馳走になったという話しから、
その昔、しるこ屋の座敷は個室で、逢い引きをする場所だったという
ちょっと色っぽい話し。
大人になってからは、いせ源や、ぼたん、藪蕎麦で酒を飲んでから
竹むらに入って、粟ぜんざいを食べ、
揚げまんじゅうをお土産にに包んでもらい、
家族の元に帰ると思い行きや、
揚げじゅうは、白粉の匂いのする女性の口に消えていった…と、
粋な遊び方も、さらっと書かれています。
こういう文章を書きたいですね。