カフェ・ソロ(沼袋)

平和の森公園

西武新宿線の沼袋の近くに平和の森公園というのがあります。
犬好きの方達のお散歩コースにもなっているらしく、
いろんな所で愛犬家達が井戸端会議をしています。

竪穴式住居

園内には、発掘された弥生時代の竪穴式住居も復元されているのですが、
茅葺きではなく、実はコンクリート。

平和資料館

平和の森という名前がついていると、なんとなく平和な気分になるのですが、
戦争があった事を踏まえて、二度と同じ歴史は繰り返さないようにしようという事で、
第二次世界大戦で、中野区が受けた被害などを伝える為の、
平和資料展示室も置かれています。

展示品はあまり多くないのですが、
兵隊が戦争に行く前に、母親に宛てた遺書が目をひきました。
字がとても美しいのです。
ペン習字のお手本になるような美しい字で、母親への別れの言葉が綴られていて、
どんな気持ちでこれを書いたのかと想像すると、胸が痛くなりました。

塀

公園の敷地の端の方には、このような塀がありますが、
実はこの場所は旧中野刑務所の跡地。
かつては府中刑務所のようにもっと高い塀だったらしいのですが、
1983年、昭和58年に閉鎖された後に、威圧感がありすぎる事から、
削られて今の高さになったようです。

昔の刑事ドラマなどで、ここが刑務所だった頃にロケされた映像があるらしいので、
今度探してみたいと思います。

門

敷地の中には、当時使われていた門が残されていました。

中野刑務所は、豊多摩刑務所とも呼ばれ
「治安維持法」による、政治犯や思想犯を多く収容していた場所で、
作家の小林多喜二も「蟹工船」を書いた事で、不敬罪に問われて、
ここに収監されていたそうです。

蟹工船は搾取される側の反乱を映画いた作品で、
現代の派遣労働者問題などとリンクすると、リバイバルヒットしましたが、
当時は、反体制をあおる作品であるとして取り締まられ、
小林多喜二らは、ここにあった刑務所に投獄されていたのです。

矯正研究所

刑務所はすでにありませんが、その名残として、
刑務所で働く人の研修施設である「矯正研究所」は、まだここにあり、
所内で作られた商品などを販売するお店もありました。

商店街

そんな公園から、西武新宿線の線路を渡って反対側に、
沼袋の商店街があります。
下町的な風情を残す商店街で、高齢者の方が多い気がしました。

カフェ・ソロ

商店街のゆるやかな坂の途中に、ちょっとオシャレな感じの珈琲屋さんがあります。
お店の名前は「カフェ・ソロ」。
コーヒー豆のワイルドコーヒーで働いていた方が独立して作った
自家焙煎のコーヒーショップ。
出来たのは2010年の2月ですから、まだ新しいお店です。

シフォンケーキ

頂いたのはコロンビア450円と、
プレーンシフォンケーキ250円。
珈琲のおかわりは350円と、お手頃価格。

豆屋さんが独立して作っただけに、
珈琲を入れる手順を見ていると、随所にこだわりがあり、
それが雑味のないスッキリした味を作り上げているのだと思います。
新店ですが、すでに商店街の人達に愛されるお店になっているようです。

■cafe solo(カフェ・ソロ)
■東京都中野区沼袋2丁目30-5
■営業:10:00~20:00
■定休日:水曜
場所はこのへん

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トレボン(江古田)

看板

喫茶店って、お茶を飲みながら喫煙するお店という意味だと思い込んでいる人が、かなり多くいるらしいです。

喫茶店とは「お茶を喫するお店」の事で、「喫する」というのは「飲む」「吸う」「食べる」という意味。なのでお茶を飲むのが「喫茶」でタバコを吸うのは「喫煙」。確かに、コーヒーとタバコは絵になるし、どちらも、一服するときに欠かせないアイテムで、そう思い込んでしまう人が多いのもわかる気がします。ちなみに一服の「服」も「服用」の服で同じく「飲む」という意味です。

最近、コーヒーを喫する為によく通っているのがおちらのお店。

トレボン

珈琲屋という看板が出ているように、コーヒーへのこだわりのあるお店。そして家から一番近いカフェ。

店内

このすぐ近くに日大芸術学部があるのですが、マスコミにには日芸出身者が多く、喫茶店の話をすると、このお店の思いでを語る人も多数。

一緒に仕事をしている女性ディレクターも、学生時代、ここによく通い、マスターにコーヒーの入れ方を教えて貰ったといい、その話を聞いて、遅ればせながら、コーヒーを勉強する為に足を運んでいる訳です。

長い歴史のある学生街の喫茶店ですが、今は学生さんは少なく、教授達の方が多いような。 

豆をひいた後、ポットから細く出したお湯を、少しずつ、こまめに注いでいくのがトレボン流。1秒注いで止めて、1秒注いで止めて、毎回、違う箇所にまんべんなく注いでいく感じ。

マンデリン

こうして淹れて貰ったマンデリン、700円。まずしっかりとした苦みが来る、力強い味。でも、飲んでいるうちにしっとりと落ち着いていく感じで、さらに深い味に。「少しおくと、味がしまってくるでしょ」とマスター。確かにそんな気がします。

コーヒーの奥深さを語れるほど、まだわかっちゃいませんが、以前よりは、何かを感じようと、じっくりと飲むようにはなりました。それを越えて、瞬間の感覚をつかめるようになるのは、まだまだ先の話なんでしょうね。

■カフェ・ド・トレボン
■練馬区小竹町1-56-3(小林ビル2F)
■営業:10:00~22:30
場所はこのへん 

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