2012年をふりかえる

江古田

長い間生きてきて今年ほどテーマを決めて過ごした年はありません。
というか、それまでがノープランで、流されて生きてきただけなのだけど。

今年のテーマは「リアルと体力」でした。

リアルというのは、自分の五感と感性を磨こうという物。

映画のマトリックスを観た人ならわかると思うけど、
あれの中では、
自分たちはリアルな生活をしてると思い込んでいるけど、
実際は、カプセルの中に寝かせられ、
電脳に繋がれ夢を見せられているだけだ。
…という設定でした。

そこまで大袈裟ではなけれど、
実際の世界でも、それに似たことは多いです。

ツイッターで選挙だの原発だの事を訴えたり、
ラインで友達とおしゃべりしてる気になってるけど、
実際の自分は、ソファーで携帯をいじってるだけで、
リアルな会話は、コンビニでの
「お弁当温めますか?」「お願いします」
ぐらしか話してない人が、大袈裟じゃなく、ザラにいる。
そして、自分の知識のほとんどが
テレビやネットから仕入れた物だったりする。
いろんな事をした気になっているけど、
実際はテレビやパソコンの前に座っているだけです。

気づかないうちに
マトリックスと同じような世界の中に引きずり込まれているんじゃないのかな?

だから僕は、実際に友達と会って話をしたり、
本物の絵を観たり、音楽を聞きに行ったり、
旅行に出かけたり、美味しい物を食べたり、
リアルな体験をする事をテーマにしました。

そして自転車で出かければ、気温、風、ニオイ、
車の中などではエアコンによって制御されて失いかけている五感が取り戻されて、
敏感に感じる事が出来るようになります。

土手

土手を上る瞬間が好きです。
車道を走っている間は、排ガスだとか、汚れた空気のニオイを感じます。
土手の反対側には、新鮮な空気が流れていて、
ここを登れば、空気が変わる瞬間を感じる事が出来るから。

岩淵水門

僕の大好きな場所の一つの荒川の岩淵水門。
対岸の空の下が、薄い灰色をしているのがわかりますか?
あれは排ガス。
この場所の土手は、川の水を堰き止めるのではなく
あの排ガスを堰き止めているんじゃないかというぐらい、空気が違います。

東京の空

寒い冬の日で、晴れて、空気が良く澄んでいる日に見られる光景なのですが、
海浜幕張の高層ビルから見た、東京の空。
こんな風に排ガスが沈殿しているのです。
こんな中に住んでいる訳ですよ、我々は。

だから時々、無性に、旨い空気を吸いに、
サイクリングだとか登山だとか、自然の中に行きたくなるんですね。

アクアライン

もう一つのテーマは体力。

年だから無理というのは、やらないための言い訳。
さすがに俊敏さは若い人間にはかなわないけど、
長距離ものは、コツをつかめば若い人に勝てる余地はあります。
自転車なんて、40〜50で、若物より早い人がごまんといます。
だから、無理と決めつけずに
今年は、体力勝負物にいろいろと挑戦する事にしました。

1月…東京湾一周サイクリング(自転車・200km)
6月…銚子センチュリーライド(自転車・160㎞)
6月…富里スイカロードレース(ラン・10㎞)
8月…富士登山(標高3,776 m)
8月…荒川サイクリングロードの終点熊谷まで(自転車・133㎞)
9月…顔振峠をヒルクライム(自転車・標高500m)
10月…ツールドちば(自転車・130㎞)
11月…ちばアクアラインマラソン
12月…金時山登山(標高1,213 m)

今年、何した?って言われたら、これだけやったって言えます。
自分でもよくやったと思います。

今年は目標通り、リアルで、いい経験が出来たと思います。
堪能したぜ、2012年。

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