日本一暑い街で、かき氷を食べたら旨いんじゃないか?
そんなアホな思いつきではるばるやって来た熊谷。
熊谷自体も日本一暑い街というのを売り物にしていて、
市内のデパート八木橋の前には、巨大な温度計が設置されています。
…と言っても、手動式のパネルですけど。
この日の気温は、14時で35.7度。
日本一暑いといえば、日本最高気温記録40.9度を保持する熊谷ですが、
都内に限れば、僕の住んでいる練馬区がしばしば最高記録を達成します。
練馬区のアメダスは江古田の武蔵中学の敷地内にあるので、
練馬=江古田が暑い街という事になります。
ただ最近、隣接する武蔵大が高層化をはじめ、
風の通りが悪くなったという理由で、
アメダスは石神井公園に移転する事が決まっています。
そうなると練馬が記録する温度は若干低くなるのでしょうが、
だからって江古田の気温が下がるわけじゃないので、
あいかわらず江古田は暑いままです。
日本一暑い街の熊谷では、かき氷がご当地B級グルメとされています。
「雪くま」というのがそれ。
「雪くま」を名乗るためには3つの条件があるそうです。
1.熊谷のおいしい水を使った氷を使っていること
2.氷の削り方に気を遣い、雪のようにふんわりした食感であること
3.オリジナルのシロップや食材を使っていること
まあ、何はともあれ食べてみる事にしましょう。
八木橋からすぐ近くのお好み焼き屋さん「いわ瀬」に入りました。
かき氷は、オーソドックスなメニューが並んでいるのですが、
やっぱここは、その名がついた「雪くまミルク」でしょう。
ほどなくして、真っ白で山盛りのかき氷が運ばれてきました。
こぼれる事が多いからか、一緒に台拭きも持って来てくれます。
ミルクと蜜だけという非常にシンプルなかき氷。
条件に「雪のようにふんわり」とあるように、
目が細かく、口の中に入れるだけで、すーっと溶けていきます。
日本一暑い街というのと、ここまで炎天下70㎞を走って来たというのもあって、
このシンプルなかき氷が、染みるように体の中に入っていきます。
同じメニューでも、電車で来た人より、来るまで来た人より、
旨いかき氷を食べているに違いない。たぶん。
コーラの所でもちょっと書いたけど、
疲労しているから糖分を体が欲していて、
甘みというより、体に必要な物みたいな感じで、染みていくのですよ。
運動した後や風呂上がりのビールが、何倍も旨いのに近いのだけど、
さらに、ポカリが浸透していくような、あんな感覚も。
旨いぜ!雪くま!
■いわ瀬
■埼玉県熊谷市鎌倉町10
■営業:11:00~16:00
■定休日:水曜
■場所はこのへん
帰りは、輪行して電車で帰ろうかと、一応輪行バッグも持って来たのだけど、
はたと気がつきました。
オレ、汗臭い。
電車に乗ったらひんしゅく物の汗臭さなのです。
なので帰りも自走して東京まで戻る事に。
帰りは荒川サイクリングロードではなく、中山道で帰る事にしました。
東京まであと63㎞、遠いなあ。
中山道を選んだのはもう一つ理由があって、
帰りはスピードを出して巡航してみたかったからです。
だけど、久しぶりすぎる為か、スピードが全然出ません。
30㎞がやっとで、油断するとすぐ27㎞前後に。
あれ?メーター壊れてる?
なんて、何度かマグネットを調整してみたり。
でも、結果は同じ。
これ、宮古島ロードレース、ヤバイんじゃないですか?
制限時間内の走行、黄色信号が点滅ですよ。
戸田橋を渡る頃には、すっかり夕暮れ。
まだ残暑は厳しいですが、日はすっかり短くなりましたね。
なんでこんな無茶というか、バカな事をするのか。
それはネット時代だからこその、リアルな体験が欲しいから。
例えば、左手に富士山が見えるけど、あそこの頂上に登った事がある。
この荒川をどこまでも上流までたどって行った事がある。
物書きにとって、そんな体験がいつか役に立つ日が来ると思っているのですよ。
来ればいいんですけどね。
…というか、来てくれないと困る。
かき氷の為に走った距離、133.85㎞。
バカだよなあ。
そして家に帰って来たら、友達に呼び出され、朝まで飲んだとさ。
こっちが、もっとバカだ。
でも夏の終わりの寂しさというか、焦りというか、
何かしなきゃいけないと暴走気味な、この感じ。
嫌いじゃないね。