久々の体力ものシリーズ。
フルマラソンに挑戦すべく埼京線の浮閒舟渡へ。
板橋CITYマラソンが開催されるとあって駅は大混雑。
本来なら来週お花見する予定だったのですが、
一周前倒しで満開となってしまったので、
浮間公園の桜を眺めながら、会場方面へ。
飲み仲間と飲んだ勢いで、一生に1度はフルマラソンに挑戦しとくか!
…という話で盛り上がり、飲み屋から全員スマホで応募。
翌日、後悔し始めた人、少々。
板橋CITYマラソンは、かつては、荒川市民マラソンだったのですが、
荒川のサイクリングロードの右岸を走るマラソン。
こういう土手をを登る行列を見ると、夏の富士登山の混雑ぶりを思い出します。
富士山も、こんな感じで行列してたもんなあ。
会場には参会者が完走後の腹ごしらえや、応援団が待っている間に楽しめる屋台村も。
今回の参加者は、1万7千人。
制限時間が7時間と、国内の大会ではかなりゆるい方で、完走率も96%越え。
といいつつ、42.195㎞という距離に変わりはないので、
キツイ事には変わりありません。
東京マラソンに比べると、仮装ランナーの数は少なくて、
割とマジで走りたかった人が多いみたい。
マジというのは、初心者でどうしても完走したいので、
余計な事はしたくないという感じの人。
花見が出来なかったので、土手の桜を眺めながら走る。
というのは一瞬で、走って2〜3㎞のこの地点では、
自分の走りに合うペースメーカーを探すので、必死。
まずは、オーバーペースにならないように、抑え気味の人を探して、
この付近では、お爺さんランナーで慣れてそうな人、
走り慣れていて、マイペースを知ってそうな人の後ろにつきました。
最初の方は、1㎞を6分後半で抑え気味に。
どんどん後ろからの人に抜かされていきます。
でも、これでいいのだ。
スタートしてからしばらくは抑える事が大事なのです。
岩淵水門を越えて、10㎞ぐらいの地点までに、次のターゲットを。
もう少し早くて、ペースを守っている人を探します。
チェックポイントは、
●フォームがキレイ
●ウエアやシューズがちゃんとしている
●時計を見ながら走っている人
やっぱり、ありあわせで来た感じの人は、
息づかいを見てもオーバーペースの人が多いです。
慣れている人は、息してんのか?というぐらい静か。
という訳で、その条件に当てはまる女性の後ろについて走る事に。
1㎞を5分の後半から6分の前半キープしながら走っているので、
もう、彼女を信じながら、ただ後ろをついていくだけ。
自転車だとずっと後ろについているのは卑怯な戦法なのだけど、
マラソンはぐっしゃぐしゃのラッシュみたいな中を走っているし、
気づかれないように後ろでペースを貰うのは悪い戦法じゃないと思う。
そして、10㎞ごとに、エネルギージェル投入。
5㎞、15㎞という裏の10㎞では、塩飴を投入。
これを決めごとにして、給水所での水分補給。
これをルーティーンで行っていきました。
このあたりは、自転車のロングライドで身につけた長距離感覚で、
疲れたり、何かが足りなくなる前に、補給する習慣がついているのです。
ハンガーノックをおこしたり、塩分不足で痙攣してからでは、
回復に時間がかかってしまうからです。
あと、心配性ってのもあるけれど。
5㎞すぎに女性の後ろにつけてからは、無心で後ろをついていくだけ。
だから写真を撮ったりする事も忘れていました。
でも、30㎞過ぎたあたりで、彼女のペースがあがり、
ついて行けなくなってしまいました。
実際には、僕のペースが落ちたんですけれど。
どの参加者も30㎞から35㎞に壁が潜んでいるというのですが、
慣れていないと、ここで足に来て、動かなくなってしまうのです。
僕の場合、心肺能力は大丈夫で息は上がっていなかったのですが、
太ももが固まったようになって、足が上がらなくなってしまいました。
必死に走ろうとしているのに、
茄子の格好をした人に抜かれ、悔しくてしょうがない。
茄子より遅いのかよ。
走ったビギナーランナー達なら体験した人が多いと思うけど、
ここまで抜いてきた、お爺ちゃんランナーに抜かれるのが、この付近から。
前に見える橋が32㎞で、残り10㎞。
ここからが長い。
そして、お爺ちゃん達に、どんどん抜かれていく。
もう、だんだん観光モードに切り替わり、
35㎞名物のシャーベットステーションで休んでいく事に。
もう、食べ終わるまでガッツリ腰を下ろして休憩してしまいました。
以外と量もあったので、いい休憩に。
でも、1度足を止めてしまうと、なかなか動きません。
ここからが長い長い。
急激にペースを落としながら、やっと見えて来た42㎞。
でも、ここからの0.195㎞が、結構長いんだよな。
そして、やっとゴールだよ。
なんとか完走した!
5時間切りが目標だったのですが、
スタートの号砲が鳴ってからのグロスのゴール時間は、4時間57分。
号砲からスタートゲーをくぐるまでに9分ぐらいかかっているので、
正式なタイムは、4時間48分。
なんとか目標は達成。
たらればだけど、失速しなければ4時間半ペースだったのか、
ちょっと悔しいなあ。
でも5時間切りを達成出来たのは、
30㎞地点までペースメーカーになってくれた彼女のおかげだ。
勝手に後ろで力を頂いてしまったけど、どうもありがとう。
失速は、悔しい。
でも、マジでキツかった。
来年また来るぜ!とは、おいそれとは言えないなあ。
マラソン後は、板橋の温泉施設「さやの湯」で、
汗や汚れを流しながら、一息入れる事にしました。
中庭に面した和室は、風情がある感じで、
あそこに寝転んだら、起き上がれなかっただろうな。
そしてプチ打ち上げ。
ああ、ビールが染みるぜ!
最後に、今回のフルマラソンで試して良かった物を紹介します。
まずは、僕は5時間が目標のビギナーランナーという事を念頭に置いてください。
もっと早い人には、別のものが向いています。
初心者という事と、足の裏を痛めやすいという事で、
ランニング雑誌で調べたり、ショップで相談して選んだのが、
アシックスのニューヨークというランニングシューズ。
底がフワフワしていて弾力があるので、
下手な着地での足裏へのショックを軽減してくれます。
他社から乗り換えましたが、初心者にマジでお勧めです。
そして、足のサイドをサポートしてくれるので、
内股や外股のクセを矯正してくれて、足の運びがスムーズになる
アシックスのランニングロングタイツ。
僕は右足だけ外股の癖があり、
長距離を走ると右足裏の外側周辺が痛くなりやすいのですが、
このタイツにしてから、真っ直ぐ足が出るようになりました。
これプラス、スニーカーのおかげで、走っている間の足裏の痛みはありませんでした。
そして、トレーニング後の足の痛みを軽減してくれる
ファイテンのパワーテープX30
チタンに関しては、科学的検証がされていないから怪しいと言われます。
だから、プラシーボ効果なのかもしれません。
ただ、トレーニング中の実験で、仲間に貼らせてみたら、
痛みが軽減したという声の方が多かったです。
僕もそう思ったし。
バンテリンやボルダレンのような塗り薬より、痛みが和らいだ気がしました。
まあ、あくまでも気がしました…としておきます。
でもプラシーボでも、痛みが和らげばそれでいいんじゃないかと。
さて、僕の持論なのですが、登山は道具の力が半分と言ったりします。
きちんとした道具を持っていれば、それだけ楽に登れるって事。
自転車もそう。
自分に足が無かったらフレームやホイールに頼るのも、一つの手。
やってみてそう思ったけど、ランニングもそう。
走力が無いのに、普通のスニーカーで走って足痛めてじゃしょうがない。
頼れるところは、道具に頼りましょう。
ここにあげたものは、僕の体に合ったというだけで、
他の人には、違う物があうかもしれません。
だから、いろいろ試して、自分に合った物を探せばいいと思うのです。
走力のある人より、初心者こそ、
道具の機能性の恩恵にあずかった方がいいと思うのです。
マジで、道具次第で、楽さ加減がかわるから。
あ、その前に、大会前に歩くぐらいゆっくりでいいから、
25㎞は走って置いた方がいいです。
それで、どこに痛みが出るかとか、どんなトラブルが出るかわかるから。
で、それ対策を考えた方がいいと思います。
これから初のフルマラソンに挑戦するという方、
ぜひ試して、自分にあった道具さがしてみてください。