その昔、これさえ言っておけば通ぶれる「見栄講座」という本がヒットしました。作ったのは初期のホイチョイプロダクション。その後、私をスキーに連れてってなどに発展するきっかけとなった本です。
今、女性芸能人のブログで流行に敏感アピールに使われるのが、スタバの新製品ですが、
見栄講座的に書くと
「ロースト・ナッティ・チェスナッツ・フラペチーノ飲んだよ〜!」
という自撮りをのせて流行に敏感アピール!
「店員さんがこんなメッセージ書いてくれて、ほっこり」
とカップのイラストでも見せて、小さな事で幸せアピールすれば、親近感を持って貰えるでしょう。
みたいな感じでしょうか。
さて、通ぶるつもりは無くて本当に好きなだけなんですが、「このお店出来るな」というところ行くと、聞いてみたくなるのが
「ストレートで、ナチュラルありますか?」
通ぶるつもりないと言ったけど、通っぽいなあと思うのも事実。こう聞くと店員さんも「そう来ましたか」的な顔する人多いです。
豊島園の「隠坊(かくれんぼ)」も、コーヒー知識の豊富なお店なので、一応、ナチュラルあるか聞いてみました。
キリマンジャロとか、マンデリンなどは、豆の種類ですが、ナチュラルというのは、豆の生産処理方法の事。コーヒーの実を収穫してから、種を取り出し豆にする方法には、大きく分けて3つの方法があります。(厳密には、もっと細かく分けられるけど)
●ウォッシュト
●ナチュラル
●パルプトナチュラル
この3つに分けられます。
皆が飲んでる一般的なのが「ウォッシュト」で、収穫した実を機械で果肉を取り除き、種に残る実や粘着液を、水で発酵させて、水洗いして取り除く方法。
それに対し、僕がハマっている「ナチュラル」は、果実のまま天日乾燥させてから脱穀する、昔ながらの方法。
「パルプトナチュラル」は、この中間的な存在で、機械で果肉を取り除くものの、種に残る実や粘着液はそのまま残して乾燥、そのうえで脱穀するという方法。
乱暴な例えをすれば、干物の作り方で、天日干しか、機械乾燥か的な。出来上がりは似ているけど、味に違いが出るという。
ナチュラルは、品質が天候に左右されるし、豆を自然乾燥させるための広い敷地が必要。
それに対し、ウォッシュトは、機械で作業を行うので効率がよく、品質が安定しているのが特徴。
ただ、最近のコーヒー豆の品質を競う高い「カップオブ エクセレンス」では、平均的なウォッシュトより、個性的なナチュラルが受賞するケースが多く、各産地でも、ナチュラルの見直しが始まっています。
まあまあ、話しが長くなりましたが、今、スペシャリティーコーヒーの世界では、ナチュラルは、外せないワードでしょうね。というより、マジで自分好みなんですよえ。
この日は、エチオピアのナチュラル500円と、ケンズカフェ東京のガートーショコラ300円。
コーヒーとは思えないぐらい果実味があります。そして、なめらかな舌触り。ガトーショコラを食べなくても、ガトーショコラの後味が残る中、コーヒー飲んだみたいな味がします。だから、もちろん、この2つは合うのです。
お店の人が、昔の効果音で波の音出す時みたいに、ザルの中で、ザザーと豆を揺らしながら、不良豆をハンドピックで取り除いています。それを見てたら、「おかわりは200円引きですから、エチオピアのウォッシュトと飲み比べてみますか?」というので、飲んでみる事に。
たしかにウォッシュトはスッキリしてます。クリアで洗練された感じなんだけど、香り豊かななナチュラル飲んだ後だと、ちょっと物足りないかも。
この秋は、うまいナチュラル探しの自転車旅が、はじまりそうな予感。
■隠房 (かくれんぼう)
■東京都練馬区練馬4-20-3 ミヤマビル1F
■営業:12:00~18:00
■定休日:火曜
■場所はこのへん
■お店のサイト