平野ノラさんや、登美丘高校の「バブリーダンス」で、バブルの時代がプチブレイクしていますが、多くの人が、その景気の良かったバブルの時代を体験していません。僕は、かろうじて、一番のぺーぺー時代が、バブルの時期でした。ただ、バブルとはいえペーペーで貧乏だったので、当時、土地や株に投資する事は出来なかったのですが、かろうじて、美味しい思いはさせてもらいました。
当時はTVの仕事もしていましたが、ゴールデン番組はびっくりするような予算があり、ただの会議なのに、局内の会議室が取れないと、近くの寿司屋の個室で、寿司をつまみながらやるなんて事もありました。
その後は、ゴールデン出演者の接待費で、六本木のお姉さんのいる方のクラブをはしご。実際は、タバコ買ってこいだとか、タクシー拾えだとか、使いっ走り要員なんですけど、用を頼まれるまでは、自費では無理という高級なお店のお姉さんたちと、タダで飲める訳です。
当時は、コンビニでタバコを売っている時代ではないので、タバコ屋さんが閉まると自販機だけが頼り。業界人は、レアな洋モク(死語)を吸っている事が多く、そうすると、簡単に自販機には置いて無くて、置いている自販機探して夜の街をさまよう事になります。そんな時に、某有名タレントのお付きの方に教えてもらったのが、目上の人が吸っている銘柄を全部覚えて、あらかじめ買ってストックしておくという作戦でした。
「おい!タバコ買ってこい!」「はい!買ってあります!」
誰に言われても、すぐにタバコを出せる。この作戦は、本当に役に立ったなあ。気が利くと思って頂いたのか、飲み会要員に。貧乏なのに美味しい物を食べに連れて行って頂いていました。
そのバブルの当時、流行っていたのがイタ飯ブーム。上京するまでは、パスタではなくてスパゲティで、ナポリタンとミートソースしか食べた事が無かったのですが、上京してからは、渋谷の壁の穴で、「えー!たらこスパゲティってあるんだ」と、納豆スパとか、梅海苔スパとかに、新鮮な驚きを見せていた時代。
そんな若造に、バブルを謳歌して、女性をデートにエスコートしていた先輩に教えられたのが、「イタ飯に行った時は、ペペロンチーノっていうと通っぽい」って話。
いかにも豪華そうな物を注文するより、シンプルだけど、その店の実力がわかる物を頼むと通っぽいんだよと。えー?こんなに具が少ないのに?と思いつつ、そこで洗脳されたのか、ペペロンチーノは通な食べ物という、イメージとなったのでした。だから、今でもペペロンチーノと注文するときは、ちょっと気取った口調となってしまいます。
なんで、こんな話を思い出したかというと、ハローオールドタイマーで、ペペロンチーノを頼んだからです。
頂いたのは、スモークサーモンとブロッコリー、フレッシュトマトのペペロンチーノ。セットで1000円。
江古田でペペロンチーノといえば、「ぽかんと」の、タコとトマトのペペロンチーノ、通称「タコぺぺ」が自分の中での定番なのに、この日は、ちょっと浮気してしまいました。すんません。mamoさん。
自分の中でのペペロンチーノは、バブル時代の先輩の洗脳で、具材少なのなシンプルイメージなので、スモークサーモンたっぷりで、ちょっと豪華だなと思ったのですが、なかなか唐辛子が効いていて、刺激的でした。美味しかったです。
江古田でペペロンチーノといえば、駅前の二階にある、ジラソーレも久しく行っていないなあ。そろそろ菜の花のパスタとか出る時季では?今度、行ってみようかな。
■HELLO OLD TIMER
■東京都練馬区栄町25-5
■営業:11:00~22:00
■定休日:月曜
■場所はこのへん
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