吉原炎上という映画があるけど、あれは現在の吉原ではなく、
この人形町界隈に、吉原があった頃のお話です。
江戸時代の初期は、遊郭の町でした。
それが、あの吉原炎上の大火によって浅草に移転する事に。
では、人形町の由来は何かというと…。
この付近は、歌舞伎小屋の中村座と市村座という芝居小屋があり、
お芝居の町でもありました。
そのため、人形浄瑠璃などの小屋もあり、人形作りや修理などにあたる
人形師が多く住んでいて、人形町という呼び名に。
町には、歌舞伎小屋があった事を表す、弁慶の像も。
人形町グルメといえば、元祖親子丼のお店「玉ひで」が有名ですが…。
人形町といえば、やはり人形焼き。
七福神をかたどった物が売られていますが、なぜか6個入り。
七人目の神様は、お客様という事なんだそうです。
重盛永信堂の前には、つねに人形焼きを求めるお客さんの姿がありました。
伝統というイメージのお菓子ですが、
店員さんが、ギャルっぽい可愛らしいコが多いのが意外でした。
ところで、今回、この人形町にやってきたかというと、
写真の右端にもポスターが映っているのですが、
東野圭吾原作の「新参者」のドラマの舞台になっていたからです。
阿部ちゃん主演の、あのドラマが大好きで、毎週、楽しみにしていました。
ドラマのキーワードの一つともなっていたのが、安産。
原田美枝子さん演じる三井峯子が、殺される前に願っていたのが、
息子の彼女の安産でした。
そのために、原田美枝子さんは密かに安産祈願の水天宮にお参り。
実際に、子授け(子宝)、安産の祈願に訪れる人も多く、
妊婦さんの姿も多く見られました。
こちらが、頭をなでる事で安産祈願になるという子宝犬。
せっかく訪れたので、安産祈願をしたいと思ったのですが、
近い所で妊婦さんがいないので、「どなたかが無事安産になりますように」と祈願。
ドラマでは「ほおづき屋」として登場するのが、「日本橋ゆうま」。
工芸品や手作りの物などを売っているお店。
こちらも、ドラマの中では重要なキーワードとなったある物を売っています。
日本橋 ゆうまオリジナルの手作り品『幸せを呼ぶお手犬』。
黒木メイサさん演じる青山亜美が、タウン誌で開運グッズとして取り上げ、
それを見た原田美枝子さんが購入するというもの。
ドラマの影響で、今や1ヶ月以上待ちという人気の商品だそうですが、
サンプルがお店に飾ってありました。
そのすぐ近くにあるのが、煎餅屋さんの「草加屋」。
ドラマでは「あまから」
杏さんが、市原悦子さんの孫を演じていた煎餅屋さんです。
ドラマでは手焼きせんべいの「あまから」が売り切れで、
阿部ちゃんが代わりに買った、こわれ煎餅の「久助」も売っていました。
こちらは、原田芳雄さんが犬の散歩をしていた公園、浜町公園。
その浜町公園の裏手にまわると、隅田川が流れています。
今回ももちろん自転車で行っています…という事で証拠カットを。
土手の下には隅田川テラスという遊歩道が造られていて
河の近くまで降りる事も出来ます。
自転車は禁止ですが。
ドラマ的には、第一話の終わりで、阿部ちゃん、香川照之さん、溝端淳平くんが、
仲良く煎餅を食べていた場所です。
ちなみに後ろに見えるのは、ドラマ、ロングバケーションのロケ地でもある新大橋。
さて、今回行きたかったのは、こちら。
黒木メイサさん演じる青山亜美がバイトしていたカフェです。
ドラマでは「黒茶屋」という名前でしたが、
本当の名前は「cafe 紅」。
紅と書いて「もみ」と読みます。
ドラマでは人形町の路地を曲がると…という設定でしたが、
探してみると、実際には小伝馬町にありました。
日比谷線では人形町の隣の駅で、自転車だとすぐ。
まあ、歩けない距離でもありません。
正面は、お菓子などを売っているお店で、
cafeへは、お店脇の細い路地を入っていきます。
どちらもやっている人は同じですけどね。
こちらが、cafeの入り口。
一軒家を改装しているだけあって、和の佇まいです。
入り口には、小学生未満のお子さんお断りの張り紙。
最近、未就学児童お断りのお店、増えていますね。
子供には罪はないのだけど、騒いだりぐずったりしても注意しない親も多いようです。
実際に何度かそういう光景に出くわした事もありますが。
のんびり、ゆったり過ごして欲しいという事で、
こういう風にせざるを得ないのでしょう。
カフェは靴を脱いであがるタイプ。
畳敷きの和室がメインで、一人用の席は中庭の方を向いて配置されています。
隠れた場所ですが、ソファー席もありました。
本日の御飯、「ほうれん草と豆腐入りmomi風キーマカレー」は、
単品だと800円ですが、味噌汁や小鉢のつくセット、1000円にしました。
和のお店にピッタリの、カレーも優しい味。
和のカレーといえば、お蕎麦屋さんのカレーが代表的ですが、
こうした和のキーマカレーというのもいいですね。
セットだとデザートは2種類のうちから1つ選べるのですが、
選んだのは「桃の冷たいおしるこ」。
白あんで作られたあんみつのような感じ。
甘すぎず、暑い夏に爽やかなお味。
ちなみに、ドラマで阿部ちゃんが食べた
キャラメルみたらしパフェ(700円)は、午後2時からの注文となっています。
■cafe紅(もみ)
■東京都中央区日本橋小伝馬町8-5
■営業:
11:30~20:00(火〜金)
12:00~18:00(土)
■定休日:日、祝、月
■場所はこのへん
江古田〜人形町を電車の路線検索で調べると、
乗り換え時間なども含め所要時間は約40分。
実は、自転車での時間も約40分。
もちろんママチャリとクロスやロードの違いはありますが、
自転車は遠出というより、普通のお出かけという感覚になってきました。
サイクルジャージを身にまとったバリバリの自転車スタイルというより、
速乾性のポロシャツで…という感じの、ゆるいお散歩スタイル。
カフェにサイクルジャージっていうのもね、浮いちゃいますもんね。
そんな風に、自転車をママチャリからグレードアップすると、
23区が普通に行動範囲となるという事がお伝え出来ればと思っています。
自転車で23区カフェ制覇の旅…ただ今、17/23区。