マンガに出てくるような食べ物が食べてみたくなる事があります。マンガ肉と呼ばれる骨付の肉。これは「はじめ人間ギャートルズ」に出てきたマンモスの肉が代表的。
その他、ネズミが出てくるアニメに登場する、穴がたくさんあいたチーズとか、アルプスの少女ハイジに出てくる、棒にさして焼いたチーズとか。
ちょっとデフォルメされたメニューが、無性に旨そうに見える事があります。
こちらのお店も、ちょっとマンガチックなメニューが名物のお店。板橋区の大山から少し離れた住宅街にある、普通の喫茶店「ピノキオ」。
もう電源は入っていないけど、テレビゲームの麻雀ゲームのテーブルがあったり…。店内は、昭和な香りがプンプン。久々に見たトーマス・マックナイトの絵もそんな懐かしさを倍増させます。あの当時は、オシャレだったんだよなあ。恥ずかしながら、マックナイトを東急ハンズで買って、部屋に飾ったクチである。
ラッセン、マックナイト、ヒロヤマガタ、鈴木英人…現代アートと呼ばれた絵も、今では懐かしい香りを醸し出すアイテムですよ。村上隆でさえ、すでにちょいと…な香りがし始めてるし。
なんだろ?単体でみれば、どれも素敵な絵なんですけど、一世を風靡した為に、その時代というイメージが刷り込まれてしまってるんでしょうね。
さて、今回のお目当てはコチラ!ホットケーキ、450円。ブレンドコーヒーは、350円。
厚みのある、こちらのホットケーキは、型を使わず、ご主人が銅板の上で、焼き上げていきます。外はけっこうカリっとしていて、中は、ふわふわというより、少しかための、もっちりとした感じです。甘めのメイプルシロップがまた、懐かしさをそそる味です。
メニューに過去に雑誌に掲載された記事が貼られていたのだけど、それによると、近所の子供達のリクエストで作ったものを、常連客のマギー司郎さんがTVで紹介し、有名になったのだとか。
「これね。板橋の喫茶店のマスターに好評だったネタね。」というのは、このピノキオの事なんだそうで、たまに「これね。板橋の大山のピノキオのマスターに好評だったネタね」と、店名を言うこともあるそうです。
「最近はネットに載っているのをみて食べに来る人が多いんですよ」とご主人。
ご近所の常連さんに愛されるお店という感じなので、初めての人が来ると「あ、これはホットケーキだな」とわかるんでしょうね。「あなたもネットで?」と聞かれました。
フジテレビ「めざにゅー」のアナバ食堂で、椿原慶子アナが紹介してからは、ホットケーキマニアが、遠くからやってくるようになったのだとか。
「想像してたのとどう?」と、結構小心者なご主人。「おいしいですよ」というと、安心したような顔をして、カウンターに戻って行きました。この人柄、ご近所さんに愛されるの、わかるなあ。
「ここね、板橋のマギー司郎さんに好評だった、喫茶店ね」
■ピノキオ
■東京都板橋区大山金井町16-8
■営業:7:30~19:00
■定休日:無休
■場所はこのへん