西武秩父から平地はバスですっ飛ばして、三峰口駅で下車。
ここから三峯神社を目指してヒルクライムする事に。
三峯口駅は標高318mで、三峯神社は標高1,102m。ここから正面に見える山の高さまで約800mのヒルクライムをする事になります。
ロードバイクは11×2の22速あるわけですが、ブロンプトンのP-LINEは4速。たったの4速で登り切れるんでしょうか?
事前に調べたらブロンプトンで登っている人も結構いて、平均斜度7度ぐらいという記述が多かったので、7度だったら大丈夫かとチャレンジしてみる事に。
序盤は斜度5度以下なので一番重いギアでも踏んでいけます。久々にサイクルコンピューターをつけて斜度をチェックしながら登っていきます。
三峯口駅から三峯神社までは24㎞。あと19㎞と出ているので5㎞ぐらいまでの地点は楽勝。
途中で鳥居が見えて来ますが、ここをくぐって行くのが車が無い時代の参道で、今は登山客などのハイキングコースとなっています。徒歩だと約3時間ぐらいの工程だそうです。こっちはどのぐらいかかるんでしょう?
三峯神社へ向かう分岐点、ここから約14㎞。三峯口から10㎞ちかく走って来た事になります。
このあたりまでは紅葉を楽しみながらサイクリングという感じで、鮮やかなモミジを見つけては写真を撮りまくりです。
二瀬ダムに到着。ダムを渡ったあたりから本格的なヒルクライムとなります。
ダムの上は一車線の交互通行で、信号が青になったら車の列の一番後ろについて、赤になる前に渡りきるようについていきます。とは言っても、車も徐行というか20㎞前後のスピードで安全運転なので、自転車だけ取り残されるという事は無いと思います。
無事渡りきり、秩父湖の奥へ。ここは荒川の本流の最上部に作られたダム湖で、ここの水が皆さんの知っている荒川に流れていく訳です。
現在、水位が低いのは台風で流れ込んだ土砂を浚渫してダンプで運び出す為に放水したからで、そのため、時々ダンプの列も通るので注意しましょう。
だいたい7度と聞いていた斜度ですが、サイクルコンピューターを見ると、時々14度とか出て来て、話が違うよ思いながらも、ヒルクライム。
つづら折りの次の坂の角度が見えて心が折れそうにもなりますが、これだけの苦行をすれば、車やバイクで登った人よりも御利益があるはずだと自分に言い聞かせて、ベダルを漕ぎます。
元々の山岳信仰って、登山での苦行が修行であり、その先に御利益があるという考えなので、現代ではミニベロでヒルクライムは異色に見えますが、実は正当派なのだと思います。自分にそう言い聞かせました。
山頂が近づくと少し坂が緩くなってきます。紅葉を撮っていたお爺ちゃんに「あともう少しだよ!頑張れ!」と励ましの言葉を頂きました。
先日、アクアラインマラソンでフルマラソンに挑戦した仕事仲間が、スポーツ選手の言う「沿道の声援が力になりました」は綺麗事かと思っていたけど、自分が体験するとホントだったと言っていましたが、この時もまさにそうです。どこからともなくパワーが湧いてきました。
そんなこんなで、三峯神社の駐車場に到着。車とバイクは有料ですが、駐車場入り口のオジサンも自転車は見てみないふり。無料です。バイク置き場の端っこに置かせて頂きました。ロードバイクの自転車勢も何人がいましたが、ミニベロは僕だけでした。
麓が見渡せる場所からみると、あの下から登って来たんだなあと達成感にひたれます。
3年近くコロナでヒルクライムも封印していましたが、やっと本来の趣味と楽しみを取り戻す事が出来ました。もう、いいんじゃないかなあ。