自転車ではないのですが、取材で行った所が良かったので、ご紹介します。
千葉県の九十九里町にある、九十九里ハーブガーデン。
本当は自転車で行きたくてルートなんかも調べたんだけど、
仕事だし、汗だくで取材する訳にもいかないので、皆と一緒に車で。
約3000坪の広さの敷地で、200種以上のハーブを楽しむことができるという場所。
入園料は無料。
ガラスのハウスは、レストランとハーブショップ。
今回はエコロジー系の番組の取材で訪れたのだけど、
こちらの方のお話が面白かったです。
そして、予約が必要なのだけど、
ガイドしてもらいながら、園内をめぐるのが凄く楽しい。
ラジオの仕事をしている僕らが感心するほど、話が上手。
園内は、整備された庭というより、
なるべく自生に近いような感じで、育てているとの事。
農薬を使わないから、虫もいっぱいいる。
でも、その虫を鳥が食べる。
そういう自然の淘汰にまかせているのだそうです。
だから虫はいるけど、ビックリするほど増えたりする訳じゃないとの事。
でも、有機野菜、オーガニックって言う人に限って、
この自然の中で虫を見つけると嫌がる人が多いんですけどね…と苦笑い。
人間や動物の子供はカワイイっていうのに、
虫の赤ちゃんである幼虫は悪者扱い。
蝶になるとキレイって言うのにね。
と、なるほどって思う話を、ちょいちょい挟んで来る。
そして面白かったのは、通常ハーブというと、
効能ありき…みたいな所に重点を置いて話されるのだけど、
ここが面白語ったのは、味から入るところ。
そして、花を食べられるの知ってますか?と、
いろんな花の食べ比べをさせてくれました。
ベゴニアは酸味があるけど、爽やかな味。
よく食べられる花ってあるけど、
実際は食べてもそんな美味しくないイメージでした。
だけど、ここでは酸味があるからサラダに添えると美味しいとか、
味と、どういう料理につかったら美味しくなるかとか、
イメージ出来る感じで説明してくれるので、面白い。
こちらの花は、食感がカイワレで、味はワサビ。
なので薬味的に添えると、引き立ちます。
…と言われて食べてみる。
おお!確かに!
ワサビというより、辛み大根に近いのかな?
ツンと来るけどすぐに辛さは消える。
なるほど、薬味として使えそう。
この葉っぱ、ちょっとだけかじってみてください。
するとみんな一斉に「あまーい」と声をあげる。
この葉っぱの名前、たぶん皆さん知ってますよ。
甘いのにカロリーゼロ、ステビアです。
おお、これがあのステビア。
てな具合に、どんどん話にのめり込んで行くわけですよ。
ハーブって西洋漢方だから、効能から健康を押しつける話になりがちだけど、
こんな風に案内されると、楽しい。
園内のレストランは、お客さんで一杯だったので、
インタビューを録音させてもらう為に、テラスへ。
観光もいいですけど、ここでボーっとリラックスして貰いたい。
というお話を聞いて、ボーっとしてみる。
微風ながら、風を感じる。
そして、その風が運んで来る香りを感じる。
香水ではなく、自然のハーブの香り。
なんか、ゆったり出来ますね…と話すと、
ちょっとテラスの向こうを見てくださいと。
テラスの向こうには、ラベンダー畑。
ラベンダーって、リラックス効果ある香りじゃないですか。
それが風に運ばれて、自然に香るわけですよ。
なるほどねえ。
そして、ここで感激したのは、料理がみな美味しいという事。
健康志向のカフェにいくつも行ったけど、
体には良さそうだけど、正直、美味しいってほどでもない。
という所が多かったのだけど、ここのは旨い!
九十九里だからイワシが新鮮。
そのイワシを使ったオイルサーディン。
添えられている花は、薬味的な味のアレ。
イワシとハーブのサラダにも、色味だけじゃなく味のバランスを考えた花が。
イワシフライには、ローズマリーがまぶされています。
さらに食べる前に、向こう側に見える素揚げされたローズマリーを、
パラパラと手でばらして振りかける。
うん、香りが立つねえ。
海が近いから魚も旨い。
こちらは白身魚のムニエル。
そして、こちらはケーキも旨い。
こぼれイクラみたいに、大粒でこぶれんばかりのブルーベリー。
ハーブを、健康を全面に出すのではなく、
おいしさから語るこのハーブガーデン、新鮮でした。
また行きたいな。
■九十九里ハーブガーデン
■千葉県山武郡九十九里町片貝4477-2
■営業:10:00〜20:00
■定休日:火曜日
■場所はこのへん
■オフィシャルサイト