本郷にも名曲喫茶があると聞き、万定フルーツパーラーの帰りに寄ってみました。
場所は、丸ノ内線「本郷三丁目」駅のすぐ近く。
人々はこの看板を見過ごしたかのように、足早に通り過ぎ、
駅前の安いチェーン展開のカフェに吸い込まれていくのですが、
個人的に惹かれるのはこちらの方です。
「名曲・珈琲・麦」という看板だけでも、ある程度敷居が高いのに…。
さらに、一見さんを拒むような地下。
お店めぐりになれてないと、きっと勇気がいるんだろうなあ。
この佇まい。
階段を下りると、突き当たりで二手に分かれていて、
右手は木のテーブルが配置されたウッディーな作り
左手が名曲喫茶風の白いカバーがかかったソファー席。
一人用のテーブルはバスの席のようにそれぞれ前を向いていて、
その先には、クラシックの流れるスピーカーがありました。
1964年の開業当時から使われているフォスター。
頂いたのは、コーヒー250円と、レアチーズケーキ450円。
ケーキの上に乗ったミカンの缶詰的な物が、昭和な雰囲気を盛り上げてくれます。
名曲喫茶というと私語厳禁という感じなのですが、
こちらは、割とゆるいくくりで、皆さん新聞を読んだり、雑談してたりします。
老夫婦でしょうか、ツイードを来た品のいい紳士と、
奥様らしき白髪の女性が、お店の雰囲気に合わせたような音量低めで、
今日お散歩した場所の話をしていました。
なんだか微笑ましい。
コーヒーを頂きながら、そんな雰囲気にひたっていたのですが、ここで残念な出来事が。
40ちょっと手前ぐらいの男性達が5人でドヤドヤと入ってきて、
大声で話し始めたのです。
「女と付き合いてー」みたいな話をしているのですが、
「リイチには女が少ないからな」というのを、延々話しているのです。
時折、物理だなんだという話も出るのですが、すぐにまた女性の話。
え?「りいち」ってもしかして「理一」?東大の人達ですか?
年齢からすると生徒な訳がないので、研究員?
まあ、とにかく雰囲気がとても残念な感じになったので、
そそくさと帰り支度を整えたのでした。
それまでが素晴らしい雰囲気だっただけに、ホントに…。
リベンジしたいお店だな。
■名曲珈琲・麦
■東京都文京区本郷2-39-5 B1
■営業:
7:00~23:00
7:00~22:00(土曜)
7:00〜20:00(日曜)
■定休日:なし
■場所はこのへん