耳をすませば

ジブリのファンには、大まかに3つのタイプがいるように思えます。
全部好きだけど、どの比重が大きいかというお話。
一つは、トトロとか猫バスとか、まっくろくろすけのように
キャラクターを愛するタイプ。
一つは、ナウシカやラピュタように壮大なスケールで描くファンタジーが好きな人。
そして、耳をすませばや、魔女の宅急便など、
ちょっとしたファンタジーをいれつつ、描かれている青春にキュンと来る人。

うちの部下のアニメ好きと気があったのは、2人とも3つめのタイプであった事。
ジブリではないけれど、
「秒速5センチメートル」などの世界に通じていく気がします。

という訳で「耳をすませば」は、ジブリの中で1、2を争う程好きな作品ですが、
このアニメでは自転車がちょっとしたキーワードになっています。
天沢聖司が月島雫を乗せて、坂を駆け上がる。
そして秘密の場所へ。

ロケ地めぐりをした時に、実際にその坂を自転車で走ってみたけど、
この作品のように2人乗りで登るのはかなり大変なハズ。
自分はギアチェンジして登ったけど、
聖司が漕いでいる自転車は変速機無しのシングルスピードだもんな。

登場する自転車は、
中学生ぐらいが乗るクロモリフレームのシティーサイクル
…という、ありふれた感じのモデルなのだけれど、
疾走感の描き方が素晴らしい。
それがまた自転車好きの心をくすぐっているのかもしれません。

ちょっと調べてみると、それもそのハズ、作画監督は、自転車ロードレースのアニメ
「茄子 アンダルシアの夏」の監督である、高坂希太郎さんでした。

こちらの作品でも、アニメなのに自転車ロードレースの迫力、よく描かれています。

「耳をすませば」は、
1995年の作品なのに、今でもロケ地めぐりをする人多数。

聖蹟桜ヶ丘でロケ地めぐりをしたけれど、
アンティークショップの地球屋のモデルは、邪宗門という喫茶店

カップルで、この作品が好きという方は、ぜひロケ地めぐりデートしてみてください。
聖蹟桜ヶ丘の駅から歩いて廻れます。
散歩にもちょうどいいコースだし、丘の上がモデルだけに見晴らしもいい場所が多いです。

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桜ヶ丘・邪宗門(聖蹟桜ヶ丘)

案内図

多摩市に来たのには、1つ目的がありました。
ジブリアニメの「耳をすませば」のロケ地めぐりをしようと思っていたのです。
ジブリの中では自然破壊だとか重いテーマ設定のない、ライトなファンタジーが好き。
「耳をすませば」は「魔女の宅急便」と並ぶ、好きな作品です。

モデルとなったのは聖蹟桜ヶ丘の周辺で、
駅前にはそのアニメのモデル地案内マップがあります。

ロケ地めぐり

舞台となった丘の方に向かうと「あれじゃないの?」などと言いながら、
カメラを向けている集団がいました。
彼らもロケ地めぐりに違いありません。
「耳をすませば」は1995年の作品で、16年も前の作品なのに、
こうして今でもロケ地めぐりをする人達がいるのです。

いろは坂

いろは坂に向かう入り口。
雫が帰宅するときに登っていく坂道です。

公園

図書館のあるハズの場所は、ただの崖になっていて何もなく、
そのちょっと手前が公園になっていました。
何だか図書館跡地みたい。

カップル

街が見下ろせる場所には、やはりロケ地めぐりにカップルが。
まるで「耳をすませば」の1シーンみたい。

前回の多摩川の河原の女子2人とか、今回の橋の上の男の達、公園のカップル。
なんだか景色の中に人がいると、小さなドラマを感じますね。
ちょっと新シリーズかも。

景色

ちなみにカップルが見ていた風景はこちら。
夜になったらきっと夜景がキレイなんだろうなあ。
映画みたいに、ここでプロポーズした男、いっぱいいるハズ。

階段

図書館へ行くとき、雫がよく駆け下りる階段。
この下が、ちょうどあの公園の場所。
…という訳で、この高さまで自転車で登ってきたのですが、意外と登れるもんですね。

ロータリー

坂を登った丘の上の住宅地、バス通りに沿っていくとあるのが、
アニメでは骨董品の地球屋があるロータリーへ。
実際にはありませんが…。

洋菓子店

そのロータリーの脇に小さな商店街があり、
洋菓子屋さんの前に、何かを熱心に書く若者の姿がありました。
お店にはアニメのポスターが貼られているのですが、
ロケ地めぐりをする人の為の思いでノートが置かれているのだそうです。

2人はサイクルジャージを着ていたのですが、目の前にはロードバイクが。
彼らもどこからか遠征してきたみたいです。

邪宗門

※こちらのお店は閉店しました

さて、ロータリーに地球屋はありませんでしたが、
地球屋のモデルとなったと言われているのが、こちらの喫茶店、桜ヶ丘・邪宗門です。

店内は撮影禁止でしたので、残念ながら外観の写真だけ。
メニューに
「他のお客様に迷惑がかかりますので、店内の撮影はご遠慮ください」
と、書かれていたのですが、他のお客様が帰られ自分だけになったので、
ダメもとで聞いてみたのですが、やっぱりダメとの事。
僕の後にも、ロケ地めぐりと思われる女性が入ってきて聞いていましたが、
やっぱり断られていました。

モデルとなったのは、外観ではなく、店内の様子。
長年の歴史やタバコの煙などで、少しくすみ、アンティークの家具の色合いに。
棚には古いフィルムカメラ達が並べられ、
今は使われていない蓄音機や、動かない壁掛け時計達が、
さらに雰囲気を作り上げています。

冬はエアコンではなく、ストーブを使っているらしく、
店内をつたうトタンの煙突。
お見せ出来ないのが残念ですが、コレは地球屋のモデルに違いありません。

ちなみに邪宗門というと、国立にあったお店が有名ですが、
チェーン店ではなく、趣味の仲間という感じらしいです。
元々は国立のお店が元祖で、そこで感銘を受けた人達が、
同じく「邪宗門」という名を名乗って開店。
現在ではこの桜ヶ丘のほか、
世田谷、荻窪、小田原、下田、石打、高岡に「邪宗門」の名前を名乗るお店があります。
元祖の国立邪宗門は、ご主人がお亡くなりになられ惜しまれながら閉店しました。

お店の伝票には、北原白秋の「邪宗門秘曲」の詩が書かれています。

邪宗門とは豊臣から江戸時代にかけてのキリスト教の呼び方で、
日本の宗教に対し、邪道な宗教という扱いでした。
邪道と言われようと、命をかけて信仰した隠れキリシタンのように、
何と言われようと、好きな物に心血を注ごうという人達が、
ここから転じて、邪宗門という言葉を好んで使うようです。

となると、僕も自転車とカフェめぐりの邪宗門でしょうか。

ちなみに、こちらで頂いたのはブレンドで、450円でした。

※こちらのお店は閉店しました

■桜ヶ丘・邪宗門
■東京都多摩市東寺方600
■営業:10:30~21:00
■定休日:不定休
場所はこのへん

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