多摩市に来たのには、1つ目的がありました。
ジブリアニメの「耳をすませば」のロケ地めぐりをしようと思っていたのです。
ジブリの中では自然破壊だとか重いテーマ設定のない、ライトなファンタジーが好き。
「耳をすませば」は「魔女の宅急便」と並ぶ、好きな作品です。
モデルとなったのは聖蹟桜ヶ丘の周辺で、
駅前にはそのアニメのモデル地案内マップがあります。
舞台となった丘の方に向かうと「あれじゃないの?」などと言いながら、
カメラを向けている集団がいました。
彼らもロケ地めぐりに違いありません。
「耳をすませば」は1995年の作品で、16年も前の作品なのに、
こうして今でもロケ地めぐりをする人達がいるのです。
いろは坂に向かう入り口。
雫が帰宅するときに登っていく坂道です。
図書館のあるハズの場所は、ただの崖になっていて何もなく、
そのちょっと手前が公園になっていました。
何だか図書館跡地みたい。
街が見下ろせる場所には、やはりロケ地めぐりにカップルが。
まるで「耳をすませば」の1シーンみたい。
前回の多摩川の河原の女子2人とか、今回の橋の上の男の達、公園のカップル。
なんだか景色の中に人がいると、小さなドラマを感じますね。
ちょっと新シリーズかも。
ちなみにカップルが見ていた風景はこちら。
夜になったらきっと夜景がキレイなんだろうなあ。
映画みたいに、ここでプロポーズした男、いっぱいいるハズ。
図書館へ行くとき、雫がよく駆け下りる階段。
この下が、ちょうどあの公園の場所。
…という訳で、この高さまで自転車で登ってきたのですが、意外と登れるもんですね。
坂を登った丘の上の住宅地、バス通りに沿っていくとあるのが、
アニメでは骨董品の地球屋があるロータリーへ。
実際にはありませんが…。
そのロータリーの脇に小さな商店街があり、
洋菓子屋さんの前に、何かを熱心に書く若者の姿がありました。
お店にはアニメのポスターが貼られているのですが、
ロケ地めぐりをする人の為の思いでノートが置かれているのだそうです。
2人はサイクルジャージを着ていたのですが、目の前にはロードバイクが。
彼らもどこからか遠征してきたみたいです。
※こちらのお店は閉店しました
さて、ロータリーに地球屋はありませんでしたが、
地球屋のモデルとなったと言われているのが、こちらの喫茶店、桜ヶ丘・邪宗門です。
店内は撮影禁止でしたので、残念ながら外観の写真だけ。
メニューに
「他のお客様に迷惑がかかりますので、店内の撮影はご遠慮ください」
と、書かれていたのですが、他のお客様が帰られ自分だけになったので、
ダメもとで聞いてみたのですが、やっぱりダメとの事。
僕の後にも、ロケ地めぐりと思われる女性が入ってきて聞いていましたが、
やっぱり断られていました。
モデルとなったのは、外観ではなく、店内の様子。
長年の歴史やタバコの煙などで、少しくすみ、アンティークの家具の色合いに。
棚には古いフィルムカメラ達が並べられ、
今は使われていない蓄音機や、動かない壁掛け時計達が、
さらに雰囲気を作り上げています。
冬はエアコンではなく、ストーブを使っているらしく、
店内をつたうトタンの煙突。
お見せ出来ないのが残念ですが、コレは地球屋のモデルに違いありません。
ちなみに邪宗門というと、国立にあったお店が有名ですが、
チェーン店ではなく、趣味の仲間という感じらしいです。
元々は国立のお店が元祖で、そこで感銘を受けた人達が、
同じく「邪宗門」という名を名乗って開店。
現在ではこの桜ヶ丘のほか、
世田谷、荻窪、小田原、下田、石打、高岡に「邪宗門」の名前を名乗るお店があります。
元祖の国立邪宗門は、ご主人がお亡くなりになられ惜しまれながら閉店しました。
お店の伝票には、北原白秋の「邪宗門秘曲」の詩が書かれています。
邪宗門とは豊臣から江戸時代にかけてのキリスト教の呼び方で、
日本の宗教に対し、邪道な宗教という扱いでした。
邪道と言われようと、命をかけて信仰した隠れキリシタンのように、
何と言われようと、好きな物に心血を注ごうという人達が、
ここから転じて、邪宗門という言葉を好んで使うようです。
となると、僕も自転車とカフェめぐりの邪宗門でしょうか。
ちなみに、こちらで頂いたのはブレンドで、450円でした。
※こちらのお店は閉店しました
■桜ヶ丘・邪宗門
■東京都多摩市東寺方600
■営業:10:30~21:00
■定休日:不定休
■場所はこのへん