東京都庭園美術館に行った帰りは、外苑西通りを通ってみる事にしました。
道路も広いのに、割と交通量も多くなく、自転車で走りやすいです。
広尾のあたりは、僕が一番最初に所属した放送作家事務所があったので、
懐かしくてウロウロしてしまいました。
ショールームに、ランボルギーニ・ミウラが止まったいたので思わず1枚。
いやあベルトーネのデザインは、やはり美しいですねえ。
車とかバイクとかって工業製品だけど、美しさは重要。
そういえばカメラのニコンF3のデザインは、
このベルトーネ出身のジウジアーロだったっけ。
広尾の先は久しぶりの西麻布。
ホブソンズってまだあったんだね。
さすがに行列はないけど…って、いつの話しだよ。
外苑西通りから、ちょっと寄り道して神宮外苑の並木道を。
さすがにまだ、銀杏並木は色づいてないですね。
そこから国立競技場の脇を抜けて、千駄ヶ谷方面へ。
その千駄ヶ谷の住宅地のマンションの1階にあるのが、盆栽自転車店。
何のお店だか想像しにくいネーミングじゃないですか?
お店の前にはこうしてカフェメニューも置かれています。
はたして、盆栽と、自転車と、カフェのつながりは?
お店は、ロードバイクの他、グッズやパーツを扱っていました。
という事で自転車店である事は間違いないのですが、盆栽は売ってません。
どうやら盆栽のように手をかけるという意味でのネーミングらしいです。
確かに、盆栽と自転車の世界は、通じる所があるかもしれませんね。
手をかけ、パーツを取り替え、グレードアップ、カスタマイズさせ、
一ついじるたびに、眼をキラキラさせる。
盆栽の枝振りを調整する感覚と似て無くもないと思います。
どちらも、趣味の世界。
話しは飛ぶけれど、男の趣味世界だったものに、
「女子」という言葉がついて流行すると、その業界のパイが拡大していきます。
男はメカニカルな物だったり、ウンチクだったりに走りがちだけど、
女性の場合は「楽しい」「可愛い」が重要だったりしますよね。
そういう意味で自転車の今の状況は、カメラの5年前の状況に似てる気がするのです。
5年前は、女性を取り込もうとして、
専門誌以外は、初心者向けの特集をしている雑誌がほとんどでした。
今の自転車の世界は、その5年前のカメラ業界に似ていて、
「ブームになっているけど、どれを買えばいいかわからない」
という切り口ばかりで、どの特集もつまらない気がします。
でも、カメラの方はすでに女性のマーケットが確立してきたので、
雑誌も「女子カメラ」や「写ガール」と言った、
男のカメラの世界とは違う、女性目線の専門誌が定着するようになりました。
男目線のカメラ雑誌は、機材や投稿された写真に厳しいプロの論評がついたりするけど、
カメラ女子の世界は、厳しい論評無しで、
採用される、されないで、「いい」というのをやんわりと表現。
そしていくら説明書を読んでもわからない専門用語みたいなのを
「こういう写真を撮りたいなら、ホワイトバランスを、こう調整したらいい」
みたいな感じで、見本と撮り方が書いてあって、
このへんが
「こういう料理作るには、こういうレシピという」
料理本に通じる、女性にわかりやすい作りな気がします。
そして、
「カメラを持って、こういう散歩してみませんか?」
「こういうファッションしませんか?」
という世界観の提案も多かったりもします。
これ、ジャパネットタカタの高田社長も言ってました。
女性に売るには、スペックや機能を全面に出すのではなく、
こういうシーンで、こう使えますとか、
こういう事をしたいときは、こういう機能がついてるので簡単にできますと、
ライフスタイルの方から提案するのが重要って。
ところで、今発売されているBICYCLE NAVIという雑誌で、
これまでとは違う切り口の特集がされていました。
「カメラがあれば自転車はもっと楽しい!」と題し、
カメラが趣味の人達が、自転車に乗ると、
こんなに楽しみ方が広がるという提案がされているのです。
これはイイ特集だと思いました。
自転車なら徒歩散歩よりも、もっといろんな所に行ける。
自転車なら車と違って、気になったら、パッと止めてパチリと撮れる。
これが、「自転車+カメラ」チャリカメのいい所。
自転車雑誌も、女子カメラ雑誌とコラボすれば、もっといい提案出来るのになあ。
…と思ったりしています。
あ、「自転車+カフェ」のご用命なら、ぜひとも、チャリカフェへ。
そして、こちらの盆栽自転車店も、まさにチャリカフェ。
ご夫婦でやられているのですが、旦那さんが自転車の世界を担当し、
奥様の方が、カフェの世界を担当。
二人がけの席が2つしかない、小さなカフェだけれど、
男の世界をやわらげてくれる、優しい空気感が漂っています。
カプチーノは500円。
たぶん同じこの写真を見ても
自転車好きの男性は、上のロードバイクに目が行き
「お!デローザのネオプリマートじゃん」
となるのだろうけど、女性の方は、
「わ!カプチーノの顔、可愛い」
となるのでしょうね。
飲み終わる直前まで、カップの底に顔が残っていました。
「カップの底に顔があってもいいじゃないか」
ちょっと、岡本太郎のアートみたいな感じじゃないですか?
男の世界のお店かと思いきや、実は。ほんわか出来るカフェでもあるのでした。
■盆栽自転車店(ぼんさいじてんしゃてん)
■東京都渋谷区千駄ヶ谷4-11-8-101
■営業:
8:30~17:00(カフェ)
10:00〜17:00(カフェ土日)
13:00~21:00(自転車店)
■定休日:水曜日
■場所はこのへん
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