ラドリオ(神保町)

路地裏

資料を探しに神保町の書店街に出かけました。
本を探すだけだったら、勝手知ったる池袋のジュンク堂とか、
検索ですぐ出てくるamazonでもいいのですが、
自転車での散歩と一緒で、わざと迷うような事をするのもたまにはいい。
効率は悪いけれど、自分が知らなかったような本に出会ったりする事もあるから。

その帰り、わざと路地裏を歩いてみました。
古い建物が残る神保町の路地裏には、歴史と風情のある建物が残っているからです。

そういう意味では、路地裏とはいえど、この通りは有名。
シャンソン喫茶のラドリオと、タンゴ喫茶のミロンガが軒を並べているからです。
ちなみに、この2つは姉妹店。

ラドリオ

今回は、ラドリオに入ってみる事にしました。
ラドリオというのはスペイン語でレンガという意味だそうですが、
その名の通り、しぶい色をしたレンガが並んでいます。

ただ、先の東日本大震災で、このレンガの壁と看板が崩れ落ち、これは修復した状態。
下半分が苔むす感じのレンガなのに対し、
上半分に新しいレンガが混じっているのはその為です。
看板も新品に付け替えられました。

それは東北とは比べられないけれど、小さな復興なのです。

店内

実はこちらのお店、映画「ハチミツとクローバー」でも使われた事があり、
奥のそのまた奥の席が、櫻井翔君と蒼井優ちゃん、伊勢谷友介さんなどが座った場所。
それが残った事は、ファンにとっても嬉しいのではないでしょうか?
もちろん、このお店を愛する人達、全員にとってもなんですが。

チキンカレー

ラドリオ特製のチキンカレーは、スープ、サラダ、コーヒーがセットになって950円。
色合いがイタリアの国旗みたいで可愛らしいのですが、
見た目とは裏腹に、意外とボリュームがあります。
やはりここは、学生街の神保町。
さぼうる2でカレーを食べた時もそう思ったのですが、
学生街は基本が大盛りサイズなのです。

メニュー

カレーとコーヒーはセットに出来るので、最初はアイスコーヒーを頼んでいたのですが、
食べながらメニューに目をやると、

「日本で初めてウインナコーヒーを出したのがラドリオです」

という文字が目に飛び込んできました。

そこで、すぐに店員さんにお願いして、ウインナコーヒーにチェンジ。
コーヒーは食後にと頼んでいたのでギリギリセーフでした。
ウインナコーヒーも、セットにしても値段は変わらないそうです。

ウインナコーヒー

ウインナコーヒーは、生クリームでフタがしてあるので、
常温のクリームの下から、熱々のコーヒーが入ってきます。
その温度差のギャップが面白い。

ウインナコーヒーとは、オーストリアのウイーン風のコーヒーの事。
こちらの女性店主が、ヨーロッパが好きで、物資のない時代に、
生クリームを手に入れて、再現したのがはじまりと言われています。

1949年(昭和24年)創業の「ラドリオ」は、土地柄、多くの作家や文化人が訪れ、
推理小説家・逢坂剛氏が、ここで直木賞の発表を待ったという逸話も。
直木賞をとった作品は「カディスの赤い星」

■ラドリオ
■東京都千代田区神田神保町1-3
■営業
11:00~22:00(月〜金)
12:00~21:00(土)
■定休日:日祝
場所はこのへん

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“ラドリオ(神保町)” への2件の返信

  1. >なんこさん
    そう言って頂けると嬉しいです。

    ウインナコーヒーって、喫茶メニューの絶滅危惧種ですもんね。
    クリームが自然に溶けるまでじっと待つのが、通の飲み方らしいです。

  2. ganさん、こんばんは。

    東京でも地震から復興した建物が
    あったのですね。

    ganさんのブログはここに行ったよー!って
    いうだけではなく、その店にまつわるエピソードなど
    いつも読んでいてとても楽しいです。

    ウインナーコーヒー。
    お恥ずかしいのですが・・・
    どんなものかは知っていましたが、
    実物を初めて見ました!
    自分の中ではかなりの感動です(笑)
    しかも日本で初めて出したところのを
    見られて・・・感激しています。

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