春画展 永青文庫

春画展

今話題の春画展、行ってきました!
客層はこの写真が物語っているのですが、お爺ちゃんと、腐女子。とにかくジーサン率がメチャ高いのです。そして次に目立つのが20代の女子。
どんな人が春画展に行っているんだろうと、ツイッターでエゴサーチしたら、アイコンにアニメの絵がずらり!プロフィールをチェックしていくと、自分で「腐」と名乗っている人多めでした。

永青文庫

春画の多くが浮世絵と同じく版画だから、大きさ的にはB4ぐらいで、ガラスケースに近寄って、覗き込むというスタイル。その為、若い女子と顔を寄せ合って、性器の描かれた局部を見つめるという非常にシュールな光景が生まれます。

今、このコはどんな事を考えながら、この男性器を見つめているのだろうか?…と、なんか変なプレイのような妄想も浮かびます。目の前に描かれた性器よりも、そちらの方がエッチです。

女性同士の場合、クスクス笑いながらコソコソ話をして、春画を眺めています。ツイッターで盗み聞きした人のつぶやきがあったのですが、実際に知ってる男性の物が、どうデフォルメされているのかとか、そういう話題だったそうです。

春画は男女の交わりの他に、「衆道」と言って、武士の男色、いわゆるBL、ボーイズラブを描いた物もあります。「衆道」は、武士の主従関係も絡んでいたりするので、それこそBL好きにはたまらない素材なんじゃないでしょうか?

春画は猥褻か、芸術か、などどいう議論もありますが、初期の春画は、肉筆だった為に高価で、上流階級のみしか手に入れる事が出来ませんでした。嫁入り前の娘の性教育や、子宝を願う嫁入り道具だったりしたようです。

江戸時代に版画になってからは、一般大衆にも広まり、好色本とも呼ばれたりしたので、浮世絵の美人画がグラビアなのに対し、春画は、エロ本要素で観ていた人もいると思われます。

でも描いている人は一流の画家です。だから「もしも、一流画家がエロ本を描いたら」的な要素もあります。観てて、アラーキーこと荒木経惟の写真とかも、連想してながら観てました。エロスを感じさせる猥雑なアート。

蛸と海女

有名な葛飾北斎の「蛸と海女」一応、誰が観るかわからないので局部はカットしましたが、注目は、絵の上に書かれたト書き。

このト書きが読みやすいように現代のフォントに替えられ、ショーケースの脇に貼られているのですが、

アエエモイツク、いぼで、エエウウ、いぼで、アウアウ

などと、書かれているものだから、エロ本のように、翻訳したのかと思ったら、そのまま書かれていました。

ストーリーとしては、海女をイカせまくって逃れられないようにし、竜宮城へ連れて行って、慰み者にしようという話し。詳しく知りたい人は、「蛸と海女」+「現代訳」でググってください。

面白いなと思ったのは、春画は女性のヌードが描かれているのに、胸はテキトーに描かれている事。不思議に思ってリサーチしてみたら、江戸時代、女性の胸はエロさの対象外だったようです。

江戸時代は銭湯は混浴で、庭先では行水もあり、赤子がいれば、そこらでおっぱい丸出しで授乳するし、胸は隠された存在では無かったので、今ほど性の対象じゃなかったようです。そうなったのが、隠されてからってのが、面白いですね。

物販

物販もあったけど、分厚い図録が4000円。高いなあと思ったけど、結構、女性が買っている。薄い本を描く際の、参考資料にするんでしょうか?

さて、行きたいと思っている人の為に注意点。

休日は、入場規制がかかるほどの激混みです。可能であれば、平日の方がオススメですが、平日でも昼は混んでいるそうなので、18時以降がオススメだそうです。(20時まで)

館内はもの凄く混み合って人が多いので、メチャ暑いです。脱いだら薄着になれる格好で行くのがオススメ。厚いニットとか脱げない物はお勧めじゃないです。扇子で扇いだり、汗を拭いている人も多数。

係員のアナウンスもありますが、順番に並んでみるスタイルではなく、好きな物から観てくださいと。特にお爺ちゃん達は、絵の前から動かないので、並んで順にみようとしたら、途方もなく時間がかかります。

入り口に春画展の展示品の一覧のペーパーがあるので、それを貰って、見逃したくない物をチェックし、空いているところが観ていくのがベスト。ちなみに筆記用具は、鉛筆しか使えませんが入り口で貸して貰えます。ゴルフのスコアを記入するような鉛筆があります。

話題の春画展。秘宝館よりは、きちんとアートしていますが、その中には、性がユーモラスに描かれているので、楽しめます。事前にリサーチしてから、チェックするように行く方がいいかも。全部をゆっくり観られないので。

最後にツイッターにあった腐女子の春画展の感想「あー、一生分のチンコ観たわ」

■春画展
■永青文庫
■東京都文京区目白台 1-1-1
■2015年9月15日〜12月23日
■開館:
9:30〜20:00(火〜土)
9:30〜18:00(日)
■休館日:月曜
場所はこのへん

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