弱虫ペダルファンの為のツールドフランス・アシスト物語

hub

J-Sportsの方々からHUBで行われるツールドフランス鑑賞飲み会にご招待いただき、
出かけてきました。
残念ながら応援しているロットベリソルは勝てませんでしたが、
みんなで見るツールドフランスは盛り上がりますね。

ビール

で、もう一つの盛り上がりが、弱虫ペダル話。
弱ペダ好きの女子が3人いたのですが、
彼女らにレースを説明しながら、夢中になる萌えポイントを聞いてみました。
なぜ男が好きな競技なのに、これほどの女性ファンが夢中になっているのかがわからない。
ずーっと疑問でした。

一つは、アシストの自己犠牲な姿にキュンと来るらしい。
弱ペダには、エースアシストの今泉と荒北ぐらしかアシストはいませんが、
「献身的」という意味でのエピソードの事。
あとは、エースのツンデレな所とか。

そこから過去のツールをひもといてエピソードを教えてたら萌えていました。

そこで、弱虫ペダルファンの為のツールドフランス・アシスト物語。

お断り
これは「弱虫ペダルファン」の方に、
シンクロするようなエピソードを教える物であって、
競技の説明ではありません。
弱ペダファンが、エピソードに萌えるというのを聞いての企画。

なので、アシストならカモメチャンス読めばとか、サクリファイス読めばという事は
あえて無視しています。
完全に弱ペダファンのみに向けて書いています。

リッチー・ポート

アシストの「献身的」なエピソードに萌えるというのを聞いた時に、
ロードレース好きの男性達が口を揃えて言ったのが、
じゃあ、去年のリッチー・ポートじゃない?という事。
自分もそう思いました。

ツール・ド・フランス2013 第18ステージ。

のちほど、ハイライト動画もご紹介しますが、
まずは、第18ステージでのエピソードを頭に入れてください。

写真のヘトヘトになったSKYのエース、クリス・フルームを
気遣いながら引いているのが、今回紹介するリッチー・ポートです。

では、当日のエピソードを紹介しますが、
弱虫ペダルの漫画風にデフォルメしている事をご了承ください。

フルームを金城、リッチー・ポートを小野田イメージで読んでください。

ツール・ド・フランス2013 第18ステージ。
伝説の峠ラルプ・デュエズを2回登坂する超山岳コース。
そして、勝負の場所、2度目のラルプ・デュエズに突入!

3人の逃げを追う追走集団。
その集団の中には、SKYのフルーム、
総合争いをするライバルのアルベルト・コンタドール、
表彰台入りを狙う、ホアキン・ロドリゲスやナイロ・キンタナ。

ずっとフルームを引き続けた、リッチー・ポートは役目を終え、集団後方へ。

残り10㎞を切った所で、フルームがアタック!
「様子を見てたけど、コンタドールは疲れている。ここで置いていくぞ」
登りなのに下りのような加速で坂を登って行きます。
案の定、ついていけないコンタドール。
残ったのは、フルーム、ロドリゲス、キンタナの3人。

ところが予想外の出来事。
「ダメだ、さっきから力が入らない」
先ほどの強烈なアタックがアダとなり、
エネルギー切れの黄色信号が点滅したフルーム。
ロドリゲスと、キンタナについて行くのがせいいっぱい。
時々、ちぎれそうになります。

そんな時に後方を走っていたリッチー・ポートに無線が入ります。
「フルームが危ない!助けに行ってくれ!」

猛スピードで坂道を登り、フルームの元へ駆けつけるリッチー・ポート。
「どうしたんですか?」
「エネルギー切れだ。パワーバー(補給食)を持っていないか?」
「すいません。僕も全部使い切りました」

顔を曇らせるフルーム。
「まずい事になったぞ。」
ゴールまで20㎞を切ったら、チームカーからの補給は禁止となっています。
破った場合は、罰金+総合タイムに20秒のペナルティが課せられます。
それではコンタードルを振り切って来た意味がなくなります。
しかし、ゴールまで残りあと5㎞。
このままでは完全にエネルギー切れ、ハンガーノックになってしまいます。

「あのフルームさん。ペナルティーを受けるのはチームカーから受け取った人ですよね」
「そうだ」
「だったら、僕が受け取ってきます。そして僕がフルームさんに渡せば
ペナルティーは僕に!」

スルスルとチームカーまで戻り、補給食を受け取ってきたリッチー・ポート。
「はい、どうぞ!フルームさん」
リッチー・ポートは、パッケージを剥いて、フルームに手渡しました。

なんとか血糖値をあげて、危機を脱したフルーム。
リッチー・ポートが献身的に引く中、どうにかゴールまでたどり着きました。
それが、最初の写真。

リッチー・ポートには、200スイスフランの罰金+総合タイムに20秒のペナルティ。
献身的なアイディアに思われたのですが、実際には、フルームにも同じくペナルティー。
しかし、ライバルコンタドールとの差は広げる事に成功しました。

これがその時のフラッシュ動画。
3:11 フルームが山岳でアタック、これがエネルギー切れの引き金に
3:28 リッチーポートがフルームの危機を聞きつけてかけつけ前を引く
3:51 リッチーポートがフルームに補給食を渡す
4:40 フルームが「ありがとう」とリッチーポートの背中を叩きます。

そんな献身的なアシストエピソードです。

そして、話しは今年の2014年ツールドフランスへ。
今年も献身的にフルームをアシストする予定のリッチー・ポート。
しかし、どうも調子があがりません。

今年の第2ステージでは不運にも見舞われ、落車に巻き込まれてしまいます。
バイク交換する為に、チームカーを待つ間に、一人取り残されてしまいます。

一人、はるか後方から一人追い上げる、リッチー・ポート。
でも一人では、思うようにスピードも出ません。
「フルームさん、今年、僕はもうダメかもしれません」

しかし、顔をあげるとそこには鳴子似のチームメイト「ペイト」の姿が。
「行くで!ポート君!迎えに来た!フルームさんには君が必要や」
そしてペイトに引かれて、走り始めるリッチー・ポート。

すると前に、もう一人のチームメイトの姿が。
「なんや!アイゼル!お前も迎えに来たんか。
 いつもはスカしとるクセに、意外とチームメイト思いな所あるやんか」
「フルームさんからの司令だ!必ず連れ戻せと」

一方、フルームのいるいる集団の前方では、ボクレールがアタック。
それを見た「キリエンカ」が言う
「いいんですか?フルームさん、追わなくて」
「今は待つんだ!ヤツが来るのを。SKYのジャージは9枚揃って完成する」

そして、フルーム自らが集団のスピードを抑えめにコントロールしているうちに
2人が引いてきたリッチー・ポートは、無事にチームに合流する事が出来たのでした。

…てな感じですかね。

j-sports オンデマンドで見られる方はチェックしてください。
04:10:00 落車に巻き込まれる(残り65.3㎞)
04:16:30 チームメイト、ペイトが迎えに来る(残り61:7㎞)
04:17:40 アイゼルが迎えに来て3人に(残り61.2㎞)
04:25:40 無事集団に合流(残り58.4㎞)

どうでしょう?萌えませんか?こんなエピソード。
誰か同人誌で漫画にしてくれないかな?
読みたいなあ。

アシスト萌えの方は、アルプスまでにリッチー・ポートが復活出来るのか、
見守ってみては、いかがでしょう?

次回、ツンデレ・エース編もお楽しみに。
…って需要あんのか?

P.S
第5ステージの雨の石畳レースでフルームが落車で故障し、
リッチー・ポートがエースに昇格!
金城リタイアで、小野田に託した的な話しになってきましたね。


リッチー・ポートのアシストが感動的なツールドフランス2013

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