今日から春の全国交通安全運動がスタートしました。
期間は、4月6日(土)~15日(月)。
今回の重点ポイントは
■重点1:自転車の安全利用の推進
■重点2:全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用徹底
■重点3:飲酒運転の根絶
■重点4:二輪車の交通事故防止
その中での重点1:自転車の安全利用の推進の内容
自転車安全利用五則
1.自転車は車道が原則、歩道は例外
2.車道は左側を通行
3.歩道は歩行者優先で車道寄りを徐行
4.安全ルールを守る
・飲酒運転、2人乗り・併走の禁止
・夜間はライトを点灯
・交差点では信号遵守
5.子供はヘルメットを着用
というのが今回の概要。
とはいえ、毎年、この時期になるとニュースで、
一日所長のアイドルや、ゆるキャラが
交通安全をPRしたというニュースがちょこっと流れるぐらいで、
街のテントには近所の係の人が詰めているものの、
お茶を飲んだりしてぐらいで、あまり何もやってない…というイメージ。
これは僕個人が感じたイメージで、ホントは何かやってるかもしれません。
と、書きましたが、調べると実は色々やっていました。
今回の一番の重点ポイントは、自転車の交通ルールの徹底。
そこで、このエントリーのタイトルとなるのですが、
赤信号無視など、交通違反をした自転車に、罰金、罰則はあるのか?という事。
これは僕も、今回、しっかり調べるまで誤解していた部分もあるのですが、
周りでも多くの人が、
「自転車は免許制度じゃないから、罰金はない」という意識の人が多かったです。
ところがコレが誤解でした、正解は、
自転車には反則金はないけれど、罰金はある
自動車でいう交通違反の反則金の事を、罰金という人が多いので、
ごっちゃになっているのですが、
「交通反則告知書」で反則金(通称:青切符)
道路交通法違反で逮捕されて裁判にかけられて罰金を払うのが本来の姿です。
すべての違反をいちいち裁判にかけていたのでは大変なので、
軽い違反は、反則金納付で、裁判などの行政処分をした事として済ませる制度
これが「反則金」と呼ばれる制度。
道路交通法上「軽車両」にあたる自転車はこの制度の範囲外で、
なので反則金の適用はありません。
そのため、自転車には反則金が無いと言われているのです。
(あくまでも罰金ではありません)
反則金は無いのに、罰金はある?
自転車には、通称青切符とよばれる反則金制度がありません。
なので、いきなりの刑事処分のある赤切符となります。
赤キップの正式名称は「告知票」。
青キップより重い違反で捕まった時に渡される赤色のアレです。
車だと、信号無視って自動車だと2点減点青キップ反則金9000円。
なんで赤切られるの?
自転車は車より多目に見られていたのですが、
青切符がない事で、注意されてもお咎めなしでしょという意識の人が増え、
その為、警官の判断で、違反切符を切る事に、方向転換されました。
でも、青切符がないので、自転車の違反は、いきなりの赤切符スタートとなるのです。
2012年、東京都内で自転車の信号無視などでの赤切符は、437件。
チュートリアルの福田さんが、
ノンブレーキのピストで赤切符を切られたのはニュースにもなりましたが、
摘発はピストだけでなく、多いのはママチャリの赤信号無視。
3月28日(神奈川新聞)
川崎臨港署は28日、道交法違反(信号無視)の疑いで、
いずれも川崎市川崎区、無職男性(89)、パートの女性(48)、
会社員の男性(23)の3人に
交通切符(赤切符)を交付した。
89歳の高齢者や、48歳のパートの女性が、
ロードバイクやピストに乗っているとは考えにくく、
ママチャリでの赤信号無視でも摘発の可能性がある事を覚えておいてください。
神奈川県警によると、昨年1年で2件だった赤切符の取り締まりを強化し、
今年は、1月〜3月までで、すでに38件となっているそうです。
さて、この赤切符が切られるとどうなるのか?
交通裁判所に隣接する検察庁へ出頭の義務が生まれます。
検察の面談を受け、起訴か、不起訴が決まります。
ここで、起訴されると、罰金の金額が決まります。
そして、起訴されると刑事処分なので、前科一犯がつきます。
「自転車」+「赤切符」+「前科」で検索してみると、
赤切符を切られて、前科がつくとおびえている人達の体験談がいっぱい出てきます。
これまでは、車と同じ違反で、より高い刑事処分からスタートという事で、
反省の態度が見られれば、起訴猶予処分となってきました。
ところが、今年2013年1月21日の新聞各紙で報道されたのですが、
東京地検は21日、赤信号無視を繰り返す悪質な自転車の運転者について、
これまでの起訴猶予処分を改め、
原則として略式起訴し、罰金刑を求めると発表した。
今月から適用する。
つまり、今回の「春の全国交通安全運動」の「自転車の安全利用の推進」には
こういう事の周知も含まれている訳です。
街角の交通テントはのんびりムードですが、
警官の取り締まりも強化され、実際に指導もはじまっていました。
この時期だけ、気をつければいいって訳じゃないのですが、
取り締まりが強化されているという事と、
処分が重くなっているという事を知って頂き、
自転車の慎重な運転に繋げていただければと思います。
>匿名さん
まあ、現状では法律は法律なので、赤切符を切られたくなければ違反しない事ですね。
自転車の道交法はおかしい。事故でなく些細な交通違反でも警察官に刑事罰の赤切符を切られる。免許が無いため、青切符でなく赤切符である。切符を切られれば、後日簡易裁判所に出頭し、略式裁判の後罰金が決まり、道交法の前科一犯になってしまう。
飲酒運転等、自転車の運転や事故が悪質な場合があるが、自転車の不意で前科一犯は量刑が重すぎると思う。抑止力にしたい場合は罰金ではなく行政処分の反則金にするべきなのに、自転車には免許がないから行政処分の点数制の反則金にはできない。この辺りの法整備もいい加減である。
自転車より危険な、自動車のスピード違反の青切符よりも重い処分である。
スピード違反と同等、警察の点数稼ぎの格好の場になるし、そんなことで一般市民を刑事罰に処し、前科持ちにする。これはおかしい。怒り心頭である。
どこの都道府県かわからないが、うっかり信号無視した主婦を覆面パトカーが検挙し、切符を切ったり、自転車道から車道にはみ出した容疑で切符を切られた事例も存在する。
免許が無いため、「赤切符」は、悪質な取り締まりであり「青切符」でも反則金を取られるため、十分抑止力になる。