ティレーノ〜アドリアティコ

サンテルピーディオ・ア・マーレ

昨日の記事のフレッシュ・ワロンヌを見た自転車仲間から、
「あの坂は凄いですね」と言われ、盛り上がりました。
自転車乗りが集まると、凄い坂自慢で盛り上がる傾向にあります。

ところが仕事帰りに本屋で「チクリッシモ」という自転車レース本を開いたら、
衝撃の写真が飛び込んで来ました。
選手達が、自転車を降りて、坂を押して登っているのです。

素人でさえ、坂の途中で足をついたり自転車を降りたりすると
ヘタレ扱いをされてしまうのに、
プロの選手達が、登れずに押して歩いているのです。

サンテルピーディオ・ア・マーレ

そこでそのレースの事を調べて見ることにしました。

こちらはレースをリアルタイムで見ていなかったのですが、
3月11日に行われたティレーノ~アドリアティコ第6ステージ。
走行距離209.0Km、イタリアの東海岸にある
ポルト・サンテルピーディオの周回コースを選手たちが走ります。
なんと、30%近いサンテルピーディオ・ア・マーレ激坂を、
3回登らなければならないレースだったのです。

30

放送では27%と言っていましたが、画面には30%の標識が!
まあ27%でも十分に凄いですけどね。

なんと、そのレースの動画を発見しました!

ネタバレありで、タイムコード入りで少し解説しましょう。

■激坂突入1回目
0:06:55 先頭、ランプレのクネゴが激坂に突入
0:07:00 30%の標識
0:09:14 写真の場所にクネゴ登場
0:10:05 30%の標識
0:11:30 追走集団のサガンが蛇行する姿の空撮

あのサガンでさえ、激坂で道幅いっぱいを使って蛇行。
それまでのスピードからガクっと落ちるので、
どのぐらいの激坂かというのを想像出来ると思います。

■激坂突入2回目 
0:34:08 モビスターのベニャト・インチャウスティら2人が逃げて激坂に突入
0:35:30 (空耳)アナウンス「とんでもないクライミング」(笑)
0:36:22 先頭が写真の場所に
0:36:30 コンタドール空撮(黄色&赤ジャージ)

選手がヨロヨロと登っている所のアナウンスが、
空耳で「とんでもないクライミング」と聞こえ、ちょっとニヤっとしてしまいました。

その激坂、世界を代表するクライマーであるコンタドールでさえ、
ヨロヨロになりながら、登っていきます。
でも、登り切ったとたん、いつもの軽快なダンシング姿に。
普通の坂だったら、このぐらいで登れるんだよという意地のようにも見えます。

■激坂突入3回目
0:41:54 集団で激坂に突入
0:42:46 アスタナのニバリと、キャノンデールのサガンが先頭に
0:43:59 空撮してる間にニバリとサガンすでに激坂区間通過
0:46:08 ゆるい登りでホアキン・ロドリゲスが先頭に合流

やっぱり、カチューシャのホアキン・ロドリゲスは激坂に強いわ。
あとは、3人の戦いで、ゴールへ。

ニーバリは今年、アスタナに移籍したけど、
去年はまではキャノンデールで、サガンとチームメイト。
だから、最後の方は、総合を狙うニーバリと、
ステージ優勝を狙うサガンで協調体制を取っているようにみえました。
ホアキンと三つどもえの戦い見えて、実は2対1みたいな。

さて、この激坂、あとでレース記事を読んだら、
雨も降った事もあって、激坂でダンシング(立ち漕ぎ)をしようとすると、
リアタイヤが滑って、とっても危険だったとか。
坂+スリップの二重苦って、パリ〜ルーベもビックリの地獄コースですね。

Pocket
LINEで送る

フレッシュ・ワロンヌ

 フレッシュ・ワロンヌ

ベルギーのアルデンヌ地方を舞台にして行われるワンデーレースの総称を
アルデンヌ・クラシックといいます。
その中のひとつ、フレーシュ・ワロンヌが水曜日の夜に開催されました。
仕事から帰って、残り40㎞の地点で、TV中継に合流出来ました。

コースの中に「ユイの壁」と呼ばれる激坂があり、
そこの頂上がゴールになっているので、
最後は登坂能力のある選手達での勝負となります。

今年はBMCのジルベールらの優勝候補が
早めに飛び出したベタンクールに戸惑ってお見合いをしているうちに、
伏兵のカチューシャのモレーノが、アタックをかけて逃げ切り。

昨年の覇者ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ)は6位に。
怪童ペーター・サガン(キャノンデールプロサイクリング)は12位、
そして優勝候補のジルベールは15位と、本命が揃って表彰台を逃すという波乱。

こちらは、昨年2012年にホアキン・ロドリゲスが勝った時の動画。

1:15付近からが激坂区間。
ホアキンがスーっと登っているので、激坂に見えないのですが、
最大勾配は、26%。

同じユイの壁を一般の人が挑戦している動画があるのですが、
こちらの方が、急坂な感じが伝わると思います。

のぞき坂

都内で最大勾配25%というと、雑司ヶ谷の「のぞき坂」。
僕もこの坂に挑戦した事があるのですが、
コツを覚えないと、とてもじゃないけれど登ることは出来ません。

まあ、それでもせいぜい300mぐらいでしょ。
ユイの壁は1300m、あと1㎞登らなければならないのですよ。

岡本3丁目の坂

その他、自転車乗りの激坂ハンターの間では、
世田谷の岡本三丁目の坂とかが、有名です。
フレッシュ・ワロンヌのレース後、都内の激坂めぐりした人いるんじゃないかなあ。

フェニックス

そういえば、注文していたリドレー・フェニックス。
仮組みの状態でサイズ合わせしてみました。
フェニックスのロットカラー、納車になったら色々走ってみたいな!

Pocket
LINEで送る