関口フランスパン(江戸川橋)

関口フランスパン

椿山荘の前のバス停に、沢山の人が並んでいました。
どうやら結婚式帰りの人達ではなさそうです。
服装は普段着。
そして、引き出物の代わりに、見覚えのある図録を持っている人、多数。
「春画展」のお客さんです。
椿山荘のすぐ近くに春画展を行っている永青文庫があるのです。

なので、ランチ時は椿山荘のとなりにあるカフェ、オトノハカフェも大混雑。
そこでもう少し先、椿山荘を越えた坂の途中にある関口フランスパンへ。

自転車置き場

結構、チャリパンしている人も多くて、
折り畳みのTernに乗っている人は、たぶん僕と同じタイプだろうな。
走る系のフォールディングバイクだから、23区レベルはコレで全部行けるし。

でもTernで折り畳み駐輪って珍しいですね。
プロンプトンの場合は、折り畳み駐輪が基本ですけど。

店内

お店はセルフサービス。
席を確保してから、棚のパンを選んだり、
レジで注文して、番号札を貰って席へ。
室内と、テラス席があります。

クラブサンド

チョイスしたのは、クラブハウスサンド、650円(外税)。
カプチーノ、360円(外税)で、合計1090円。

お色気タレントの壇蜜さんって、文才があって、
「壇蜜日記」は、1日、500文字前後のショーとエッセイが綴られているのですが、
視点も面白く、文章のリズム感も良く、
短い文章を書くときの参考書代わりにオススメしたい本です。

その本の中に、サンドイッチに関する日記があり、
サンドイッチの切断面にだけ見栄え良く具を挟み、
反対側まで具が行き届かない物への恨み節が書かれている物があります。

早めにパンから引っ張り出されて消えていく具。
そして最終的に具の消えた2枚のパンを食べる虚しさ。
そういう人間の悲喜こもごもを押さえたトーンで書いていますが、
ここのサンドイッチだったら、壇蜜さんにも満足して貰えるのではないでしょうか?

ハンバーガーに較べ、見た目はあっさりしていますが、
ハムの他にローストビーフが挟んであり、肉感も楽しめます。

エッセイが好きな人にお勧めの一冊。

新江戸川橋公園

帰りは永青文庫の脇の胸突坂を降りて、裏道へ。
以前から気になっていた新江戸川公園へ。

永青文庫は、大名だった細川家の書物を中心にした美術館。
この新江戸川公園は、細川家下屋敷の庭園の跡地を
そのまま公園にした回遊式泉水庭園で、永青文庫と繋がっています。

永青文庫

永青文庫の裏手通用門から、こちらに降りる事が出来るので、
春画展をご覧になった方は、時間があればこちらも楽しんでみては?

池

とは言っても、ただ今、いろいろ整備中で、
立ち入りが制限されている区域もあります。
春画展は、12月23日までですが、
こちらは紅葉の名所でもあるので、11月の下旬とか良さそうですね。

工事

その新江戸川公園の前の細い道を、目白方面に。
ここがいつも使う抜け道なんですが、
途中で、フェンスに囲まれた空き地が増えている事に気づきました。

工事

みちの反対側もご覧の通り。
高層マンションの下に広い道が見えます。

環4

もしかして…と調べてみると、道路の建設中。
先日は、明治通りが環七、環六(山の手通り)に続く、
環五で現在工事中だという話しを書きましたが、
こちらは、環状四号線。

グレーの計画線の一番下の部分が、
新目白通りにある、都電荒川線の早稲田駅付近。

工事

ここの部分です。
向こうから手前に来て、神田川を渡り、
トンネルに入って目白台をくぐり、不忍通りに出現するという路線。

不忍通り

目白通りから護国寺に抜ける通りは、このように用地確保されていますが、
この通りの真ん中にトンネルが出来、早稲田方面からの車が顔を出す計画。
トンネル部分、自転車はどうなるんだろう?

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春画展 永青文庫

春画展

今話題の春画展、行ってきました!
客層はこの写真が物語っているのですが、お爺ちゃんと、腐女子。とにかくジーサン率がメチャ高いのです。そして次に目立つのが20代の女子。
どんな人が春画展に行っているんだろうと、ツイッターでエゴサーチしたら、アイコンにアニメの絵がずらり!プロフィールをチェックしていくと、自分で「腐」と名乗っている人多めでした。

永青文庫

春画の多くが浮世絵と同じく版画だから、大きさ的にはB4ぐらいで、ガラスケースに近寄って、覗き込むというスタイル。その為、若い女子と顔を寄せ合って、性器の描かれた局部を見つめるという非常にシュールな光景が生まれます。

今、このコはどんな事を考えながら、この男性器を見つめているのだろうか?…と、なんか変なプレイのような妄想も浮かびます。目の前に描かれた性器よりも、そちらの方がエッチです。

女性同士の場合、クスクス笑いながらコソコソ話をして、春画を眺めています。ツイッターで盗み聞きした人のつぶやきがあったのですが、実際に知ってる男性の物が、どうデフォルメされているのかとか、そういう話題だったそうです。

春画は男女の交わりの他に、「衆道」と言って、武士の男色、いわゆるBL、ボーイズラブを描いた物もあります。「衆道」は、武士の主従関係も絡んでいたりするので、それこそBL好きにはたまらない素材なんじゃないでしょうか?

春画は猥褻か、芸術か、などどいう議論もありますが、初期の春画は、肉筆だった為に高価で、上流階級のみしか手に入れる事が出来ませんでした。嫁入り前の娘の性教育や、子宝を願う嫁入り道具だったりしたようです。

江戸時代に版画になってからは、一般大衆にも広まり、好色本とも呼ばれたりしたので、浮世絵の美人画がグラビアなのに対し、春画は、エロ本要素で観ていた人もいると思われます。

でも描いている人は一流の画家です。だから「もしも、一流画家がエロ本を描いたら」的な要素もあります。観てて、アラーキーこと荒木経惟の写真とかも、連想してながら観てました。エロスを感じさせる猥雑なアート。

蛸と海女

有名な葛飾北斎の「蛸と海女」一応、誰が観るかわからないので局部はカットしましたが、注目は、絵の上に書かれたト書き。

このト書きが読みやすいように現代のフォントに替えられ、ショーケースの脇に貼られているのですが、

アエエモイツク、いぼで、エエウウ、いぼで、アウアウ

などと、書かれているものだから、エロ本のように、翻訳したのかと思ったら、そのまま書かれていました。

ストーリーとしては、海女をイカせまくって逃れられないようにし、竜宮城へ連れて行って、慰み者にしようという話し。詳しく知りたい人は、「蛸と海女」+「現代訳」でググってください。

面白いなと思ったのは、春画は女性のヌードが描かれているのに、胸はテキトーに描かれている事。不思議に思ってリサーチしてみたら、江戸時代、女性の胸はエロさの対象外だったようです。

江戸時代は銭湯は混浴で、庭先では行水もあり、赤子がいれば、そこらでおっぱい丸出しで授乳するし、胸は隠された存在では無かったので、今ほど性の対象じゃなかったようです。そうなったのが、隠されてからってのが、面白いですね。

物販

物販もあったけど、分厚い図録が4000円。高いなあと思ったけど、結構、女性が買っている。薄い本を描く際の、参考資料にするんでしょうか?

さて、行きたいと思っている人の為に注意点。

休日は、入場規制がかかるほどの激混みです。可能であれば、平日の方がオススメですが、平日でも昼は混んでいるそうなので、18時以降がオススメだそうです。(20時まで)

館内はもの凄く混み合って人が多いので、メチャ暑いです。脱いだら薄着になれる格好で行くのがオススメ。厚いニットとか脱げない物はお勧めじゃないです。扇子で扇いだり、汗を拭いている人も多数。

係員のアナウンスもありますが、順番に並んでみるスタイルではなく、好きな物から観てくださいと。特にお爺ちゃん達は、絵の前から動かないので、並んで順にみようとしたら、途方もなく時間がかかります。

入り口に春画展の展示品の一覧のペーパーがあるので、それを貰って、見逃したくない物をチェックし、空いているところが観ていくのがベスト。ちなみに筆記用具は、鉛筆しか使えませんが入り口で貸して貰えます。ゴルフのスコアを記入するような鉛筆があります。

話題の春画展。秘宝館よりは、きちんとアートしていますが、その中には、性がユーモラスに描かれているので、楽しめます。事前にリサーチしてから、チェックするように行く方がいいかも。全部をゆっくり観られないので。

最後にツイッターにあった腐女子の春画展の感想「あー、一生分のチンコ観たわ」

■春画展
■永青文庫
■東京都文京区目白台 1-1-1
■2015年9月15日〜12月23日
■開館:
9:30〜20:00(火〜土)
9:30〜18:00(日)
■休館日:月曜
場所はこのへん

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