今、TV朝日で放送されている、次世代の歌手を発掘する「ミュージックチャンプ」という番組があります。カラオケで採点の正確性を確かめる点数と、審査員の点数との合計で競われる、歌のコンテストです。
その放送の中で、歌を歌う時だけ楽しくいられるという、内気な大学生が出場した回がありました。自分を解放し、自由に歌うから譜面通りではなく、カラオケ採点は、かなり低かったのだけど、審査員達は、歌を聴きながら涙したり、天を仰いだり。辛口コメントで有名な菅井先生は、万人受けする歌ではないけれど、確かな才能を感じたという意味で、「死後に評価されたゴッホのようだ」と語りました。
この映画を見た後、なんかそんなシーンが頭に浮かんできました。
低予算で、少人数で撮っている映画だから、荒削りなんだけど、とにか主演の松岡茉優さんのエネルギーが凄かった。そういえば、「桐島、部活やめるってよ」で、イヤな女、沙奈役の松岡茉優さんに出会ったのも、このシネリーブル池袋でした。あの時、この女優スゲーなと虜になってから、出演作は追っているのですが、今回も凄かったです。
共演者の方もいるのですが、松岡茉優さんの怪演技にもっていかれて一人芝居を見ているような錯覚に。一人芝居って、見えない登場人物が、見えてる錯覚になる事があるのですが、途中で、そういう一人芝居に見えるのも、あながち間違いじゃない事が発覚。なるほど…と腑に落ちました。
出演者の中に、金髪のカフェ店員をやっている女性が、存在感があって、気になってしまったのですが、「趣里」という女優さんで、水谷豊さんと、伊藤蘭さんの娘さんでした。
話は、こじらせ女子の暴走しはじめた恋愛を描いた物。感情むき出しの、いわゆるメンヘラでもあります。
そういえば、番組スタッフに、メンヘラ女子と付き合っていて、毎回、ひどい目に遭わされ、振り回された話をして来る人がいるのですが、みんなが「そんな目に遭わされても、別れる気はないの?」と聞くのですが、「俺にそこまでしてくるって、俺の事がそこまで好きなんだ…と思えてくるんですよ」
これと全く同じ台詞を狩野英孝さんが話していました。そういえば、歴代お付き合いなさった方は、ちょっとトリッキーな方々ですもんね。愛の形は、人それぞれだなあ。
同様に自分にパワーがないと、この松岡茉優は受け止められ切れないかも。