江古田の「ぽかんと」で飲んでいると、カウンターに日芸の大学生の男の子がいました。映画学科で、卒業制作の作品を撮るために、台本を書き直している所だと言っていました。
「日芸の映画学科って、日芸裏の踏切の所で、よく映画撮ってるよね。」というと、「あ、僕もそこで撮るシーンがあるんです」というので、「秒速5センチメートルみたいなすれ違いとか?」と聞くと、「やっぱ踏切ですれ違いとか陳腐ですかね」と、頭を掻いているのが可愛かったです。
そんな彼に、最近面白かった映画ってある?と聞くと、Netflixですけど「全裸監督」が凄く面白いです。」と。
伝説のAV監督「村西とおる」を、山田孝之さんが演じた事で、話題になっている作品です。
今、渋谷の街では、「ビニ本」と称し、Netflixと全裸監督のパンフレットを配布するキャンペーンも行い、こちらもSNSで話題になっています。
【注意】
↓予告編は、音が出るとAVのあえぎ声も流れてしまうシーンもあるので、再生前に音量や周りに要注意!
山田孝之さんの演技も素晴らしいのですが、伝説のAV女優「黒木香」さんを演じた森田望智(みさと)さんの体当たり演技が、とにかく凄いと評判に!
地上波じゃ放送出来ないフルヌードでの激しい絡みをやりきり、彼女に黒木香が降臨していると、見た人が驚きの声をあげています。
全世界配信のNetflixだからこそ出来る、予算、セット、大がかりなロケで、とにかく見応えがあります。
Twitterなどでは作品を見ていない女性から、AVは性の搾取で、そんなAVの監督を英雄視していいのか?と怒りの声を上げている人がいますが、言いくるめられてAVをさせられ搾取されるシーンもありますし、黒木香さんのように、自らAV出演を願い、この世界に足を踏み入れた人も描かれています。きれい事だけじゃなく、AVのダメな所、闇な所も描かれていて、欲望も暗部も、この映画に詰め込まれています。
字幕付きで全世界に配信されるので、宗教観、道徳観など、それぞれ違うので、各国のスタッフの意見を取り入れ、考慮して作っています。それでも、地上波じゃ出来ない破壊力のエログロバイオレンスで、見る物を釘付けにしています。
もちろん、見て嫌悪感を示す人もいると思うのですよ。それはそれで正しいと思います。ただ、この世代のオッサンだけじゃなく、若い女性も夢中になってみている人達も多いので、女性全員が嫌悪感という感じでもないと思います。
絶賛も、嫌悪も0対100で物事を語りたがりますが、実際は絶賛50対、嫌悪50ぐらいの感じじゃないですかね。見た人の意見が自分と違うからと攻撃的になっている人いますが、自分と違う意見は言っちゃダメという風潮が気持ち悪いです。
イメージで言うと、園子温監督の作品に、笑いを足したような雰囲気、世界観。ああいうのが苦手でなければ、ぜひ。
まあ、わざわざお金を出して観るタイプの作品なので、観たい人だけが観ればいいと思うのです。Netflixにはガッカリ、退会するという人は退会すればいいと思います。それが選択の自由だと思います。
一応、全裸監督に嫌悪してしまう人に、同じくNetflixで見られる山田孝之&菅田将暉主演の「dele」をオススメしておきます。死者のPCの指定データを消す仕事の話。ヒューマンドラマ。2018年度ギャラクシー賞テレビ部門優秀賞を受賞してて、エロは出て来ません。笑
凄い女優が誕生したと騒がれている森田望智(みさと)さん。名前を聞いてもピンとこない人も多いかもしれませんが、実は、CMで目にしているハズです。特に西武線沿線の方は。
土屋太鳳さんが二人の女の子と一緒に踊る西武鉄道CM「ちちんぶいぶい」。これで土屋太鳳さんの右側、青い洋服を着ているのが森田望智さんです。このシリーズにずーっと出演しているので、実は見たことあるハズです。
こんな、ほんわかしたコが、狂気性を持ったAV女優に大変身するのだから、驚きなのです。
実は西武線つながりで、もう一つ。全裸監督には、江古田が出て来ます。
歌舞伎町という設定なのですが、その中の怪しい雑貨屋という事で、江古田の音大通り、ガラクタやネバーランドというお店が出て来ます。
黒木香のデビュー作「SMっぽいの好き」は、ほら貝のような笛を吹くのが話題でしたが、その笛を探しに迷い込んだお店という設定。
どういう繋がりで、このお店を選んだんでしょう?日芸つながりなのかな?
少しでも見たいと思った方は、ぜひ、全裸監督をご覧ください。地上波のドラマが生ぬるく感じてしまうほど、破壊力あり、面白い作品です。