オーブ(外苑前)

オーブ

青山にある、自転車パーツメーカーのシマノが経営するカフェ、
オーブに行ってきました。

店内

自転車とオーガニックと雑貨。
それを融合させたカフェ。

「自然を楽しむ気持ち良さ」という点で共通点があり、
このお店を通して、自転車好きが器好きになったり、
オーガニックに興味のある方が自転車を好きになったりと、
ライフスタイルを提案していく為のお店です。

以前伺った時は、ランチでのカフェ利用だったのですが…。

会場

今回はトークショーに参加する為に、やってきました。
「昭和レトロ・ジュニアスポーツという魅力を語る」
というもので、
60年代から80年代にかけて少年を虜にした
フラッシャー付自転車など、「ジュニアスポーツ車」という物について
専門家を呼んで語るというトークショーです。

ブリジストンで、「ヤングウエイ・モンテカルロ」などのジュニアスポーツの他
「ロードマン」や「ユーラシア」なども開発した、渡部裕雄さん。

シマノでジュニアスポーツ用「コンソールレバー(変速レバー)」を開発した
渡会悦義さん。

TBSのプロデューサーで
「ツーキニスト」という名前を世の中に広めた自転車通勤人の疋田智さん。

この3人によるトークショーが行われたのです。

自分が乗っていたロードマンの開発者がいるなんって、ちょっと興奮。

泥よけ

たとえば、なぜ当時の自転車は「赤・青、水色」のラインが入った物が多かったのか?

ポルシェ

それは、当時のスーパーカーブームで人気だったポルシェ935の
レース車両である、マルティニカラーをイメージさせるため。

モンテカルロ

その他、グリーンと赤という組み合わせは、
モンテカルロラリーで活躍したランチアストラトスのアリタリアカラーでした。

ディスクブレーキ

最新メカのディスクブレーキも、子供向けの広告だから、
真剣白刃取りのイメージ。
今見ると、ちょっとお間抜けですが…。

志村けん

そして、子供達に絶大な人気のあった志村けんさんを起用してのCM。
TBSの疋田さんによると、
ブリジストン自転車は、当時8時だよ全員集合のスポンサーもしていて、
あのゴールデンタイムの莫大なスポンサー料が払えた訳だから、
そう考えると、そうとう売れていた事が、推測出来ると言っていました。

なるほど、業界人的な角度の見方。

当時のジュニアスポーツというジャンルの自転車には、
方向指示器であるフラッシャーの他、
スーパーカーのようなリトラクタブルライト、
スピードメーター、ラジオ、
電動変速機、オイルディスクブレーキが装備されていました。

進化

1983年にファミコンが登場してから、
男のコは、アウトドアからインドア指向になり、
自転車がステータスであった時代が終わり、ジュニアスポーツも終焉を迎えます。

でも、その技術や発想は今に受け継がれています。
この30年前のジュニアスポーツでも、最後は電動変速でしたが、
それが今、ロードバイクで話題になっている
シマノのデュラエースやアルテグラの電動変速機Di2へ。

オイルディスクブレーキも一時期廃れたのは、
当時の加工技術が低く、オイル漏れなどがあったからだそうで、
今の技術が確立されてからMTBなどに、再び採用されるようになっています。

スピードメーターは、液晶になり、
スピードだけでなく、ケイデンス(ペダル回転数)や、心拍数、
GPS付でナビまでついた物まで登場。

フラッシャー付自転車は、電池を喰うのが欠点だったのですが、
LEDライトの登場で、コンパクトで長時間持つように進化。

ちなみに、方向指示器的役割を持つものは、
ドロップハンドルのエンドにつけるLEDタイプの物もあります。
一度押すと10秒間ウインカーが点滅し、自動消灯するというもの。

LUMOS TACX(ルーモス・タックス)。
これ、夜間走行の時にいいかもですよね。

子供の絵

最後、自転車の未来の話になりました。

大阪の堺市にシマノが持つ自転車博物館というのがあり、
そこに来る子供達に未来の自転車を書かせると、
だいたい電気のプラグがついているのだそうです。

自転車の魅力は、自分の力で漕いで進むところ。
僕の楽しさもそこにあり、それには異論がないのですが、
もしかしたら、自転車の未来は、電動アシストにあるのでは?とも思いました。

音楽を聴くという価値観も、レコード時代はジャケットもアートの1つだったけど、
今のipod世代には、邪魔とか不要という人が多いです。
その価値観が変わる可能性もあります。

ロードバイク乗りが、自分の力を試したいというベクトルなのに対し、
とにかく楽して遠くまで行きたいという、価値観もあるでしょう。

お正月に行った東京湾一周サイクリング
同じフェリーに自転車をつんだカップルは、どちらも電動アシスト付でした。
普通のロードバイクだと初心者の女性に東京湾一周は無理かもしれないけど、
電動アシストなら行ける。
それで思い出がつくれるのなら、それもいいと思います。

奥多摩にトレックリングというレンタルサイクルのショップがあります。
奥多摩から奥多摩湖までは激坂が続くのですが、ここにはマウンテンバイクの他、
電動アシストのマウンテンバイクもあるので、
足に自信のある男はマウンテンで、女性はアシスト付きという選択もあると思います。
そしたら、これまで女性は無理っぽかった奥多摩湖へサイクリング出来ますし。

自転車を不自由に考える必要はない。
自転車は自由になるための乗り物なんだから。

新緑の季節になったら女性陣を誘って、奥多摩へサイクリングに行きたいと思います。

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カフェ酒茶kanetanaka(白金台)

目黒川

今月、10月いっぱいで長期休館してしまう東京都庭園美術館。
今回を逃すと、少なくとも3年は見られなくなると聞いて、
その前に行っておこうと、目黒川沿いを通って向かいました。

中目黒の付近は、こうして自転車文化が浸透していて、
いろんなお店の前にバイクスタンドが置かれています。
やっぱりピストが多いですね。
4台中1台にブレーキがついていませんでした。
ダメだよ、つけなきゃ。

ロケ地

そういえば、以前、カフェ映画として
蒼井優ちゃん主演の「洋菓子コアンドル」を紹介しましたが、
その時に、あれはロケ地は中目黒だねと書いたせいでしょうか、
「洋菓子コアンドル+ロケ地」で検索してくる人が多いです。

なので、今回はついでにロケ地の写真も撮ってきました。
目黒川にかかる緑橋のたもと。
映画の中ではケーキ屋さんだった建物は、ネイルアートのお店になっていました。
場所はこのへん

コンビニ

川沿いにはコンビニのスリーエフの新業態「gooz(グーツ)」がありました。
パンや弁当、コーヒーなど店内での作りたてにこだわったお店で、
コンビにとファストフード系カフェの中間のような位置づけ。
お店の前にテラス席もあるので、コンビニ飯もオシャレ風に見えます。

目黒川

目黒通りの目黒新橋から見た、目黒川。
この1年、北十間川越しに見えるスカイツリーの写真を多くみていたせいか、
こうしてみると、ゴミ焼却場の煙突もなんだかスカイツリーっぽく見えて来ます。

東京都庭園美術館

でもって、やって来ました東京都庭園美術館。
お目当ては「アールデコの館」。

cafe 茶洒 kanetanaka

※このお店は閉店しました。

その前に、併設されているカフェでランチ。
こちらは美術館の入場料を払わなくても利用出来ます。
「cafe・茶洒・kanetanaka」。
茶酒と書いて、「サッシュ」と読みます。
老舗料亭「新ばし金田中」が手がけるお店です。

ランチ

ランチは、牛ロース焼肉丼と翡翠麺のセット、1365円。
サラダか茶碗蒸しが選べたので、茶碗蒸しをチョイス。

この日は着物を着たおばさま達が多く、お上品なランチという雰囲気だったのですが、
味もお上品。
そこいらの牛丼とは訳が違います。
翡翠麺も茶碗蒸しも、程よい味付けで、ある程度年齢が行った人向けですね。

アイスコーヒー

ドリンクもついて来たので、アイスコーヒーに。
緑に囲まれオープンテラスの気持ちいいカフェなのですが、
このたび、東京都庭園美術館が長期休館する事に伴い、
こちらのカフェも、今月10月一杯で閉店してしまうことに。
ロケーションがいいだけにもったいない気もしますが…残念です。

■Cafe 茶洒 kanetanaka (カフェ・サーシャ・カネタナカ)
■東京都港区白金台5-21-9 東京都庭園美術館内
■営業:10:00~22:00
■定休日:年末年始
場所はこのへん
お店のサイト

東京都庭園美術館

腹ごしらえしたところで、本題の東京都庭園美術館へ。

皇族である朝香宮家の邸宅として、昭和8年に建てられた建物で、
戦後の一時期、外務大臣・首相公邸、国の迎賓館などとして使われたりもしてきましたが
昭和58年から美術館として新しく生まれかわりました。

ただ古い建物ですので、修復と改修工事の為に、
10月一杯をもって、長期休館する事に。
再開時期は、まだわかっていません。
なので、時間がある人は今のうちに観ておくのがいいでしょう。

フランス人のデザイナーや建築家が手がけ、
ヨーロッパの装飾美術を席巻したアール・デコ様式でまとめられています。

看板

普段は撮影禁止ですが、この時期だけは撮影OK。
これもチャンスです!
ただし、三脚とフラッシュ、階段での撮影は禁止。

香水塔

こちらは香水塔。
塔の上に香水を入れ、照明器具の熱で香りを立たせるように設計されたもの。
その昔からアロマポット的なものはあったんですねえ。

ペンギン

こちらのペンギンの置物だって、ロイヤルコペンハーゲン。

大広間

庭園を望む大客室。

大食堂

こちらは大食堂。
ここで優雅なお食事をしていたんでしょうねえ。

書斎

二階へまわって、こちらは書斎。
羨まし−。

ベランダ

通常は公開されていないのが、このベランダ。
というのも、企画展が行われている時は、部屋の照明で演出する為に、
明るい光が入らないように、ベランダは厚い布で遮断されているのです。
今回は建物自体を見せる企画展なので、特別に公開されています。

バルコニー

バルコニーからは、ご覧のような風景が。
セレブですねー。

ウインターガーデン

こういう洋館は天井が高いために、冬場はとても寒く、
その為、温かくなるように設計されたウインターガーデンという部屋も。
観葉植物などを育てられるように作られたものですが、
温室として、日向ぼっこ的な過ごし方もされたようです。
昭和初期の作りとは思えない、カフェのような雰囲気です。

中庭

逆に北側には、夏場に涼しく過ごせるように設計された、中庭がありました。

芝生広場

やはり、東京都庭園美術館という名前の通り、お庭が見事です。

日本庭園

茶室のある日本庭園もあれば…。

西洋庭園

花に囲まれた西洋庭園も。
いあや、優雅な気持ちになりますねえ。
たぶん、女性の皆さんは妄想お姫様になりきって、
館内や庭園を散策していたんじゃないでしょうか?
年配のお客さんが多かったのですが、その中にいた若い女のコのお客さん、
ゴスロリチックな格好をしてた。
あのコは、絶対そうだと思う。
下妻物語の深田恭子っぽかった。

守衛室

東京都庭園美術館の自転車置き場は、チケット売り場の前の広場なんだけど、
僕みたいなスタンドがない自転車は、立てかけられる場所がありませんでした。
それを見た、守衛さんがいい人でね、
「守衛室の裏にどうぞ。見ててあげますから」
と、止めさせてくれました。

自転車を取りに行ったとき、守衛室の上の木に向かって
「ガーちゃん大丈夫だよ〜」
と、話しかけていました。
何をしているのか聞いてみたら、この上の木にカラスが住み着いているのですが、
人見知りらしく、知らない人が来ると、慌てて逃げ回るのだそうです。
「もう3年ぐらい一緒にいるからね、勝手に名前つけて、可愛がってるの」
と、守衛さん。

ちょっと待てよ…。
10月一杯でこの美術館は、長期休館。
という事は、この守衛室はどうなってしまうのでしょう?
あのカフェのように、こちらもお役目を終えてしまうのでしょうか?
すると、守衛さんとガーちゃんは、離ればなれになってしまうのでしょうか?

そう想像したら、ちょっと切なくなってしまいました。

さようなら、ガーちゃん。
さようなら、守衛さん。
どうぞ、お元気で。

■東京都庭園美術館
■東京都港区白金台5-21-9
■開館:10:00〜18:00
■休館日:第2・第4水曜日
場所はこのへん
オフィシャルサイト

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