キャナウ(高円寺)

キャナウ

※こちらのお店は高円寺北口に移転し、ギャラリーと雑貨のお店になりました。

メルヘンなカフェがあると教えてもらいました。
先日のハティフナットでのメルヘンカフェプレイを書いた時のコメント欄。
みんなハティフナットは知ってるけど、こちらは行った事がないと言います。
これは登らなきゃなるまい。
いや、行かなきゃなるまい。

今回は、女性好みのカフェに男一人で行って、
好奇の目にさらされ、羞恥心さいなまれるメルヘンカフェプレイというより、
「誰も行っていないならオレが行く!」
前人未踏の山に単独無酸素登頂を目指す、
登山家の栗城史多さんみたいな征服欲です。きっと。
誰も求めていないのに、勝手に使命感が燃え上がってきたのです。

そのメルヘンカフェ界のK2は、高円寺の南口、住宅街の中にありました。
お店の名前は「ca*n*ow」と書いて「キャナウ」と読みます。
こちらで「男子単独入店」 を目指します。

ショーケース

遠目には、さほどメルヘンな感じはしなかったのですが、
ショーケースを見ると、かなりハードルが高くなってきました。
高層ビルも遠くから見るより、真下から見上げた方が高さにビビるあの感じです。

ちょっとマットなパステル調という、手作り感あふれる小物たち。
ドキドキが高まってきます。

入り口にかけられたレースのカーテン脇からチラリと中覗くと、
カウンターには女性のお客さんが一人だけ。

よし!行くなら今だ!
アタック開始です。

ドアを開けて、どこに座るか瞬時に判断べく、脳みそがフル回転。

入り口の付近に、可愛い小物が多いので、手前に陣取るべきか?
しかし、カウンターには、お客さんが一人。
飲み物の残量を見ると、残り3分の1ぐらい。
となると、奥に陣取った方が、帰られた時に店内の全景が撮りやすい。
よし、奥だ!

奥にある二人がけの所に腰を下ろしました。

ラムネゼリー

どうせなら、なるべく可愛いっぽいメニューをと、
チョイスしたのは、ラムネゼリー500円。
ラムネの中にフルーツやゼリーが入っています。
彩りもポップな感じです。

ラムネを飲みながら、スプーンでゼリーやカットフルーツをすくって食べるのですが、
一番底に沈んでいるフルーツが意外と取りにくい。
氷も入っているので、すくったら氷だったり、途中で落ちたり。
それを必死で取ろうとするので、ガラガラと氷が音を立てて、うるさくてしょうがない。

カウンターではオーナーさんとお客さん、
女性同士が静かに会話を楽しんでいるのに、
それを打ち消すかのように、ガラガラと音が鳴る。
本来は、そこまで音が出ていないのかもしれないのだけど、
店内で浮いているという自覚がある者にとっては、これが大きく感じられるのです。
焦りと共に、自分の中で音がさらに増幅され、
年末の商店街の福引きマシーンなみの音に感じられるのです。

んー、これって、本来全部食べる物なのかな?
そこまで必死になって食べなくてもいいんじゃないの?

アサリの味噌汁のアサリは全部食べた方がいいのかどうか?
…みたいな、判断に迷う感じも浮上。

ちなみに、クリームソーダに入ってくるサクランボは、食べるタイプです。

フライヤー

こちらのお店、この日は「ラムネ展」というのをやっていたのですが、
ギャラリー併設のカフェです。
女性のアーティストの社交場的な感じになっているみたいで、
のちに入ってきたお客さん達も自己紹介しあってましたけど、
イラストとか音楽関係の方みたいでした。

店内に飾られているイラストや小物は、そういうアーティストの作品。

メルヘンカフェというような先入観で来たから、こんな感じでしたが、
本来なら、そういう方々とお話をして、何か刺激を受けたり出来そうな感じ。

男性のアーティストって全体像とかコンセプトをつかむのが得意ですが、
女性の場合は、花びらの一枚だったり、水滴の輝きだったり、
そういう一部分にフォーカスを当てるのが、非常に上手い。
そしてコンセプト無視で、その時の感情とか感覚に正直になるのも上手い。

こちらにお集まりの女性アーティストの方々とお話したら、
自分にはない、そういう部分に影響を受ける事が出来るでしょうか。

今回訪れたのは、メルヘンきっかけでしたが、
僕としては、「ゆるふわ女子」の集団がいる場所の方が、羞恥プレイですかね。
ギャルに「超ウケるんですけど」とか言われても割と動じない自信があるのですが、
赤文字系のファッション雑誌を読んでそうな人に、
冷たい視線を送られた方が、なんだかゾクゾクします。

ん?変なまとめ。
これって、食べログならぬ「Mログ?」

※こちらのお店は高円寺北口に移転し、ギャラリーと雑貨のお店になりました。

■ca*n*ow(キャナウ)
■東京都杉並区高円寺南4-42-9
■営業:13:00〜20:00
■定休日:火水木
場所はこのへん
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茶房・高円寺書林(高円寺)

高円寺書林

江古田の飲み友達のいいところは、飲んでいて互いに仕事の話をしない所。
飲み屋に仕事を持ち込まないという暗黙のルールがあるのです。
だから、ほとんどはくだらない不毛の会話。
でも、それがホントに気楽でいい。

放送作家という仕事をしていて一番困るのは、仕事について聞かれる事です。
未だにうちの親でさえわかってないのに、他人に説明出来る自信がありません。
一番困るのは、自称活字中毒という人に食いつかれる事。
だって、文章書くけど、文学じゃないし。
放送の原稿だって、ドラマとニュースとバラエティーじゃ
全く違う職業というぐらい違うし、
だから、いちいち説明するのが面倒くさいのです。

そんな感じなので、純喫茶と喫茶の違いは、アルコールがあるかどうか
…という事は答えられるのですが、
文学と純文学の違いは答えられません。
そんなレベルですよ。
ガッカリですか?すいません。

なので、メルヘンカフェプレイは大丈夫なのに、
「茶房・高円寺書林」という名前を聞いたときには、ちょっと躊躇しました。
もし、皆、文学なんか語ってたらどうしようと。

テラス席

でも、このテラス席を見ると、ちょいとゆるい感じ。
椅子も不揃いだし、なんか強制されそうな感じはないです。
テラスもいいなあと思ったのですが、この日は暑かったので中に入る事に。

店内

お店の中は、半分ヴィレバンみたいな雑然とした感じ。
セレクトも「どう?スゴイでしょ」系ではないので、一安心。

アイスカフェオレ

アイスカフェオレは500円。

話は戻って、なぜに放送作家になったのか。
僕の場合は、ラジオが好きだと言っていたら、
人のつてで「やってみないか」と言われたという単純な理由。

ただ、今の仕事につく資質というかルーツは?と言われて思ったのは、
遡る事、中学だか高校だか忘れたけど、国語の授業だったと思います。

井伏鱒二の山椒魚の問題が出され、
「この時の山椒魚の気持ちを答えなさい」
という問いに、
「山椒魚の気持ちなんか誰にもわからない。だから正解はない」
と答え事だと思います。

頭が悪いゆえ、答えがわからなかった為、
逃げるための単なる揚げ足取りだったのですが、
正しい設問は
「作者はどういう意図で書いたのか答えなさい」
じゃないかと思ったのも事実。

しかも、こういうのって
井伏鱒二自体が設問と答えを用意して出題している訳でもなく、
学者や先生の解釈で、勝手に出題しているので、正解という確証は取れてません。
もし井伏鱒二が「いや〜ホントは違うんだよね〜」とか言ったらどうすんの?
…とか、その頃から思ってたんですね。
ホント、ヒネたガキだ。

本来、授業で先生が言ったとおりに答えれば正解なんだろうけど、
それに疑問を持った事が、今考えると、放送作家的だと思う。
たぶん、それが原点なんじゃないかと思います。

P.S
思い出した。もっと先だ!
小学校の読書感想文を書く時に、
主人公のタヌキに手紙形式で文章を書いたヤツだ。

確か、親に貰った優秀作文みたいなのをまとめた本を読んで、
その中に手紙形式の物があったのだけど、
やり方をパクって、自分も手紙風に書いた事がありました。
「こういう風に書けば大人は喜ぶんでしょ」とか思って。

いや〜自分で思い出しても、腹立つガキだなあ。
ヒネくれすぎてる…。

■茶房・高円寺書林
■東京都杉並区高円寺北3-34-2
■営業:
11:30~21:00
11:30~20:00(日月)
■定休日:不定休
場所はこのへん
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