ラジオのリスナーのタイプって、大きく分けて2つに別れて、1つは自分たちの知らない事、言葉だけは聞いて気になってる物を、先取りして解説してくれるのを聞きたいという人達。サブカル好きなどに多いタイプですね。
もう一つは自分達の知っている話に、「あった!」「自分もやった」と共感したいタイプ。こちらはどちらかというと、懐かしい話をしたいタイプに多いです。
ただ、懐かしい話というと「昭和」というキーワードが出て来ますが、一番新しい昭和が昭和64年で、今から32年前。それより前の昭和話だと40才〜50以上の人しか知らない話になってしまい、オジサン、オバサンしか楽しくない番組になりがちなので、注意が必要です。
そこで、皆が知ってるけど新しい物という事で、チェーン店を取り上げる事があります。先日、番組で取り上げたのがローカル発のチェーン店の特集。その中でも、埼玉発の「ぎょうざの満洲」が、コロナ禍で苦しむ飲食業界の中で、業績を伸ばしているというニュースがあり、飲食に詳しいライターの方と電話を繋いで、色々と教えて頂きました。
カフェじゃないんですが、話が面白かったので、こちらでも紹介する事に。
出店の条件が、家賃の上限が坪2万円という事で、元々、比較的家賃の安い私鉄沿線に進出しています。江古田の近辺でいうと、椎名町、東長崎、千川という感じ。また割と、近くに店を集める事で、セントラルキッチンからの配送の手間を減らし、材料や商品が足りない時には、近隣の店舗同士で融通し合い、食品ロスなども防ぎます。
それと当たっているのが健康志向です。この「チャーハンと餃子」にどんな秘密があるのかというと、チャーハンは玄米と白米が半々なのです。「金芽ロウカット玄米」というものを使い、表面の固い部分を取り除いているので、食感は言われなければ玄米が入っているとは気づきません。
見た目もこのような感じで、一見わからないのですが、よく観察すると白っぽい粒と、茶色っぽい粒が入り交じっています。
しかしメニューではしっかり玄米売入りをアピールしているのです。玄米は白米よりカロリーが30%抑えられているのですが、これが女性に人気というより、メタボ気味で罪悪感のある男性に人気があるのだとか。そういう僕も30円引きの小盛りにしてもらいました。このぐらいの料で十分。
玄米を入れる事でパラパラになりやすく、玄米特有の香ばしさも際立ちます。チェーン店のチャーハンにしては美味しいと思います。
定食につくライスも白米と玄米が選べ、約4割が玄米を選ぶそうです。といっても「玄米」を免罪符に大盛を頼む人が多いそうなんですが。普通盛りの玄米ライス単品が180円なのに対し、大盛は240円。大盛に誘導する事で、客単価も上がります。
そして、コロナ禍の前から、全売り上げの3割がレジ横の冷蔵庫で売られいている生餃子。ファミレスのロイヤルホストもレジ前の冷凍食品「ロイヤルデリ」をアピールしはじめましたが、ぎょうざの満洲は、コロナの前からその戦略。
コロナ禍になって急にテイクアウトを始めたお店も多いですが、元々テイクアウトの割合が多いのです。しかも、注文のタッチパネルでは、テイクアウト餃子の情報が度々流れ、料理を待っている間どに、すっかり洗脳されそうに。
さらに、元々飲み客を当てにしておらず、閉店は通常21時30分。緊急事態宣言の8時閉店でも、ダメージは最小限に抑えられました。
恐るべし先見性「ぎょうざの満洲」ですよ。
■ぎょうざの満洲 東長崎南口店
■東京都豊島区南長崎5-28-10 ロイビル 1F
■営業:
11:00~21:30(月〜土)
11:00~21:00(日)
■定休日:無休
■場所はこのへん
■お店のサイト
コロナ禍になって同様の戦略と取り始めているのが、大阪王将。こちらも最近、東長崎に出店しました。江古田を飛ばして桜台にもありますね。
コロナ禍になってから、新宿、渋谷、池袋などターミナル駅への出店をやめ、帰着駅戦略に変更しました。ターミナル駅の店舗は、ちょいおしゃれ中華的だったのですが、私鉄沿線の駅は黄色と赤の街中華カラーの店舗で、家賃を抑え、お安いイメージで、テイクアウト餃子を売り物に。夕方になると、東長崎も桜台も、お店の前に行列のようにテイクアウト待ちのお客さんが、たまっていますもんね。
こういう話をラジオで取り上げていたら、餃子やチャーハンが食べたくなったというリスナーがお店に飛び込み、番組のTwitterのタイムラインにチャーハンと餃子の写真を投稿。いい意味で飯テロが出来ました。
チャーハン&餃子、食べたくなりました?