2019ダウンアンダー・クラシック

2019年の幕開けを告げるクリテリウム「ダウンアンダー・クラシック」が開催!今年からグライペルに代わってロット・ソウダルのスプリンターとなった「カレブ・ユアン」が見事勝利を獲得しました。

と言っても、いつもブログを読んでくれている方の多くが、ポカン状態でしょう。

僕が身近な人と喜びを分かち合えないものの一つにサイクルロードレースがあります。実はルールがわかると非常に日本人的な気質にあったスポーツなのですが、なかなか地上波でもやらないし、ふれるチャンスが無いので仕方がありません。しかし、東京オリンピックでは富士山をめぐる面白いコースなので、人気が出るかもしれません。あのカーリングが急にブームになり40%以上の視聴率をたたき出し、「そだねー」が新語流行語大賞になったぐらいですから。

サイクルロードレースをイメージしやすいように表現すると、里見八犬伝や、真田十勇士のような戦いです。1チーム8人。主君(エース)を勝たせる為に、残り7人が犠牲となり、一人ずつ討ち死にしながら有利な展開を作り、最後は主君同士の戦いとなります。なので1チームは主君に仕える「七人の侍」と言った感じです。そこで、ファンは主君(エース)だけでなく、残りの「七人の侍」の献身ぶりに感動したり、涙したりもします。

「ダウンアンダー・クラシック」は、UCIのポイントレースではないので、エキシビション的なレースなのですが、2019年を占う最初のレースという事で闘争心に火がつき、平均スピードが、時速46.231kmに達する高速レースです。

日本のジャパンカップや埼玉クリテリウムだと、90度Uターンのストップ&ゴーが多いコースで、低速になりがちなのですが、アデレードのライミルパークは、F1が好きな方にわかりやすく言うと、モンツァのような高速コース。減速ポイントが1カ所しかなく、自転車なのに、最終スプリントは70㎞を越えます。

エキシビションなのに、スピードに飲み込まれると、選手達の闘争本能に火がつき、さらに加速していき、もう誰にも止められないガチで面白いレースです。

さて、ここまで残ってくれた読者の方に、弱虫ペダルを読んだ事がある方がいたら、わかりやすく例えて説明したのですが、僕が応援しているロット・ソウダルは、今年からエーススプリンターが、アンドレ・グライペルから、カレブ・ユアンに替わりました。

アンドレ・グライペルは身長183cmで、体重:80kg超えという大柄な選手で、あだ名はゴリラ。それに対し、カレブ・ユアンは、身長165cmで、体重61kg。あだ名は、ポケットロケット。弱虫ペダルでいう所の、総北のエースが田所迅から、鳴子小吉に代わった感じです。

サイクルロードレースは、スピードスケートのチームパシュートと、マススタートが組み合わされたような競技です。パシュートでは、高木菜那、高木美帆、佐藤綾乃、菊池彩花の4人の選手が風よけとなるローテーションしながら走っていましたが、自転車も同じで、風よけとなって連なって走る姿を、電車に例えてトレインと呼びます。

そして、ゴール前は高木菜那(姉)選手が金メダルを獲ったマススタートのような感じで、相手チームと牽制しながら位置取りをして、最後飛び出し、最初にゴールをした人が勝ち。これをゴールスプリントと呼びます。

さて、その鳴子小吉こと「カレブ・ユアン」が勝ったレース。動画はラスト、残り半周の戦いです。コースマップでいう所の上の部分の直線から下のゴールまでの映像。集団は高速で左上にあるコーナーに突っ込んでいきます。しかしスピードが出すぎて曲がりきれず落車する選手達も。そこで討ち死にしてしまった選手を横目に、生き残った選手達だけで、最終スプリントへ。

2番手につけたユアンのアシスト、七人の侍の一人「ロジャー・クルーゲ」が自分が風よけとなり、スリップストリームを使って、ユアンをどんどん引き上げ、トップを捕まえます。そこでお役目御免となると、ユアンが飛び出し逃げ切りゴール。

見事エースを勝たす事が出来た、アシストの「ロジャー・クルーゲ」は、ユアンがトップでゴールする瞬間後方で、自分の仕事が上手く行ったとバンザイしています。

アシストがきっちり仕事をしてエースを勝たせたのがわかると嬉しいです。こういうのを日本語で作って欲しいですなあ。J-SPORTSさん!ともかくサイクルロードレース、シーズン開幕です。ワクワク。

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ツール・ド・フランス2018開幕!

ついに、ツール・ド・フランスが開幕しました!
ワールドカップは一足お先に閉幕して、ツールに貼り付きとなります。ワールドカップは、自分の含め、ニワカが沢山いて、試合後の感想などでも盛り上がりましたが、ここからは、周りにはサイクルロードレースで一緒に盛り上がれる人が少ないので、ボッチで盛り上がります。ツールで渋谷の街が、荒れる事はないので、ご安心を。

サッカーで日本と対決したベルギーですが、僕が応援しているのは、そのベルギーのチーム、ロット・ソウダル。英語の実況を聞くと、ロット・スダールって聞こえますが、日本では、ロット・ソウダルと呼ぶのが主流です。

チームのツイッターでは、ブラジル戦を見て、ベルギーの勝利に興奮している姿も。

さて、ロット・ソウダルというチーム、今年は、スプリンターのアンドレ・グライペルの為のチームです。

サイクルロードレースは、今年から1チーム8人制。
個人競技に見えますが、チーム戦で、一人のエースを勝たせる為に、他の7人が犠牲になるスポーツ。風よけになったり、ボトルなどの補給を運んだり、パンクすれば、自分のタイヤを外して差し出し、最悪の場合は、自分の自転車を差し出してまで、エースを勝たせようとするスポーツです。

171.アンドレ・グライペル
172.ティシュ・ベノート
173.ジャスパー・デブイスト
174.トーマス・デヘント
175.イェンス・ケウケレール
176.トマシュ・マルチンスキー
177.マルセル・シーベルグ
178.イエール・ヴァネンデル

クイックステップフロアーズのガビリアや、チーム カチューシャ・アルペシンのキッテルなどが本命視されベテランのグラウペルの注目が薄くなっていますが、昨年、調子が悪かっただけに、今年こそ頑張って欲しいです。

このチームは、他チームのファンの方も応援してくれる逃げのスペシャリスト、トーマス・デヘントがいますので、初めて見る方は、ぜひ、デヘントにも注目してみてください。

あと、ヤングライダー賞争いに絡みそうな、172.ティシュ・ベノートにも、注目!去年もツール総合20位だし、十分狙えます。

今年のジャージは、シーズン前の白基調ユニフォームから真っ赤な俗称「赤ロット」に戻ってくれたので、空撮の時に見つけやすくて嬉しいです。今年のモデルのレプリカ出たら、買うかも!

ちなみに、総合争いでは、他チームですが、BMCのリッチーポートを応援しています。王者フルームのかつての献身的なアシスト。BMCに移籍してからは、不運な落車などに巻き込まれていますが、今年こそ、フルームに牙をむいて欲しいです。

あとは、奇策というか、エースを3人立ててきたモビスター、

71.ナイロ・キンタナ
75.ミケル・ランダ
78.アレハンドロ・バルベルデ

そして大本命のチームスカイのクリス・フルーム。ジロ・デ・イタリアでは、弱虫ペダルの御堂筋もビックリのキモい怪走をみせての、大逆転優勝!どんな圧倒的な力を見せるのか、こちらも注目です。

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