カフェ・キープス(江古田)

やぐら

かつて江古田に伝説のおにぎり屋さんがありました。
ジイジとバアバの2人でやっている24時間営業のお店。
どんな夜中でも早朝でも、声をかければ「ハーイ」という返事がして
どちらかが窓から顔を見せてくれました。

張り紙

江古田四天王とも言われた伝説のお店も、
2012年の2月に、その長い歴史に幕を下ろし、
閉店を知らせる張り紙には、
やぐらのおにぎりを愛した人達の沢山の書き込みがありました。

キープス

その場所も、生まれ変わり新しい建物へ。
そして、その「やぐら」だった場所の2階に、カフェが出来たのです。

看板

お店の名前は「キープス」。
西武新宿線の井荻にあったお店がこちらに移転してきたのだそうです。

店内

お店は細長いスペースで、あまり大きくはないのだけれど、
内装など、雰囲気は、これまでの江古田にはあまりないタイプ。
僕は好きだな。
こういう感じ。

アンチョビ豚丼

頂いたのは、アンチョビ豚丼。
サラダとスープがセットになって、680円。

塩豚って流行りだけど、
アンチョビの塩分が、甘塩のような感じになって、
豚の甘さが引き立ちます。

ランチで、この手のメニューってのも江古田では少ないし、
うん、いいんじゃないですか!

カフェラテ

+180円で、ドリンクもセットに出来ます。
僕はカフェラテをチョイス。

窓から

あの懐かしの場所に出来たお店の窓から、
江古田の風景に目をやる。
江古田で、外の景色を眺めながらまったり出来るカフェというのも、
意外なようだが実は少ない。

温かなラテを飲みながら、江古田の進む時間をゆるめてみる。
するといろんな光景が浮かんで見えた。

遠くに見える踏切。
あれを一緒に渡った人達の事を思い浮かべる。

南口の店で飲んでいた皆で、開いているお店を探して北へ渡った。
北で飲み足らず、もう一軒と、南口へ戻る。
解散の前に、やぐらに寄って、
温かい握りたてのおにぎりを食べながら、
白々として、御来光を迎えようとする朝方の江古田の道を、トボトボと歩く。

あの時、なんであれだけ笑って、
朝まで、何を熱く語っていたんだっけ?
全然思い出せないよ。

でも、なんとも言えない充実感が、そこにはあった事は確か。

もしもメニューにおにぎりのセットが出来たら、
さらに、あの時代にも脳内がタイムスリップ出来るかもしれない。
もっと詳しく思い出せるかもしれない。
飲んで、騒いで、お腹が空いて、おにぎり買って。
そんな、バカのように楽しかった日々。

なんだか、ここは懐かしい気分にさせてくれるお店だね。
あの日々を思い出して、少し胸がキュンとしたよ。

■cafe keeps( キープス)
■東京都練馬区旭が丘1-67-6 森ビル2F
■営業:11:00〜23:00
■定休日:月曜
場所はこのへん
お店のブログ

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珈琲屋らびっと(東武練馬)

らびっと

番組で取り上げる映画を観るために東武練馬へ。
その前に時間があったので、街をぶらぶらしてみる。

初めての街を探索するのに、自転車はホント最適な乗り物です。
徒歩よりも路地をくまなく廻れるし、
気になった物があれば、すぐに戻れるし、パっと降りられる。

で、東武練馬で気になって、自転車を降りたのがこちらのお店。
珈琲屋らびっと。

スクーター

最初は、骨董品とか古道具のお店かと思った訳ですよ。
お店の中にノスタルジックなスクーターが駐まってる。
あれ?これラビットじゃないですか。
ああ、だから店名が「らびっと」なのね。

ラビットスクーターとは、今のようにバイクメーカーが、
ホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキの4社に絞られる前、
富士重工業つまりスバルが作っていたスクーターです。

ALWAYS三丁目の夕日なんかを観ると、
ノスタルジックな乗り物として、
ダイハツオート三輪などと一緒に走っていたりします。

僕らの時代は、動物名のバイクといえば、
モンキー、ゴリラ、ダックスの時代で、
リアルラビット世代ではないけれど、
観るだけで懐かしい感情が湧いてくるのはどうしてでしょう?
そのフォルムなんでしょうか?

ちなみに、白い洗濯機のように見えるのは、ジュークボックスね。

店内

よくレトロな看板をかざって、昭和テーマパーク風にしているお店がありますが、
ボンカレーだったり、オロナミンCだったり、
由美かおる アース渦巻だったりと、わかりやすいアイコンが並べられるのだけど、
ここは、ご主人の趣味と思われる物がたくさん。
車やバイク関連の物もあるし、トイレにはマルキンの自転車の看板も。

だから、好きな人が「ああアレ!」と一つ発見すると、
それにまつわる物が次々に見つかります。
宝探しみたいな感覚で、楽しい。

珈琲

頂いたのはキリマンジャロ450円。

映画やマンガみたいに時間を止めることは出来ないけれど、
ゆったりとした時間を感じる事は出来ます。
ご主人が一杯ずつハンドドリップしてくれる珈琲がを頂きながら、
この空間に流れる空気感に身を委ね、
たまには、体内時計をゆるめてみてもいいかもね。

■珈琲屋らびっと
■東京都板橋区徳丸3丁目13-10
■営業:10:00~23:00
■定休日:水曜日
場所はこのへん

ワーナーマイカル

さて、僕が観に行った映画はこちら「最強のふたり」

パラグライダーの事故で首から下が麻痺してしまった富豪の男と、
介護役として男に雇われた刑務所を出たばかりの黒人青年の交流を、
笑いと涙を交えて描く実話がもとのドラマ。
まったく共通点のない2人は衝突しあいながらも、
やがて互いを受け入れ、友情を育んでいく。

派手さはないけれど、じんわり、じんわり心に来る映画。

観終わった後に思ったのは「正しい」って何だろうという事。
人は良く「よかれ」と思って、自分が思う正しさを人に押しつける。
僕も時々そういう間違いをおかす。

親は子供のためを思っての発言や行動だったハズが、
いつしか自分の叶えられなかった夢を押しつけていたり。
震災後は、何でも自粛が正しいと主張する人達であふれた。
そして、だいたいそういう人達の選択は、
「正しい」と「正しくない」の2択しかない。

それ意外の「でも楽しい」とか、
そういう選択肢は、はなから排除されてたりする。

この映画では、世間一般では「正しくない」方が、
結果として、障害者である彼の人生を生き生きとさせた。

そして思った。
「よかれと思って」って、ホントに難しく、
気をつけないといけないなと。

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