今月、10月いっぱいで長期休館してしまう東京都庭園美術館。
今回を逃すと、少なくとも3年は見られなくなると聞いて、
その前に行っておこうと、目黒川沿いを通って向かいました。
中目黒の付近は、こうして自転車文化が浸透していて、
いろんなお店の前にバイクスタンドが置かれています。
やっぱりピストが多いですね。
4台中1台にブレーキがついていませんでした。
ダメだよ、つけなきゃ。
そういえば、以前、カフェ映画として
蒼井優ちゃん主演の「洋菓子コアンドル」を紹介しましたが、
その時に、あれはロケ地は中目黒だねと書いたせいでしょうか、
「洋菓子コアンドル+ロケ地」で検索してくる人が多いです。
なので、今回はついでにロケ地の写真も撮ってきました。
目黒川にかかる緑橋のたもと。
映画の中ではケーキ屋さんだった建物は、ネイルアートのお店になっていました。
場所はこのへん
川沿いにはコンビニのスリーエフの新業態「gooz(グーツ)」がありました。
パンや弁当、コーヒーなど店内での作りたてにこだわったお店で、
コンビにとファストフード系カフェの中間のような位置づけ。
お店の前にテラス席もあるので、コンビニ飯もオシャレ風に見えます。
目黒通りの目黒新橋から見た、目黒川。
この1年、北十間川越しに見えるスカイツリーの写真を多くみていたせいか、
こうしてみると、ゴミ焼却場の煙突もなんだかスカイツリーっぽく見えて来ます。
でもって、やって来ました東京都庭園美術館。
お目当ては「アールデコの館」。
※このお店は閉店しました。
その前に、併設されているカフェでランチ。
こちらは美術館の入場料を払わなくても利用出来ます。
「cafe・茶洒・kanetanaka」。
茶酒と書いて、「サッシュ」と読みます。
老舗料亭「新ばし金田中」が手がけるお店です。
ランチは、牛ロース焼肉丼と翡翠麺のセット、1365円。
サラダか茶碗蒸しが選べたので、茶碗蒸しをチョイス。
この日は着物を着たおばさま達が多く、お上品なランチという雰囲気だったのですが、
味もお上品。
そこいらの牛丼とは訳が違います。
翡翠麺も茶碗蒸しも、程よい味付けで、ある程度年齢が行った人向けですね。
ドリンクもついて来たので、アイスコーヒーに。
緑に囲まれオープンテラスの気持ちいいカフェなのですが、
このたび、東京都庭園美術館が長期休館する事に伴い、
こちらのカフェも、今月10月一杯で閉店してしまうことに。
ロケーションがいいだけにもったいない気もしますが…残念です。
■Cafe 茶洒 kanetanaka (カフェ・サーシャ・カネタナカ)
■東京都港区白金台5-21-9 東京都庭園美術館内
■営業:10:00~22:00
■定休日:年末年始
■場所はこのへん
■お店のサイト
腹ごしらえしたところで、本題の東京都庭園美術館へ。
皇族である朝香宮家の邸宅として、昭和8年に建てられた建物で、
戦後の一時期、外務大臣・首相公邸、国の迎賓館などとして使われたりもしてきましたが
昭和58年から美術館として新しく生まれかわりました。
ただ古い建物ですので、修復と改修工事の為に、
10月一杯をもって、長期休館する事に。
再開時期は、まだわかっていません。
なので、時間がある人は今のうちに観ておくのがいいでしょう。
フランス人のデザイナーや建築家が手がけ、
ヨーロッパの装飾美術を席巻したアール・デコ様式でまとめられています。
普段は撮影禁止ですが、この時期だけは撮影OK。
これもチャンスです!
ただし、三脚とフラッシュ、階段での撮影は禁止。
こちらは香水塔。
塔の上に香水を入れ、照明器具の熱で香りを立たせるように設計されたもの。
その昔からアロマポット的なものはあったんですねえ。
こちらのペンギンの置物だって、ロイヤルコペンハーゲン。
庭園を望む大客室。
こちらは大食堂。
ここで優雅なお食事をしていたんでしょうねえ。
二階へまわって、こちらは書斎。
羨まし−。
通常は公開されていないのが、このベランダ。
というのも、企画展が行われている時は、部屋の照明で演出する為に、
明るい光が入らないように、ベランダは厚い布で遮断されているのです。
今回は建物自体を見せる企画展なので、特別に公開されています。
バルコニーからは、ご覧のような風景が。
セレブですねー。
こういう洋館は天井が高いために、冬場はとても寒く、
その為、温かくなるように設計されたウインターガーデンという部屋も。
観葉植物などを育てられるように作られたものですが、
温室として、日向ぼっこ的な過ごし方もされたようです。
昭和初期の作りとは思えない、カフェのような雰囲気です。
逆に北側には、夏場に涼しく過ごせるように設計された、中庭がありました。
やはり、東京都庭園美術館という名前の通り、お庭が見事です。
茶室のある日本庭園もあれば…。
花に囲まれた西洋庭園も。
いあや、優雅な気持ちになりますねえ。
たぶん、女性の皆さんは妄想お姫様になりきって、
館内や庭園を散策していたんじゃないでしょうか?
年配のお客さんが多かったのですが、その中にいた若い女のコのお客さん、
ゴスロリチックな格好をしてた。
あのコは、絶対そうだと思う。
下妻物語の深田恭子っぽかった。
東京都庭園美術館の自転車置き場は、チケット売り場の前の広場なんだけど、
僕みたいなスタンドがない自転車は、立てかけられる場所がありませんでした。
それを見た、守衛さんがいい人でね、
「守衛室の裏にどうぞ。見ててあげますから」
と、止めさせてくれました。
自転車を取りに行ったとき、守衛室の上の木に向かって
「ガーちゃん大丈夫だよ〜」
と、話しかけていました。
何をしているのか聞いてみたら、この上の木にカラスが住み着いているのですが、
人見知りらしく、知らない人が来ると、慌てて逃げ回るのだそうです。
「もう3年ぐらい一緒にいるからね、勝手に名前つけて、可愛がってるの」
と、守衛さん。
ちょっと待てよ…。
10月一杯でこの美術館は、長期休館。
という事は、この守衛室はどうなってしまうのでしょう?
あのカフェのように、こちらもお役目を終えてしまうのでしょうか?
すると、守衛さんとガーちゃんは、離ればなれになってしまうのでしょうか?
そう想像したら、ちょっと切なくなってしまいました。
さようなら、ガーちゃん。
さようなら、守衛さん。
どうぞ、お元気で。
■東京都庭園美術館
■東京都港区白金台5-21-9
■開館:10:00〜18:00
■休館日:第2・第4水曜日
■場所はこのへん
■オフィシャルサイト