![品川駅](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00643-500x334.jpg)
週末に参加した京急サイクルトレインが、神イベントでした!
これは自転車乗りもですが、各鉄道会社の方々にも読んで欲しくて、
このイベントで感じたノウハウを記録しておきます。
その分、長文になりますが、ご容赦を。
この日は京急の品川駅、高輪口に7時集合。
まず、この日のイベントで気が効いていたのは、
集合場所近くに、輪行スペースが作られていた事
僕は、練馬から自走で品川まで行きましたが、
埼玉などから参加する人は、始発で輪行して来ていました。
なので、駅前で自転車を組み立てなければならないのですが、
高輪口付近は、通勤の人などもいるので、
駅前の車の駐停車スペースの一部に輪行場所を設置。
これで、一般客に邪魔にならずに、自転車が組み立てられるのです。
![ホーム](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00646-500x334.jpg)
このサイクルトレイン、自転車乗りの他、
多くの鉄道ファンにも注目されていたようですが、
その中のツイートに、
「スロープの無い品川駅で、自転車乗りに自転車かつがせるのか?」
というものがありました。
ご心配無く!
自転車乗りは、そのまま構内を運ばせてくれるのなら、
担ぐのなんて苦ではないのです。
シクロクロスなんて自転車競技は、
荒れ地を走り、段差や砂浜は、自転車を担いで走るという競技。
そんなのが刷り込まれているから、
自転車をそのまま入れさせてくれなら、担ぐぐらい、なんとも。
ちなみに、以前、参加させてもらった、JRの房総サイクルトレイン。
これは両国出発で、普段使用していないホームを使うので、
そのまま自転車を入れさせて貰えたのですが、
途中、千葉駅から乗る人は、駅構内の自転車の通行は禁止で、
分解して、輪行袋に入れなければいけませんでした。
行きも帰りもそうだったので、サイクルトレインではなく、
ただの輪行と同じに。
この日は、サイクルトレインのスタッフが順路の、
曲がり角や階段前など、要所、要所に立っていて、
一般客の邪魔にならないように、タイミングなどを見ながら指示。
約70名が参加しましたが、5組ずつぐらいに分けて、
構内に入れる感じでした。
でも、待たされている感など、全然ありませんでしたよ。
駅構内を自転車のまま通れるだけで、神イベント決定!
これに参加しながら思ったのですが、自分が利用している西武池袋線だったら、
池袋の一番線ホームは降車専門なので、そこにサイクルトレインを入れ、
ほぼ、少人数の降車のお客しかいない、
西武南口からサイクリストを入れたら、スムーズなんだろうな?
…と動線を考えたり。
で、過去の西武の秩父サイクルトレインを調べてみたら、
やっぱり、西武南口集合でした。
ビンゴ!
![サイクルトレイン](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00653-500x334.jpg)
こちらが、京急サイクルトレイン。
貸し切りの表示だけなんですが、
それでも鉄ヲタの撮り鉄達が、各駅で待ち伏せして撮影大会。
ツイッターにもかなり写真があがっていたのですが、
だったら、ヘッドマークをつけて、
その下に「みさきまぐろきっぷも発売中」など、
広告を打っておくと、鉄ヲタの写真が拡散されて、
SNS効果発揮されるのでは?
…と思いました。
![DSC00656](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00656-500x334.jpg)
自転車の積み込み方も秀逸!
JRのサイクルトレインは、つり革からベルトを垂らし、
それをフレームに通して吊り下げ、
後輪は、スタンドで固定するというシステムでした。
今回の京急は、ロングシートにロープとゴムベルトを平行に張ります。
次に自転車を、ロープに立てかけます。
続いて、平行のゴムをシートをくぐらせて反対側に。
こうするだけで、シートポストがロープと、ゴムベルトに挟まれて固定。
さらにフレームの2カ所を、マジックベルトで、ロープに固定。
1分もあれば、1台の自転車を固定出来てしまうのです。
これは、他社のサイクルトレイン担当者にも参考にしてほしいシステム。
![サイクルトレイン](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00655-500x334.jpg)
この日使った、京急の1000型は、3ドアのロングシートで、
片側が、5人、8人、8人、5人のシート配列なのですが、
8人の所に3台の自転車が置けました。
つまり、左右合わせて、3×4列で、12台。
残った5人×4、20人分のシートに、
12人が乗るので、余裕でした。
![サイクルトレイン](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00730-500x334.jpg)
先ほどの写真は、自転車が両列進行方法を向いていましたが、
自転車に詳しい人が指導した車両は、
さらに達人技の積載方法
進行方向に向かい左手は、自転車は進行方向へ。
右側は、後方を向ける形で、積み込ませていました。
これは、どういう事か?
こうする事で、チェーン側が外側に来るので、
チェーンオイルでシートが汚れないし、
ディレイラー(変速機)もシートに当たらないので、
メカトラブルを起こす確率が減るのです。
![三浦海岸](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00661-500x334.jpg)
サイクルトレインは、三浦海岸駅で、下車。
こちらも、構内を自転車のままスルー。
![朝礼](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00665-500x334.jpg)
駅の裏手の空き地で、グループ分けと、注意事項の説明。
この日は、6グループに分かれ、
1班、2班は、女性と、女性を伴うグループを配置。
3班は、初心者と、寝そべって乗る自転車のリカンベント。
4班、5班、6班が、走れる人チーム。
1班から順にスタートして行きました。
![丘陵地帯](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00668-500x334.jpg)
最初は、海岸線を走っていましたが、のちに丘の上を走る事に。
三浦半島は隆起海岸で、海底が盛り上がって出来た半島。
なので、海岸線は切り立った崖なのですが、
上は海底だったので、ほぼ真っ平ら。
という事で、丘の上に登ってしまえば、平らな道が続くのですが、
そこに行くまでに、登り坂があります。
ここが、初心者が苦戦するポイント。
ただ、ヒルクライムとか激坂レベルではなく、
東京でいえば、後楽園から本郷へ向かうぐらいの坂なので、
ロードにとっては、なんてことない坂です。
![風車](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00671-500x334.jpg)
このイベント、神イベントだったのですが、
1つだけ改善点があるとすれば、前半戦のスタート順。
一長一短あるので、どちらが正しいとは言えないのですが、
昼食までの前半戦は、走れる順の班でスタートした方が
良かったような気がします。
というのも、先ほどの坂道で、初心者やミニベロ、
リカンベントが登るのに苦戦し、かなりのスローペースに。
それが原因で、後続の班が追いついてしまい、
さらに、同時に信号に引っかかってしまうので、
せっかく班分けして時間差スタートたのに、
最終的に数珠つなぎになってしまいました。
まあ、これは他のサイクルイベントでもよくある事ですが。
![城ヶ崎](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00674-500x334.jpg)
という訳で、標高のピーク、城ヶ島では、
グループが詰まった感じで到着したので、
後ろグループは、滞在する時間が短くなってしまい、
展望台まで行って写真を撮った人は少数でした。
コースいちの絶景ポイントが、
ただの休憩ポイントになってしまったのは少々残念。
僕は、急いで展望台まで行きましたが、
その岬の先にも、もう一つの展望台があったので、
もう少し時間が欲しかったです。
![駐輪](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00707-500x334.jpg)
三崎港の産直センター「うらり」に駐輪して、
そこから、「みさきまぐろきっぷ」を使っての昼食タイム。
先についた順から、奥に停めるシステムだったので、
走れるチームからスタートさせ、到着した順に奥へ停めさせてたとします。
昼食後のコースは、ゆるい坂しかなかったので、
ここで、スタートを逆にして、
初心者や女性チームからにスイッチすれば、
手前に停めたチームからスタートする事になるので、
さらにスムーズになるのでは?と思いました。
まあ、初心者に一番食事タイムを与えたいという配慮だと思いますが。
そして、このイベントで神だったのが、昼食タイムが1時間あった事。
普通のサイクルイベントって、昼食時間って30分やそこら。
ひどい時は、補給ぐらいにしか考えてなくて、
コンビニ飯ぐらいしか食べられない時もありますが、
このイベントは、三崎のまぐろという、
グルメライド要素もあるので、昼食時間たっぷりは嬉しかったです。
![まるつね](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00683-500x334.jpg)
僕は単独参加だったのですが、
行きの同じ号車で知り合った人と、同じ班になり、
一緒に食事をしに行く事に。
埼玉から来たそうですが、実家が三浦海岸な事と、
友人が京急に務めているという事で、
事前リサーチして、お勧めと言われたという「まるつね」へ。
![お食事券](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00685-500x334.jpg)
お食事券は、「みさきまぐろきっぷ」についている食事券。
これがまたまた神ポイント。
「みさきまぐろきっぷ」を出すと、
そのお店の指定の一品が出て来るというシステム。
これはサイクルトレインの前から、行われているシステムなので、
お店の人も慣れたもので、食事券を出すだけで、
スムーズにそのお店のお勧めの一品が出て来ます。
サイクルトレインだけのシステムじゃなく、
すでに根付いた「みさきまぐろきっぷ」システムを利用するので、全く混乱なし。
こういうのをやると、お店で聞いてないとか、話しと違うとかありがちですが、
ノープロブレムでした。
![マグロ](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00688-500x334.jpg)
頂いたのは、このお店の指定の一品「まぐろと地魚のちらし」
中トロ、ビンチョウマグロ、赤身、まぐろの卵と胃袋、旬の地魚2種、サザエの
ちらし寿司。
旨かった〜!
「うらり」からは、ちょっと離れていたけど、当たりだわ!
普通のお客さんには、お茶が出てくるのですが、
サイクルジャージを着ていた僕らには、
お茶の他に、大きめのグラスに水も出してくれました。
こういう配慮って、埼玉の飯能の奥もそうですが、
サイクリストに慣れている地域だと、すっと出て来ますよね。
チラ見しただけでも、三崎もサイクルラックを備えているお店も多く、
イベント以外のサイクリストも多かったので、
こういうのが根付いているのかもしれません。
![レンタサイクル](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00703-500x334.jpg)
「うらり」にはレンタサイクルの看板がありましたが、
今回参加出来なかった方も、
三浦海岸には「みうチャリ」というレンタサイクルがあり、
うらりにもレンタサイクルもあるので、まぐろきっぷで利用してみては?
期間限定で、京急でもレンタサイクルしていたのですが、
それだと三崎口から、三崎港までサイクリング出来たので、
できれば復活して欲しいです。
初心者に嬉しい電動アシストだったし、坂の多い三浦海岸にピッタリ。
三崎口からバスで三崎港に行く所、
楽々自転車で行けたら楽しいじゃないですか!
![市場](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00692-500x334.jpg)
「うらり」には、まぐろの直売所が。
冷凍マグロを背負って走る訳にはいかないので、今回は見学のみ。
まあ、宅配も出来るんですけどね。
![魚ストラップ](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00697-500x334.jpg)
魚ストラップや…。
![マグロフィギア](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00698-500x334.jpg)
マグロフィギアのUFOキャッチャーなど、シュールなものも。
![ソフトクリーム](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00706-500x334.jpg)
夏日だったので、ソフトクリームが旨いですね。
![海沿い](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00711-500x334.jpg)
さてさて、後半戦は、丘陵地帯のゆるやかな坂を抜けて海岸線へ。
三浦海岸から浦賀を抜けて、観音崎へ。
![観音崎](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00715-500x334.jpg)
観音崎で、休憩。
手前のビーチでは、すでに海水浴している人たちも。
![ゴジラ](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00722-500x334.jpg)
観音崎は、ゴジラの第一作で、上陸した土地という事で、
ゴジラの足跡もありました。
![浦賀](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00726-500x334.jpg)
帰りは浦賀駅から乗車。
![サイクルトレイン](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00729-500x334.jpg)
またまたスムーズに積み込みが終了し、
発車まで時間がありそうだったので、
ホームにいるスタッフの方に、トイレに行っていいか聞くと、
「○○分にドアが閉まるので、それまでにお戻り下さい」とのお返事。
他の参加者も、それぞれ近くの方に聞いていたのですが、
誰に聞いても、当日のスケジュールを的確に答えられる
これが神イベントの要素。
他のイベントだと「ちょっと待ってください」と、
責任者に聞いたりするのですが、
この日は、みんながスケジュールや進行の段取りを押さえていたし、
「いってらっしゃい」「おかえりなさい」
スタッフのポロシャツを着た人が、全員に声がけする。
このホスピタリティーは、素晴らしかったです。
このイベント、43年ぶり2回目のイベントだそうで、
実質、初回みたいなものだったのですが、
自転車乗りがブレーンにいて、ツボを押さえた内容は、絶賛したいです。
これを機に、京急のサイクルトレインが根付き、
他社の鉄道会社でも、町おこし、地域興しという
ムーブメントにつながると嬉しいです。
![おみやげ](http://ccc-cc.cc/wp-content/uploads/2016/05/DSC00732-500x334.jpg)
帰りの電車の中では、おみやげを配ると同時に、
燃えるゴミ、燃えないゴミの回収も。
みんな給水して、余分なペットボトルとか持っていたりするじゃないですか。
そういう痒いところに手が届くイベントでした。
そして、帰りの道中。
臨時列車だから、途中の駅で、特別快速など追い抜きの電車待ちも。
すると、こんな車内アナウンスが…。
「ただ今、後続の列車待ちで、3分ほど停車します。
ホームの他のお客様の物珍しそうな眼差しに耐えつつお待ち下さい」
ホームには、自転車や派手なジャージの客を乗せたサイクルトレインを
写メしようとしている人達が、いっぱいこちらにスマホを向けているので、
車内は、大爆笑!
そういうシャレをわかっている人がブレーンにいるので、
今回は、こんな楽しい神イベントだったのだと思います。
参加者は皆口々に、「楽しかった」と言ってました。
運営された方、かかわったスタッフの皆様、
素晴らしいイベントをありがとうございました。