このブログを読んでくれている人の中に、
「談話室滝沢」を知っている方は、どのぐらいいらっしゃるでしょうか?
かつて、新宿や池袋に4店舗ほどあった高級喫茶店。
テレビ、ラジオ、出版など、取材や打ち合わせは、ここでやる事が多かったです。
コーヒーなど飲み物は一律1000円なのですが、
ケーキなどをセットにしても1100円という不思議な料金体系。
料金のハードルをあげる事で、自然に客層を選別していたのかもしれません。
しかし、それに見合ったプロのサービスをするので、
カジュアルなホテルのティールーム的な感じで、
非常に居心地が良かったのです。
ウエイトレスさんは、全員社員で、全寮制の社員寮に住み、
訓練を受けているので、接客マナーも評判で、
商談などに使っても、クライアントに不快な思いをさせる心配も無かったです。
しかし、近年の労働事情から従業員の確保が難しくなり、
アルバイトの比率が上がった事から、
サービスの維持が難しくなったと、閉店に踏み切りました。
最後の一週間は、別れを惜しむ人たちで溢れましたね。
現在、談話室滝沢の跡地は、大正ロマンを感じさせる
高級喫茶店「椿屋珈琲店」になっていますが、滝沢とは違います。
しかし、あの「談話室滝沢」の世界観を味わえるお店を、発見しました。
それが、銀座にある「銀座ウエスト」。
洋菓子店の奥にひっそりとある喫茶室なのですが、
一度行って、大のお気に入りになりました。
ショウウインドウの左手のドアから入ります。
1947年の創業以来の雰囲気を今に残しているので、
作られたレトロではなく、クラシックと呼びたい。
しかも古いビルなので、床が若干左側に沈んで斜めになっています。
そこもご愛敬。
ホテルのティールームのように、
品のいい感じでの年配客が多く、落ち着いた雰囲気。
しかも、ウエイトレスさんが、教育の行き届いたプロで、
店内の隅々に気を配っているのがわかります。
あーー!これ滝沢の雰囲気だ!
懐かしさと嬉しさで、興奮していますが、
店内の雰囲気に合わせて、落ち着きを装います。
喫茶店じゃない!喫茶室だ!
後でネットで検索したら、やはりこの雰囲気のファンの方多いんですね。
たまごサンドは、1188円。
お高いでしょ!
でも、いいの!この雰囲気なら支払う価値がある!
セットのコーヒーは、プラス540円。
パンは普通の食パンの他に、ライ麦パンも選べるので、ライ麦にしました。
旨い!
もちろんサンドイッチもおいしいのだけど、
滝沢を思い出させるこの雰囲気が、よりおいしく思わせるんでしょうね。
今、無いもんなこんな雰囲気のお店。
セレブ売りでもなんでもなくて、伝統を守ってシンプルで上品なお店。
コーヒーは、セットの物でもおかわり自由です。
そりゃー、おかわりするわな。
なんとなく寄ったつもりでしたけど、
少しのんびりこの雰囲気に浸りたくなりますよ。
「談話室滝沢」って聞いて、懐かしい!と思った方には、マジでオススメです!
滝沢って書きすぎたけど、このお店も1947年から続く老舗。
滝沢じゃないよ!これこそが銀座ウエストだ!とおっしゃる方も多いと思います。
すみません。懐かしい雰囲気との遭遇に、興奮しすぎました。
■銀座ウエスト 銀座本店
■東京都中央区銀座7-3-6
■営業:
9:00~23:00(月〜金)
11:00~20:00(土日祝)
■定休日:無し
■場所はこのへん
■お店のサイト