中野サンプラザ前を通ったら「東北復興大大祭なかの」が行われていました。
通った時にちょうど踊られていたのが「盛岡さんさ踊り」。正直、高卒で岩手から上京したオッサンにはあまりなじみの無い郷土の祭りです。
東北の祭りといえば、青森「ねぶた祭り」、秋田「竿灯祭り」、宮城「七夕祭り」、山形「花笠祭り」と有名な祭りがある中で、岩手は福島の「わらじ祭り」と並び、イマイチ地味な「チャグチャグ馬子」という、馬が歩くだけの祭りが岩手の代表と言われてきました。僕らが子供の頃は「さんさ踊り」とか、そんな有名な祭りじゃありませんでした。
きっと地味な祭り脱却問題で、いつしかこちらにスイッチされたんでしょうね。
ただ、見てると踊りは綺麗で、阿波踊りの連に通じる、団体ごとの特色があるんでしょう。ステージの踊り手は3人でしたが、手足の動き、所作は統一されていて、ヤンキー臭のするよさこいソーランよりも、和の優雅さがあって惹きつけられました。
そして近くでは、東北の名産品を売るグルメ物産コーナーも。
目に止まったのは、山形の「いも煮」という看板の左側にある「どんどん焼き」。
「どんどん焼き」と聞いて、正月飾りを焼き、神様をお見送りする火祭りを想像する方も多いと思いますが、あれは「どんど焼き」。「どんどん焼き」というのは東北のお好み焼きです。
お好み焼きというと、関西とか広島が、天下を獲ったようなうんちくを並べますが、東北のお好み焼きというと、名前は違えど「どんどん焼きスタイル」が、定番です。
お好み焼き屋さんも、ある事はあって、お店だと東京のお好み焼きに近い物が提供されるんのですが、あまりメインの文化ではなく、お好み焼というと、お祭りの屋台で食べるというのが一般的。僕が子供の頃には祭り以外で、お好み焼きを食べるという事は、ほぼありませんでした。
僕らはお好み焼きと言っていましたが、山形の「どんどん焼き」は、クレープのように焼いた小麦粉の上に、鰹節や小エビ、青のり、紅ショウガを散らし、それを割り箸でくるくる巻いた物。
関西、広島の人にしてみれば「何だコレ?」文化でしょうが、あまりにも懐かしくて1本買ってしまいました。
関東の人にとっても珍しいんでしょうね。屋台のテントでこれを食べていると、お隣の方から「すみません。それ何ですか?」という質問が。美味しそうに見えたそうです。「東北風の屋台のお好み焼きで、どんどん焼きという物です」と売っているテントを差すと、さっそく買いに行っていました。
東北の文化とばかり思っていたのですが、調べて見ると発祥は東京なんですね。東京では戦後に廃れ、もんじゃとかになって行ったのですが、その後東北に渡り、各県で個性を出して行ったようです。
ソース味と醤油味が選べて、ソースをチョイスしましたが、よく考えると岩手は醤油味だったかな。あー、醤油味のどんどん焼き、岩手で言う「お好み焼き」食べたい。