アコリット(目白)

徳川黎明会

住宅街の中で紅葉を楽しもうと思ったら目白は穴場的な場所です。
もともとお屋敷の街だっただけに、立派な庭木を持つ建物が多いのですが、
こちらの徳川黎明会もその一つ。
尾張徳川家所蔵の美術品などの管理をする団体で、
名古屋にある徳川美術館を運営しています。
この場所は事務局なので一般公開していませんが、
建物が立派なので、門の所から写真を撮る人が多いです。

この建物は、銀座にある和光や、
皇居のほとりにあり、戦後GHQが置かれた第一生命館などを作った建築家
渡辺仁さんによる設計だそうです。

こちらの方が、立ち話でご近所の方に説明しているのを聞いちゃいました。

目白庭園

そしてこの時期、紅葉といえば行っておきたいのが目白庭園。

園内

夏に行った時に、モミジがあるのを確認していたのですが、
そろそろだろうと訪れてみたら、ちょうど今が見頃。

園内

チャリで行ける京都ですよ。
見事な景色が広がります。
目白の駅から徒歩5分の所にこんな所があるなんて。
しかも入場料は無料です。

■目白庭園
■東京都豊島区目白3-20-18
■開園:9:00〜17:00
■休園:第2、第4月曜日
場所はこのへん

目白駅

その目白駅から…。

階段

徒歩30秒。
目白通りの駅前から線路際に降りる階段があるのですが、
その踊り場の所にあるのが、今回のカフェ「アコリット」。

アコリット

通りに面していないので見落としている人も多く、ちょっと穴場。

看板

紅茶の美味しいカフェとして人気ですが、
手作りケーキも評判なので、ケーキセットにしてみる事にしました。

ケーキセット

秋って事で、マロンケーキに。
これが美味しい!
しかも紅茶に合う!
一口ケーキを食べて、紅茶を飲むと、
口の中の甘さで、紅茶に砂糖を入れなくても程よい甘みに。
それが絶妙な感じで、紅茶をゴクゴクと飲みたくなるぐらい。
感動すら覚える。

ティーストレーナー

紅茶はポットでサービスされます。
最初このドイツ型のティーストレーナーの使い方がわからず、
ドギマギしてしまったのですが、
他のお客さんの使い方を盗み見して判明!

茶こしの部分を90度にひねり、
下の丸形の台座がカップの外側に来るようにひっかけて、紅茶をそそぎます。
注ぎ終わったら、このようにしてテーブルに置いて、お茶を飲みます。
なるほど勉強になりました。

しかし、ここの所コーヒーばっかり飲んでいましたが、
カフェで紅茶もいいですねえ。
紅茶ってなんだか秋って感じですね。

ちなみにこちらのお店、店内にピアノがあり、
毎月、第1、第2、第4火曜日の夜はシャンソンカフェになるそうです。

■カフェ・アコリット
■東京都豊島区目白3-4-15 プラネット目白B1F
■営業:8:00〜23:00
■定休日:無休
地図を表示
■お店のサイト

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中久本店喫茶室・蔵(府中)

中久本店

宿場町であった事から蔵の多い府中で、
蔵そのものをカフェにしてしまったのが、中久本店・喫茶室・蔵です。
雑誌などで渋いカフェ特集をすると、蔵のカフェとして、
北千住の「蔵」と共に取り上げられる事が多いお店です。

あちらは質屋の蔵を改装したカフェですが、
こちらは造り酒屋の蔵を改装したもの。

創業1860年、7代続く老舗造り酒屋で、メインは酒屋さん。
府中の地酒「国府鶴」を作っている酒蔵なのですが、
お酒の方は、現在、別の場所に蔵を移して作っているそうです。

蔵

交差点の角にあるお店なのですが、
府中街道の方に面しているのが、酒屋さんの中久本店。
旧甲州街道の方に面しているのが、こちらの喫茶室・蔵。

看板

表に看板が出ています。
「辻の応接間・蔵」

はい!いいですか〜!(金八先生風)
辻(つじ)とは、2つの道路が交差した十字路の事です。
道を表す「辶(しんにょう)」と、
その道が交差した姿を現す十を組み合わせて作ったものです。

はい!いいですか〜!ここからが大切!
この漢字は、国字と言って中国ではなく日本で作られた和製漢字なんです。
和製英語なんて言葉がありますが、
日本では遠い昔から、漢字さえも自分達で作ってしまっていたんですね。
峠や畑も日本で作られた漢字です。
覚えておきなさい、このバカチンが〜!

店内

お店の中は重厚な木造の風格が。
それに対して、お店の方は親しみやすく、
メニューを渡すときに
「ちょうどケーキが焼き上がったところなんですよ」
と、声をかけてくれたり、写真を撮っていいかお伺いをたてたら
「どうぞ!よかったら酒屋の方も覗いてみてくださいね」と。

チーズケーキ

チーズケーキは350円。
カプチーノは500円。

やさしい味のケーキを味わいながら、
蔵の中に流れるゆっくりな時間にひたっていました。
味わいのある喫茶店では、小さなドラマに遭遇する事が多いのですが、
この日もそんな事がありました。

「お久しぶりです」
とお店の方が声をかけると
「いやあ無罪放免で無事出所出来ましたよ」
と、笑いながら入ってきた年配の御夫婦。
一瞬、ドキっとする言葉ですが、府中刑務所の事ではなく、
検査入院をしていて、異常なしという事で退院なされた様子でした。

その後、近況をいろいろ話されていたのですが、
話の内容からすると、昔、音楽の先生をしていた方で、
現在は、ご夫婦で旅をしたりしながら悠々自適の生活をしているようでした。

そして、最近旅をした時の話に。

「千葉の御宿に旅をしたら、童謡の月の沙漠の像があったんだよ。
 そしたらさ、昔「月の沙漠」で合唱コンクールで優勝した事を思い出して。
 生徒達皆に『そういえばコンクールで優勝したね』っていう手紙出したんだ。
 もうほら、手紙出すのが趣味だから、送るだけで満足。
 だから返事はいらないって言うんだけど、返事くれるんだよね〜。
 小包を送ってきたのがいたから、見てみたら、
 昔歌った合唱のテープが入ってたんだよ。よくあったねー。嬉しかったよ。」

メールが主流になり、年賀状でさえ出さなくなった現代。
なんだかほっこりするようなエピソードでした。
日本郵政も、こんな小さなドラマ、CMにすればいいのに。

そんなドラマのある喫茶店。いいなあ。

話を聞きながら、脳内で、その後のストーリーを妄想していたら、
なぜか、JR東海のXmas EXPRESSのCMコピーが頭に浮かびました。
「あなたが会いたい人も、きっとあなたに会いたい」

そういえば、もうすぐクリスマスだねえ。

■中久本店・喫茶室・蔵
■東京都府中市宮西町4-2-1
■営業:10:30~18:00
■定休日:日曜
場所はこのへん

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