新海誠監督の「天気の子」を観て来ました。
主人公が16才だから、「君の名は」よりも、さらに厨二病というか、童貞臭のする少年映画テイスト。「あの子好きなの?」で慌てふためくとか、もう自分の中から消えてしまった感覚。
よくラジオ通販などで耳にするのですが、細胞を活性化させ老化を防ぐ「アルファリポ酸」は、加齢と共に体の中から減少しますが、体内で作る事は出来ないので、サプリで補充するしか増やす方法が無いというフレーズ。
中学生のような恋愛のドキドキとかって、もう自分自身の心の中では作れないので、こういう映画を観て補充するしかないんじゃないですかね?
こういうオッサンなので、ストーリーの起承転結の転が訪れるまでは、16才のぐずぐずではっきりしない青い生活が描かれるので、「早く行動しろよ」とかじれったいし、退屈。転が来るまで、じっと我慢なのでした。
ネットでは本田翼さんの起用が賛否を呼んでいましたが、実際に観ると違和感がなく、逆に世界観とマッチしていました。Twitterでも、本田翼さんに「懐疑的になってすまん」というツイート多数。小栗旬さんも、ちょっと藤原啓治さんっぽい感じで、とても良かった。
それよりも、老刑事役で平泉成さんが声を当てているのだけど、まんま平泉さん。あの声で出て来られると、人情で何か解決するのでは?と勝手にスイッチが入ってしまうのですが、ただの老刑事。なんか声がすっごい邪魔。
あと、これはアニメ好きの方と意見が違うのでしょうが、主人公の演技が、若手声優にありがちな台詞の前に「あっ」とか「うっ」とか毎度毎度入る息演技で、吹き替え声優好きの視点から聞くと、生理的に受け入れられませんでした。ストーリーが「転」する前の前半ね。未熟な少年を描くシーンなので、台本かもしれないですけど、やりすぎ。もし台本に「うっ」とか書いてあったののならゴメンなさい。
新海誠監督が描く東京の風景は、あいかわらず美しいのですが、おなじみのドコモビルのある代々木付近を中心としつつも、今回は池袋、目白付近のシーンがふんだんに出て来ます。
大事なシーンで出てくるのが、池袋の東口と西口を繋ぐ地下道。
そして地下道からあがるスロープで、徐々に物語は佳境に。
予告編にも出てくる雑司ヶ谷の「のぞき坂」
こちらも予告編に出てくる、高円寺の気象神社。
そしてかなり重要なシーンで描かれるのが、自分が新目白通り方面からの急坂対策で使っている目白の裏道。
ブログを書くために、自分が自転車で走った事がある風景がふんだんに出てくるので、たぶん他の人より、疾走感は倍増されていると思います。脳内4DXでした。
やはり電車や車で走りながら見る風景と違って、自転車で観た風景は、こんなにも脳内に刻まれているのかという驚きもありました。