銭湯図解

情熱大陸で、高円寺にある「小杉湯」の番頭として働きながら、銭湯のイラストを描き続ける塩谷歩波(えんやほなみ)さんが取り上げられていました。

早稲田大学の大学院で建築を学び、都内の建築設計事務所で働いてていましたが、肉体的にも精神的にも調子を崩して休職。そんな時に知人に勧められたのが銭湯。傷ついた心身を癒してくれた銭湯に恩返しをしたいと考え、建築の図法をで銭湯の俯瞰図を描き、Twitterで投稿し話題に。最終的に一冊の本になりました。

最近、江古田の飲み友と話をしていて、それぞれ精神的に病んでいた時期があり、その時にどんな事をしていたかというカミングアウト大会がありました。

僕が病んでいたのは、このブログを始めるちょっと前でした。

番組制作で責任のあるポジションについたのですが、上からはもっとアグレッシブに改革しろと迫られ、下からは「そんなトップダウンは受け入れられない」と突っぱねられていた頃です。怒鳴ってもしょうが無いので下に任せてみると、上が満足する結果まで達しない。

両方の板挟みになり、ストレスが溜まり、円形脱毛症にもなりました。

家に帰る前に、自分の仕事を知らない人たちと、仕事の話と関係無い話をして、頭をリセットしたいと始めたのが江古田の一人飲みです。

今考えると「パニック障害」の一種かもしれませんが(病院にかからなかったのでわかりません)狭いところが急に苦手になりました。家で仕事をしながらご飯を食べるのが息苦しく、コンビニでパンを買って公園で食べたりしていました。そのとき、家の狭い風呂が苦手で銭湯にも通いました。開放感に癒やされたというのは、たぶん塩谷さんと同じです。

僕の場合は、さらに公園に行くというのもやりました。広い場所に出ると心が解放されるし、海育ちなので、水をみると安心するというのがあって、石神井公園で一人でボートに乗ったりもしました。

こうしてたどり着いたのが、荒川サイクリングロードです。堤防の内側、河原の側は堤防で排ガスなど遮られているのではないかと思うぐらい、気持ちのいい風が吹いていましたし、緑や川のゆったりとした流れの風景を見るうちに、サイクリングにハマり、次第に自分が病んでいたのを忘れていきました。カミングアウト大会すると、結構、みんな同じような事あるんですね。

寒暖差が激しくて体調が優れない時は、今でも銭湯に行くようにしているのですが、定番なのは銭湯図解にも掲載されている桜台の「久松湯」。最近、飲み友に教えられてハマっているのは椎名町の「妙法湯」。どちらもピカピカのリニューアル銭湯ですが、人気で賑わっています。

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