茶房・李白(経堂)

目印

世田谷古民家カフェめぐりの旅。続いては経堂です。目指すは、千歳船橋の居桂詩で、「だったら経堂も行きますよね」と言われたお店。「迷わずに行けるかなあ」と言われたのですが、「経堂すずらん商店街」にある、こちらの素敵なカフェを曲がった路地裏にあります。

李白

都会の住宅街の突如として現れる山荘のような佇まいなのが「茶房・李白」。店名は、ご主人が朝鮮半島に存在した李朝時代の白磁好きな事からつけたそうで、中国の詩人の李白とは関係がないらしいです。

年配の男性がやっているお店なのですが、ちょうど写真を撮ろうとしている所へご主人と思われる方が、左端に写っているビアンキで庭砂を運んできました。最近は、年配の方でもスポーツタイプの自転車に乗っておられる方も多いのですが、新しめのビアンキというのが意外。

入り口

お店は草庵のような雰囲気で、侘・寂という言葉がピッタリ。入り口は茶室のように低めなので、背の高い人は気をつけて。

店内

店内は玄関から段差のない板張りなのですが、入り口の所で靴を脱ぎ、スリッパに履き替えるシステム。

店内

かつては神保町の裏道にお店を構えていたそうなのですが、こちらの自宅を改装して、移転。アンティークの家具などを集めて、好きな李朝様式の世界を作り上げて来ました。

灯籠

歪んだ木材を用いた染や天井の木組みは、どこか別荘のようでもあるし、灯籠が作り出す柔らかな光は、静寂な茶室の雰囲気にピッタリ。あまりにも静かなので写真の許可をお願いしづらかったのですが、勇気を持って言ってみると、以外にあっさりとOK。「カメラマンの方?」と聞かれたのですが「こういう雰囲気のカフェが好きで、めぐっているんです」と答えました。

カフェオレ

頂いたのはカフェオレ、600円。器も温かみのある手触りで、なんだか心が落ち着きます。

BGMなど流れて無くて、柱時計の音だけがコチコチと響く空間で、なんだか悟りでも開けそうな気になるぐらい、無になれました。

こちらのお店、かつて神保町にあったと書きましたが現在その古民家な建物は「喫茶去」という喫茶店に使われているそうです。今度は、そっちも行ってみようーっと。

※このお店は閉店しました。

■茶房・李白 (りはく)
■東京都世田谷区宮坂3-44-5
■営業:10:00~19:00
■定休日:無休
場所はこのへん

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喫茶・居桂詩(千歳船橋)

荒金水道道路

高円寺と砧を結ぶ、通称「荒玉水道道路」は、自転車乗りが覚えておきたい道。
道路の下に水道管が通っているために、2トン以上の車の通行は禁止で、
そのため、バスやトラックなどが通らず、気持ち的に楽。

しかも直線道路なので、世田谷を斜めに渡りたいときに、ショートカットになります。
かつて、二子玉川や、狛江の和泉多摩川に行った時も、この道を使いました。

千歳船橋

その荒玉水道道路を直進し、環八にぶつかる前に左折すると、千歳船橋に着きます。

居桂詩

その商店街の路地をちょこっと入った所にあるのが、
古民家カフェの「居桂詩(こけし)」。

自転車

「自転車はこちらへ」という黒板もいい感じ。

なんか、テプラで作ったような注意書きがベタベタと貼られた
「注文の多い喫茶店」みたいなお店もあるけれど、
お願い事は、こういう脱力系の物にすると角が立たないし、いい雰囲気も作れる。
…というお手本みたいな感じじゃないでしょうか?

店内

お店は一階が喫煙席で、二階が禁煙席。
自分はタバコは吸わないのですが、
店内に入った瞬間、あまりにも好みな感じで、ここで写真が撮りたいと思ったので、
1階にする事にして写真の許可をお願いすると、
「そこの席が一番建具がいい感じに写るんですよ」
とのお返事。
ええ、そうでしょうとも。
自分もそう思って、この席に腰を下ろしたのですから。

テーブル

古民家カフェでよく見かける、この木枠のガラス戸に心惹かれるのは何故でしょう?
曇りガラスとか、アンティーク家具とか、
触らなくても、温かみのある手触りが想像出来るからでしょうか?
幼い子が、愛用の毛布を手放せないように、
どこか、手を伸ばしたくなる感覚が生まれるんですよね。

キーマカレー

頂いたのは、キーマカレー850円。、
少し硬めに炊かれたご飯は、キーマとの愛称がいい!
なんだか自分好みで、まず、お米が美味しいと思った。
落ち着く店内で、ゆったりとした気分で頂くので、感覚が開いているのか、
カレーも行きすぎない味だけど、じんわり伝わって来ます。

食は、香りと味が重要なのだけど、
その他にも、彩りやしずる感など、目で食べさせ、
調理する音など、耳でも食べさせるといいます。
さらに、この空間の空気感というの、味付けの一つなんじゃないかと思いました。

もし、ちょっとイライラしていたとしても、
ここにいると、ボーっと出来て、小さい事を忘れられそう。
やさしい気持ちになっていると、やさしい味が、すーっと入ってくる。

欲しいな、うちの近所にもこういうお店。

お店の方と雑談しながら、今日は世田谷の古民家カフェをめぐる予定と言ったら、
「じゃあ、あとで経堂行くでしょう。好きなんです、私もあそこ!」
…と見透かされてた。

ぶらぶら寄り道しながら、最終的には、そこを目指す予定なのでした。

■喫茶・居桂詩 (こけし)
■東京都世田谷区桜丘2-26-16
■営業:11:30~22:00(LO21:30)
■定休日:水曜
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