トリスカフェ(江古田)

看板

※このお店は閉店しました

真昼に月が出ていました。
青い空にトレーシングペーパーを浮かべたように薄く透けて見える月。
真昼の月は、なんだか場違いなような気恥ずかしさで、
照れながら控えめに輝いているように見えます。

平日の昼って、みんなが働いている時間。
そんな時間のカフェ巡りは、
真昼の月のような若干の場違い感と気恥ずかしさがあるのです。

「今日は、夕方からの仕事なので、その前に寄ったんでです!」
…なんて、いちいち説明してまわる訳にいかない。
ホントは誰も気にしてないし、後ろめたくもないハズなのだけど、少し微妙な気分。

という訳で、仕事前に地元江古田のカフェめぐり。
江古田は、3つの大学があるのですが、それぞれ立ち寄るお店は違います。
そしてそれぞれのカラーも違う。

池袋アトリエ村シリーズに続いては、
江古田にある3つの大学の学生の集まるカフェと、
それぞれの違いを特集してみたいと思います。
最初は、江古田駅北口にあるトリスカフェ。
こちらは日大芸術学部の学生が多いお店です。

トリスカフェ

路地の奥にひっそりとある隠れ家的なお店で、最初は入るのに勇気がいるのですが、
その為、穴場的な場所となっていて、ゆったりと流れる時間が心地いいです。

元々は割烹料理屋さんだった所ですが、それをリノベーションしてカフェに。
店長は日芸の演劇で舞台美術をしていたので、
その仲間が集まり、手作りで色々と作られたものが、お店に暖かみを加えています。

場所もあるけど、そういう空気感が合うのか、やはり日芸の学生さんが多い。

お店で飛び交う会話も、写真の話だったり、デザインの話だったり、
もちろん恋バナなんかもあるんだけど、なんか日芸っぽい。
ファッションなんかも、自分の個性やスタイルを打ち出している人が多い気がします。

ソイラテ

この日、頂いたのはソイラテ480円。
寒いからこういうの頂くと、ちょっと元気になれる。
泡も美味しい。

江古田は住んでいる町だから、知り合いに会うケースが多いのだけど、この日もそう。
カウンターに座っているのは、知り合いの女子大生。
奥の席には、これまた知り合いのナース。
仕事前の自分、ランチの女子大生、夜勤明けのナース。
バラバラの時間の軌道を過ごしている3人が、惑星直列みたいに、時間が合って同じお店に。
いつもは、夜の飲み屋さんで会うのだけど、こうして昼間に会うと、少し気恥ずかしい。

地元カフェには、そんな真昼の月のような空気感が漂っているのでした。

※このお店は閉店しました

■トリスカフェ
■東京都練馬区小竹町1-58-2
■営業
11:30~23:00(月~金)
14:00~23:00(土日祝)
■定休日:水曜
場所はこのへん

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ランプ(池袋)

すいどーばた美術学院

戦前、池袋の西側が画家達が集まるアトリエ村であった事がわかりましたが、
現在、ここでアートを発信しているのが「すいどーばた美術学院」。
美大を目指す人たちの予備校であり、美術の専門学校。

すいどーばた美術学院

アートを学ぶ人たちって、やはり個性的で、
いわゆるファッション誌の見本コーデをマネする的なものではなく、
自分を主張する格好の人が多いような気がします。
女性でも、まあ、間違いなくCancamみたいな女子はいないですね。

看板

そんな美術学院のすぐ隣りにあるカフェが「lamp」。

ランプ

古民家ってほど古くないですが、民家改装系のカフェ。
店舗デザインから元のお店を想像すると、美容室っぽいイメージなんですが、
どうなんでしょう?
縦型の窓から、いわゆるお釜のような機械を、
オバサンが頭にかぶっている絵が浮かんできます。
まあ、勝手な妄想ですが…。
そういえば、今でもカフェと美容室って店舗デザインが似てるんだよなあ。
新しいカフェ?とのぞき込むと、美容室であったことがしばしば。

店内

入ってすぐ左手には、雑貨のコーナーが。
やはり美術学院の関係者が多いのか、手作りアート系が多いですね。
本棚の雑誌もアートを感じさせる物が中心。

店内奥

店内の奥には、板張りのダイニングスペースがあり、
昭和アンティークなソファーが並んでいます。
ここは、ちょっと古民家カフェっぽいイメージ。

キーマカレー

頂いたのは週替わりカレーの「キーマカレー」700円。
12時~13時の間だけは、ウーロン茶付きで500円になります。

キーマというので、もっとポロポロの物を想像していたのですが、
挽肉スープカレーみたいな感じ。
手作りっぽい優しい味。
お隣の生徒達にとっては、ホッとする我が家的な感じをイメージさせるのでは?

アイスカプチーノ

ドリンクは、食べ物を注文すると200円引き。
アイスカプチーノは400円ですが、200円引きとなるので、カレーと合計で900円。

こちらのお店、割と駅から遠いのに、女性客が多い。
お隣の生徒さんでしょうか?
この日、カウンターには久しぶりに訪れたという、美術学院OGの方が。
たまに寄りたくなる、ほっとする空間なんでしょうね。

壁には様々なアートが飾られているので、それを鑑賞するのも、また楽しい。

池袋で「芸術」というと西口の芸術芸場が有名ですが、
そこから少し離れた路地裏にも、アートが息づいている訳ですよ。
池袋モンパルナスの名残りや、美しい建築物の自由学園・明日館もすぐ近く。
西池袋をアート散策してみませんか?

■lamp(ランプ)
■東京都豊島区西池袋 4-2-13
■営業:12:00~20:00
■定休日:不定休(HP参照)
場所はこのへん
お店のサイト

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