「知る人ぞ知る」という言葉があるけど、
言い換えれば「知らない人は全く知らない」という事になる。
でも、知っている人の間では、とっても有名という意味も含んでいるのです。
池袋から少し離れた所に、知る人ぞ知るお店、名曲喫茶ショパンがあります。
まずここは、クラシック好きで、名曲喫茶が好きな人の間で知られているお店。
お店ではタンノイのスピーカーから音楽が流れているのですが、
これがすごく柔らかい音で心地いい。
素人ながら、そういう柔らかさを感じられる音なのです。
かかっていたのはCDだったのですが、何だかアナログの音を聞いている感じ。
そしてご主人は、音楽評論の宮本英世さん。
クラシックにまつわる書評をいくつも書いている方です。
名曲喫茶というと私語厳禁という固いイメージですが、
雑談もOKだし、物腰の柔らかい宮本さんが話しかけてくれて、
クラシックのみならず、いろんなお話をする事が出来ます。
写真を撮っていいかとお伺いを立てると、
どんな場所に散策に行ったかという話になり、
互いに「ブラタモリ」が好きだという話で、盛り上がり。
奥様が入れてくれたカフェオレは、450円で、
カントリーマアムのおまけ付。
実は、こちらの奥様にまつわるものが、もう一つの「知る人ぞ知る」なのです。
お店の壁には、何気なく何枚かの油絵がかけられているのですが、
これは、日本を代表する洋画家の斎藤与里の作品。
明治時代にパリに留学し、日本に初めてゴッホやセザンヌを紹介した人。
大正時代には、岸田劉生、高村光太郎らと若手画家のグループ
フュウザン会を結成して、いろいろと活動。
その斎藤与里のお孫さんが、こちらの奥様なのです。
池袋モンパルナスとアトリエ村などについて興味を持って調べていたら、
こちらの喫茶店がゆかりの地というのを見つけ、来てみた事を告げると、
斎藤与里の画集を持ってきてくれました。
奥様も非常に物腰がやわらかいのです。
いろいろお話を聞いたら、斎藤与里のアトリエは、
この喫茶店の隣の、今は駐車場になっている所にあったそうです。
柔らかな雰囲気でありながら、何か刺激を与えてくれるこちらのお店。
羊の皮を被った狼という言葉がありますが、
こちらは、町の喫茶店という皮を被った名店なのです。
■名曲喫茶・ショパン
■東京都豊島区高松2-3-4
■営業:9:00~18:00
■定休日:金曜
■場所はこのへん
>Yozakura さん
名曲喫茶でありながら、堅苦しくないのがいいですよね。
クラシックを親しみやすくしてくれるお店です。
あの付近にも、画家のアトリエが結構あったそうですよ。
チャリカフェ様:初めまして
池袋・モンパルナス芸術村の関連サイトから、
リンク伝いに漂着した者です。その昔、この名曲
喫茶ショパンが開店したてのころ、週刊誌の紹介
記事を読んで一度来訪したことがあり、店名を
拝見して懐かしくコメントを差し上げます。
池袋駅西口から歩いても15分程度で、比較的近かっ
た記憶があります。ただ、表通りからは少し奥まった
場所にあり、「若干、集客力に難点があるかな?」と
懸念したのですが、恐らくや店主は「無粋な客は呼び
込みたくない」と云う処まで計算してあの場所を選定
されたのやも知れません。
店内の様子は記述されている通りで、落ち着いて
コーヒーが飲めました。周辺の芸術家の遺跡群(?)探訪
の帰りに、脚の疲れを癒すには格好の場所でしょう。
また、面白い記事を掲載して下さい。お元気で。