赤坂での会議の時間をずらして欲しいと連絡があり、時間が空いたので、サントリー美術館へ行ってみる事に。
「京都・醍醐寺-真言密教の宇宙-」
音声ガイダンスが、みうらじゅんさんと、いとうせいこうさんという仏像好きの二人という事で、それ目当てだったのですが、二人の解説は3カ所のみ。それ以外は、藤村紀子さんという美術館ではおなじみのナレーターさん。これは藤村さんが悪いのではないのですが、台本が長く、一つの場所での説明が長すぎ。全部詰め込みましたという感じで、もう少し簡潔にして欲しかった。
お目当ての一つは、快慶作の不動明王坐像。
運慶作品が、荒々しくエネルギッシュなのに対し、元々、慈悲深い如来像を得意とする快慶は、強さの中にも、どこか優しさがああります。光背、頭上の炎の中、右下から鳥が顔を出しているのがわかりますか?迦楼羅(かるら)と呼ばれる火の鳥で、不動明王の光背には、迦楼羅炎が使われる事があるのですが、もっと炎寄りの表現が多い中、こうして、隠れミッキーならぬ、隠れ迦楼羅みたいなキャラクターとして、こっそり置かれ、何気なく「ひょっこりはん」しているのが可愛いです。
そのほか、平安時代に作られた五大明王像とか国宝の薬師如来および両脇侍像など見所はあるのですが、快慶作の不動明王坐像が一番グッと来ました。
空き時間に行って、これを見れただけで、大満足です。