いろんな意味で話題の実写版「進撃の巨人」観てきました。
原作ファンからは、総スカンをくらい、
原作を読んで無い人からは、「まあまあ面白かったけど」と、
いろいろな評価のある作品。
ネット上では、いろんな人の酷評を集めて、
「観なくて正解!」的な論調で書かれていますが、
こういう問題作は、自分の目で見ておかねばと、あえて観に行きました。
観た友人達からも「別物だと思って観に行った方がいいよ」と言われたので、
それも心に止めながら。
結果として、全てが裏目に出た映画だと思いました。
原作とは違うアナザーストリーとして、
スピンオフ作品になれる可能性もあったのですが、
踏ん切りの悪さ、あえて原作を残した事が裏目になっている気がします。
脚本は、映画評論家の町山智宏さんで、
自身がラジオ番組で色んな言い訳に近い解説をしているのですが、
●ドイツという設定だが、日本人の役者が演じるので、日本にした。
●しかし、リヴァイという名前は、なじまないので、別名のキャラにした。
●原作者の要望で、主役は、弱いキャラにした。
●原作者の要望で、立体起動は最後の方まで見せない。
まあ、まあ、それはいいとしましょう。
ここまで原作と違うなら、ハルマとか、キコとか、サトミとか、
日本名の別キャラにしてくれよと。
何で、サシャが芋を食う大食らいキャラとか、
石原さとみの、ハンジのゴーグルとか、
中途半端に、元キャラ設定残したかな。
逆に、それが邪魔で邪魔でしょうがなかったです。
ドイツでは巨人と戦ったエレンという男の達がいた。
その頃、日本では…。
みたいなもう一つの「進撃の巨人」にした方が、
別作品として成り立つ余地があったような気がします。
●母性
●初恋
●恋人の喪失
このあたりが、伏線となっていくのだけど、
伏線の張り方が、ベタ中のベタで、
「あ、これで後で何か起こるんですね」
というフラグにしか見えない。
で、結果起こる事もベタ。
過去の作品へのオマージュというより、
「ホラー映画では、セックスしたヤツは死ぬフラグ」
的な、映画あるあるのオンパレードで、コントかよと。
そして、最後まで主人公のエレンが弱いキャラなのになじめなかったです。
原作のエレンの15歳よりも年上の設定なのに、
片思いのコの間接キスみて、大声で泣くの?
こんなに弱々なら、アルミンいらないじゃん。
まあ、日本での実写化不可能に挑戦したというのはわかるけど、
わかるけど、わかるけど…。
いろんなサイトで、この映画の評論がされ、
戦犯捜しがされているのだけど、
とにかく自分で観ないことには、自分の意見が言えません。
仕事に使えるネタとしては、見ておいて良かったと思います。
たぶん、後編も見に行くと思います。
いろんな「進撃の巨人考察」ブログを読んだけど、
一番面白かったのは、こちらのブログでした。
こちらによると、脚本の町山さんも映画雑誌インタビューで答えているのですが、
後半は、さらにクソな展開になりそうな事を、ほのめかしています。
P.S
この映画は当初、中島哲也監督で、
現代の東京に突如巨人が現れるという設定で話しがススメられていたそうですが、
なぜか途中降板。
そちらの方も、観てみたかった気がします。