ツールドフランスの第15ステージは、
ロットソウダルを応援する自分としては、なかなか面白いレースでした。
ピノ、ロジャース、サガン、トレンティン、ゲシケ、
へシェダル、クビアトコースキー、イエーツ
という8人の逃げ集団の一番後ろにロットソウダルは、バクを送り込みました。
通常は、9人でローテーションを組み先頭交代をしながら逃げるのですが、
バクは、ローテーションを拒否。
これには、他の8人が怒り、バクに文句の嵐。
しかし、バクは後ろからエースのグライペルが来るにを待っている事を理由に、
涼しい顔で、他の8人に力を使わせて、一番後ろで楽して待機。
しかし、そのうち先頭の8人には疑念が生まれます。
バクは後ろで楽して足をためているから、
もし最後この9人での戦いになったら、バクが有利だ。
バクを置いて逃げた方がいいんじゃないか?
いや、残り50㎞を1人で逃げ切れる訳がない、ここは協調すべきだ。
…と、8人の思惑がバラバラになり、逃げグループの協調が崩壊。
この日のコースは、126キロ地点の2級山岳を越えれば、
残り50㎞近く、下り基調からの平坦コース。
その山さえ越えれば、山越えが苦手なスプリンターにも勝機があります。
山を越えられずに落ちていく、カベンディッシュなどのスプリンターを横目に、
ロットソウダルのグライペルは、アシスト達に守られながら、
なんとか2級山岳をメイン集団で通過。
アシストが総結集して、グライペルを残り1㎞まで誘導しまます。
ここからは、実力で勝るグライペルの独壇場。
見事、スプリントを制し、ステージ3勝目。
前に送り込んだバクが、逃げ集団を崩壊させ、
エースのグライペルを、メインから遅れないように山岳を越えさせる。
そこからは、トレインを組んでスプリント勝負へ。
ロットソウダルの打った作戦が、全て成功したレースでした。
さて、ここからは、ずっと山岳コースなので、
スプリンター勝負のロットソウダルは、
最終のシャンゼリゼまで、出番無し。
ホントは、アダム・ハンセンの逃げだしステージ優勝も期待したかったのですが、
肩を脱臼したまま走っているからなあ。
リタイアせずに走っているだけでも鉄人だけど、
まさか、どこかで見せ場作ったりして。
そしたら、泣いちゃうかもなあ。