メッセンジャー

お正月でお店がやってないので、久々に自転車が舞台となっている映画を観ました。
「私をスキーに連れてって」のホイチョイプロダクションが作った自転車映画です。
主演は草彅剛さんと飯島直子さん。

1999年の作品なのですが、その当時から自転車の時代が来る事を提唱していて、
この時代に、
「バイクで書類運んでるの日本だけ。いずれ自転車の時代が来る」
と言い切っていて、確かに宅配便まで一部自転車に以降していたり、
営業車が営業自転車に替わって来ている時代を考えると、
時代の先取り感はスゴイと思います。

ただホイチョイの作品の多くがそうなのだけど、
ディティールには細かくこだわる割に、ストーリーや演出が平凡で、
B級映画という色は隠せません。

でも、今の自転車事情と比較する上で、
当時の自転車事情の最先端が見られるので、非常に興味深い作品です。
予見できなかった時代のズレというのもあり、
それもツッコミ所として面白い。
もし今だったら映画としてはNGな部分も多く、そんな所を拾ってみました。

■エキストラか本物なのかわかりませんが、
右側を逆走してくるメッセンジャーが映り込んでいます。

確かに今も車道を逆走してくるママチャリは多いのですが、
KEEP LEFTが叫ばれている今、プロがこれをやったらOUTでしょう。
自転車は軽車両なので、車と同じ左側通行です。
右側を走って事故った場合、
ママチャリであろうと自転車の過失となりますので、気をつけて。

■鍵をかけずに自転車から離れる

あんな高級な自転車に鍵をかけなかったら、一発で盗まれるでしょう。

■車道の真ん中を走る

今もたまにこういう人も見かけるけど、無謀すぎる。

■バーで酒を飲んでから自転車で家まで帰る

自転車でも飲酒運転なのだから、今だったら批判が殺到するシーン。
当時は自転車ならOKという意識だったのでしょうか。

その他、ネタバレするので詳しくは書きませんが、
自転車が走ってはいけない所を走っているシーンが多数。
もちろん映画のウソという事で、エンターテイメントとして描いている所もありますが。

などなど、今となってはツッコミ所満載の映画なのですが、
自転車対バイクの戦いになると、
自転車好きだけあって、自然に自転車側に感情移入して見ちゃいました。

加山雄三さんも出演しているのですが、
若大将シリーズを、当時、今風に描いたらこうなったという娯楽映画です。

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茄子 スーツケースの渡り鳥

前回紹介した、自転車ロードレースのアニメ「茄子 アンダルシアの夏 」の続編。
前作同様、『千と千尋の神隠し』の作画監督の高坂希太郎が監督。

舞台は「ジャパンカップサイクルロードレース」。
今回は、前作の主人公ぺぺに加え、
同僚のチョッチのダブル主役でお話が展開するのだけど、
主役のぺぺの声は、大泉洋さん。
そして、同僚のチョッチは、あの山寺宏一さん。

山寺さんが登場すると、アニメという枠ではなく、
映画というもっと広い世界に感じさせてくれるんだよなあ。

相変わらず大泉洋さんも上手いし、
上手い同士の丁々発止が小気味いい。

またしても54分という短い作品だから、
あっとういう間に、駆け抜ける。
その駆け抜ける風を感じるアニメ。

自転車って個人競技と思っていましたが、
チームやエースのために犠牲になる潰れ役がいたり、
初心者に、自転車競技の面白さを教えてくれているのではないでしょうか?

そういうレースの駆け引きも楽しく、
これまで自転車レースに興味がなかったのですが、
この2作に影響されて、その後、ツールドフランスのDVDをレンタルしてしまいました。

今回も、酒でも飲みながら見たい、作品です。
でも、飲んだ後は、自転車も飲酒運転ダメよ。

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