Berryz工房 武道館

武道館

今や、じゃんけん大会でも簡単に武道館が使える時代だけど、今年、それとは違う、2つの重みのあるコンサートを見せてもらいました。

それはハロプロの同期である、℃-uteとBerryz工房。それぞれの、たどり着いた武道館コンサート。同じく芸歴12年というグループです。

先にたどり着いたのは、℃-ute。Berryz工房に結成時に落選組だったメンバーが、何年もの遅れを取りながらも、コツコツと努力し、小さい箱から徐々に埋め、渋谷公会堂、中野サンプラザ、パシフィコ横浜とSOLD OUTにして武道館にたどり着きました。

先に、℃-ute武道館の決定を聞き、悔しい思いをしたのが、Berryz工房です。それまでマイペースを貫き続けて来たメンバーの闘志に火がつき、悔しさと共に武道館に行きたい気持ちを、はっきりと表明しました。

「だったら武道館押さえるから、埋めてみろ」

とつんく♂さんに、宿題を突きつけられ、設定されたのが、この日。

当日のMCでキャプテン(Berryz工房はリーダーの事をこういう)が言ってましたが、武道館が決まってから、焦りと温度差が生まれ、ぶつかる事も多かったと言います。ぶつかりながらも、どうしたらいいか話し合い、最後には一つになりました。

そして、満員の武道館コンサート。

℃-uteとBerryz工房。オーディション合格というスタートラインが同じだった、2つのグループは、12年後、全くカラーの違うグループになっていました。

℃-uteが精密機械のようなシンクロダンスと、無駄を削いだスピーディーなステージを展開するのに対し、Berryz工房は、身長差もかなりあり、デコボコに見えるけど、個性が豊かで、バラエティー色が強く、自由に展開する糊しろがある。

結果、全く似ていない2つの個性的なグループが出来上がったのです。

ステージはとにかくバラエティー。この日、バックダンサーを務めていた研修生の歌披露の時、同じ衣装を着て、その中に潜り込み、一緒に歌うという、コント風の展開だったり、他のグループには出来ない演出も色々ありました。

そして、やり遂げ、溢れる涙。

やり方も通ってきた道も違うけど、2つのグループは、武道館を感動で一杯にしました。

この2つのグループにとって「武道館でやりたい」は言霊だったのではないでしょうか?

言霊を「言い続ければいつかは叶う」と、スピリチュアルのようにとらえている人も多いですが、僕は違う解釈です。有言実行に近いです。

「武道館でやりたい」と言った所で目標が設定されます。それを言うとことで、実現させる為には何が足りないのかが洗いだされます。言い続ける事で、一つ一つの課題をクリアする為の、協力者が現れます。言って、それに近づく為に努力して、「それじゃダメだと」ダメ出しされ、満員にするために、どういうプロモーション展開をしたらいいのかを話し合い、どうやって満員のお客さんが満足して帰るのかを考え、そのパフォーマンスが出来るように、厳しいレッスンを重ねる。そして有言実行で、実現させた。

そういう2つの武道館ドキュメントを観させてもらいました。

言い続けると、夢が叶うってそういう事でしょ。言った所で、目標に一歩でも近づく努力をはじめないと、言霊のチカラなんて生まれはしない。

今年、これまでちょっとマイペース気味だった、ハロプロのそれぞれのチームは、闘志に火がつき、実力をつけ、浮上してきました。そういう意味では、アイドル戦国時代と言われる今、そして来年。ハロプロの動きが、さらに楽しみに思える、新たなスタートラインです。

 

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モーニング娘。中野サンプラザ

中野サンプラザ

中野サンプラザに、モーニング娘。のコンサートを観に行ってきました。
ハロプロとお仕事させてもらうようになってから、
コンサートを色々と観させてもらっています。
今回はリーダーの道重さんにコメント収録をお願いしていたのもありますが、
全て新しいアレンジに変えたベストアルバム発売後のコンサートだったので、
どのように新しくなっているのか確かめたいというのもありました。

モーニング娘。は「ラブマシーン」の呪縛があるのですが、
国民的ヒット曲ゆえに、未だにモーニング娘。と言えば、
この曲をあげる人、このイメージを持っている人が多いのが現状。

ところが、もう14年の前の曲。
アレンジも古ければ、当時の振り付けももう懐メロでしかない。
しかし、代表曲だからTVに出れば歌わされる事も多い。
でも、やれば、バックのサウンドが古いので、古いイメージでみられる。
この曲は代表曲でありながら、無限のマイナスループも生み出していました。

なので、昔の曲を、今流行りのサウンドにアレンジ。

もちろん、昔を知っている人は不満顔。
でも、メンバーの最年少のコなんてラブマシーン以降に生まれているし、
今のモーニング娘。が好きで聞いている人は、
EDMというダンスミュージックが好きで聞いているので、
ライブではEDMで揃っていた方が、統一感がある。
実際、若いファンは昔のラブマとかにこだわり無いしね。

僕もライブに来てくれる人重要視で、リアレンジあり派です。

で、最近の「モーニング娘。」はどんな感じかというと、こんな感じ。
現10人体制になってからの大箱でのlive動画がまだ見あたらないので
11人体制の時のヤツですけど。

最近の特徴はフォーメーションダンス。
マーチングバンドのように隊列を変えながら、様々な形を作りつつ
歌い、踊る。

今年「モーニング娘。」は出したシングル3作が全部1位で、
復活の年と言われています。
紅白も視野に入ってきたんじゃないかという言われていて、
この日も関係者席には、マスコミ、芸能人、音楽ライターなどがズラリ。
中野サンプラザでは、2日間、4公演あったのですが、
土曜日の昼しか関係者席は空いてないと言われて、この時間に。

とにかく、今、注目度が高いので、見ておかなければと足を運んだのでした。

僕は去年の後半ぐらいから、2013年はハロプロ再浮上の機運があるなと読んで、
ライブに足を運ばさせてもらうようになりました。
で、知れば知るほど、後悔する事があります。

それは高橋愛さんを中心としたプラチナ期を観ていないという事。
多くのダンスの振り付け師が、この時期のモーニング娘。が、
アイドルダンスの最高峰と言います。
CDは一番売れていない時期なのですが、実はライブパフォーマンスは磨き上げられ、
一番、凄かった時期なのです。

僕が当時の楽曲で好きなのが、『Take off is now!』
高橋愛さん、新垣里沙さん、田中れいなさんの3人で歌う曲。
この高橋愛さんが、ビヨンセを思わせるようなパフォーマンスをする訳です。
アイドルの域を超えて、もの凄くカッコイイ。
本当に、この時代のモーニング娘。を観ていないのは痛恨の極みです。

…と思っていたら、今回、この曲をメドレーの中に入れて来て、
おおおおーー!と思いました。
ダンスマシーンと呼ばれる、鞘師里保さんと石田亜佑美さん。
そしてグループ1の歌唱力を持つ、小田さくらさんの3人。

スキルもどんどん上がってきているので、この曲入れてきたんでしょうね。
プラチナ期に追いつけ追い越せで、頑張って欲しいです。
だから再浮上中のハロプロは、見逃したくないのです。

今回の個人的なMVPは、生田絵梨奈さんでした。
武道館やパシフィコのセットを中野サンプラザに組んでいるので、
ステージの中央フロアが若干狭くなっているのですが、
その為、ラインで並ぶと端っこの生田さんにしわ寄せが。
でも、その辺をうまくコントロールしてました。
センターではないけど、見事な端っこ芸を見せて貰いました。
それと道重さんと並ぶMCバラエティー力も魅力です。

それにしても、観るたびにスキルが上がっているモーニング娘。
紅白歌合戦に選ばれて、完璧な再ブレイクを完成させて欲しいです。

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